2014年 12月 28日

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)

12月20日に蝶類保全協会の企画展に寄った後、修理に出しておいた70-200を受け取りに行った時、かねてからどうしようかと思っていた10.5の魚眼レンズを購入してしまった。

今まで、飛翔用にはタムロンの10-24を使っていたけど、どうもボケ味に納得がいかなかった。
それでニコンの10-24を買ってみたけど、これはさらにボケが汚くすぐに手放した。

魚眼レンズは、飛翔をやる方の多くが使っているようだけど、歪曲が出そうで好きになれずに手を出さずにいた。

ただ1V3につけると、焦点距離が2.7倍になるので、35mm換算28mmのレンズと同じ。
もしかしたら歪曲は目立たないかもしれないと思って、一度試しに使ってみようと思った。
最短撮影距離が14㎝(レンズ前面から3㎝)というのも魅力的だった。
レンズ構成を見ると、非球面レンズとか特殊なレンズは使っていないようなので、ボケはそんなに汚くないかもしれないなと言う気もしたし。

ノーファインダーで撮影するので、ビューファインダーはつけないことにした。
1V3にレンズ、グリップ、マウントアダプターのFT-1を付けても重さは842g、軽いのもいい。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17491109.jpg

ニコンのレンズだけど、このタイプのレンズ(AFタイプ)はFT-1を介すとマニュアルフォーカスのみになる。
オートフォーカスはAF-Sタイプでないとダメなようだ。
飛翔用だから、それはそれでいいけど。

今の時期は飛んでいる蝶は期待できないので、越冬しているウラギンシジミを使って歪曲やボケ味の確認しようと27日にいつもの公園へ。

最初はB個体を撮影。
目測だからピントが合うかどうかも気になったけど、なんとかクリア。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17490390.jpg

歪曲は気にならない。
川原に出た時には、枯草を撮って背景のボケを確認。
小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17491134.jpg

自宅で写真を確認して、二線ボケもないようだしこれならいいかなと思ったけど、うっかりしてシャッタースピード優先のまま撮影したので絞りはf8。
これではボケ味はわからない。次に出かけた時には絞り解放で確認することにする。

それとは別に、越冬中の蝶の確認もする。

B個体は無事。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17490333.jpg

この個体は非越冬タイプのようだ。

C個体も無事。
小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17490306.jpg
こちらは越冬タイプ。

同じ場所なので越冬に差が出るのかの観察もできるそう。

隣のツバキのD、Gはと思って探すけど…見つからない。
何度探してもいない。

どうしてかと周囲を見ると、この前まであった、シイの枝が折れて垂れ下がったものがない。
長さは5m位ある結構大きいものだったけど。

そういえば、仲良くなった管理の人が、市役所からの依頼で今年の2月の大雪で枝折れした木をチェックしているとか言ってたっけ。
垂れ下がった枝を切って片づける作業のときに逃げたか落ちたかしてしまったようだ。
きちんと周囲の環境写真も撮っておけばよかった。

がっくりしてムラサキシジミを見ると、b個体群はそのまま無事。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17490346.jpg

1頭になってしまったa個体群にはいなくなった1頭が戻ってきて、2頭になっていた。
小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17490374.jpg


その後ヒメアカタテハの卵の確認。
ウラギンシジミの反省から、まず卵のあるヨモギの写真を撮影。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17491169.jpg
矢印の先の方に、表面に産卵された卵がある。

かなり色が変わってきている。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17491181.jpg


裏面に産卵されたものは、黒くなってきて孵化が間近なようだ。

小畔川便り(魚眼レンズ:2014/12/27)_f0031682_17553729.jpg

明日(28日)も天気が持ちそうなのでもう一度見に来ることにする。



by dandara2 | 2014-12-28 18:00 | 機材 | Comments(10)
Commented by himeoo27 at 2014-12-28 19:07
埼玉県中部の公園では今期「ウラギンシジミ」
の越冬個体が見つからず苦戦中です。
「ムラサキシジミ」も塒が特定出来ていません。
これからの年末年始「見沼田んぼ」を探してみ
ます。
Commented by ダンダラ at 2014-12-28 22:44 x
ヒメオオさん、そうなんですか。
学芸員の方なら何か情報がありそうですが、その方たちも見つけられていないのでしょうか。
ご自宅の近くで探されるのが一番ですね。
Commented by kazenohane at 2014-12-28 23:29
こんばんは。
10.5㎜魚眼レンズを購入されたんですね。
このレンズが欲しいなと思っていますが、
やはり魚眼特有の歪曲画面が好きになれなくて、
超広角ズームの10-24㎜は、どうかなと思っていますが、
ボケがきたないという話を聞くと、躊躇します。
でも、魚眼とこんなカメラとの組み合わせもありですね。

Commented by ダンダラ at 2014-12-29 11:48 x
kazenohaneさん、使い方にもよると思いますが、飛翔写真のようにシャッタースピードをあげて撮影すると、どうしても絞りが解放近くになることが多く、広角ズームではボケが汚くなってしまいます。
これは、非球面レンズを使う現代の広角ズームでは宿命みたいなもののようです。
もちろん、少し絞ればこの問題は解消するので、絞り優先で撮影する静止画のような場合はあまり問題にならないかもしれません。
1V3との組み合わせでは、10.5㎜の魚眼でも28㎜相当のレンズになってしまうので、超広角を使うという醍醐味はなくなってしまいますが、飛翔撮影と言う目的にはちょうど良いくらいの画角になります。
大きさや重さ、持ったときのバランスなどはちょうど良くて、見た目の格好も私には好みです。
この格好良く感じるというのは案外大切で、経験上使える道具になりそうです。
Commented by naoggio at 2014-12-29 13:36 x
1V3に魚眼、なるほどです。
飛翔画像が楽しみです。
D個体とG個体、行方不明ですか。G個体しっかり撮っておいて良かったですね。
D、G、どちらも非越冬タイプのように見えたのでこれからの観察結果を楽しみにしていたのですが残念です。
Commented by fanseab at 2014-12-29 18:27
小生は10.5をマイクロフォーサーズ機GX7にマウントアダプターを付け、飛翔や超広角用に重宝しております。フルサイズ換算21mmの画角が好ましく、かつ、距離目盛が付いているので、何かと便利です。1V3での28mm相当の焦点距離も飛翔用としては使いやすいと思います。
Commented by ダンダラ at 2014-12-29 21:58 x
naoggioさん、もう1か月半もすれば新生モンキチョウが飛び始めると思うので、その時が楽しみです。
ウラギンシジミは来月からどんどん脱落個体が出ると思うので、こまめに撮影しておきたいと思います。
ブログ的には毎回同じような個体の写真になって面白くないかもしれませんが、今回はまじめにデータをとろうと思っています。
Commented by ダンダラ at 2014-12-29 22:14 x
fanseabさん、10.5をマイクロフォーサーズでお使いなんですか。
そんなマウントアダブターがあるんですね。
21㎜くらいだとかなりの広角の感じになりますね。
私の場合は、10~14(35㎜換算27~38)位で使うことが多かったので、今回の10.5はその中でも広角の感じになっています。
確かに距離目盛が付いているのは使いやすいですね。
キットレンズの18-55だとこれがないので困りました。
Commented by Sippo5655 at 2014-12-29 22:28
越冬も、いろいろと困難があるのですね・・・

私が見つけたムラサキシジミ2頭は

先日久々に行ったら、消えてました。


枝が折れて枯れ葉になったところにいたので

そして、今にも風で落ちそうだったから、


日光浴の後、居場所を変えたのだと思っています。


ヒメアカの卵、、こんな寒い季節に孵化するのですか。
Commented by ダンダラ at 2014-12-29 22:34 x
Sippoさん、越冬には寒さ以外にもいろいろな障害があるんだなと感じました。
枝に引っ掛かった枯れ葉なんかで越冬していると、風の強い日に枯れ葉ごと飛んでしまうこともありますね。
それで結構しっかりした枯れ葉で越冬することが多いですが。
ヒメアカタテハの卵は、後日見に行ったら孵化していました。


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