2014年 11月 27日

小畔川便り(キタキチョウ配偶行動:2014/11/21.22)

11月21日は前日の雨も上がり、朝から晴天なので、ムラサキシジミ、ムラサキツバメの様子を見に行く。

この日は、最初にアラカシの多い場所に観察に行く。
ムラサキシジミが飛び出して日光浴を始めた。

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翅が少し隠れてしまったけど、きれいな雄だ。

雌も飛び出して日光浴を始める。
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家内撮影

別の雌も羽を開いたけど、翅のグラデーションがとてもきれいだ。
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冬のこの時期には、ムラサキシジミのこの翅表が撮れるとうれしくなる。

ここで越冬しているウラギンシジミはまだおとなしくしている。
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足元に咲いているサザンカにムラサキシジミが来ていた。
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移動していつもの観察場所に行くと、ウラギンシジミが翅を開いていた。
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ムラサキツバメが飛んできて、足元で翅を開く。
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晴天でそれなりの個体数が見られたけど、これだというような写真が撮れなかった。

翌22日は、汗ばむように良い天気。
公園に行くと、ムラサキシジミもムラサキツバメも元気に飛び回っている。

珍しくムラサキツバメの雄が下りてきて翅を開いた。

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後ろ側からしか撮影できないので、黒っぽい翅表しか撮影できない。
自宅前のこの場所では、ムラサキツバメに関してはシャッターを押せればOKと言う感じ。

家内が、あそこでムラサキツバメが何かの汁を吸っているという。
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家内撮影

見るとマテバシイの枝先でストローを伸ばしている。

ムラサキシジミのオスが翅を開いているけど、この角度からだと紫色が一段と濃く見える。
ただ、微妙な色の変化は難しいのかな。
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サザンカの花にムラサキシジミかムラサキツバメが吸蜜に来ていないかと探すと、キタキチョウが吸蜜に来ていた。

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少しがっかりしたけど、キタキチョウのサザンカ吸蜜も華やかでいいかなと思いながら撮影する。

この日は何頭かのキタキチョウがサザンカで吸蜜していたけど、吸蜜している雌の所に雄が飛んできて絡み始める。
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絡んできた雄は少し小ぶりで、後で確認すると夏と秋の間に発生する中間型のようだ。
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吸蜜している雌は秋型だ。

中間型の個体は冬になれば死んでしまうようだけど、秋型は冬を越して翌年交尾するという。

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中間型の雄は執拗に秋型の雌に絡むけど、雌は明瞭な交尾拒否行動をしないまま逃げてしまった。

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越冬前には性的には成熟していなくて、交尾拒否行動も発現していないのかなと思わせるようなメスの態度だった。

キタキチョウの一連の行動を撮影している間に、家内はサザンカに来たムラサキシジミを撮影していた。

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家内撮影

こちらは吸蜜を終えてちょっと一休みかな。

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家内撮影

この日は、キタキチョウの一連の行動が撮影できて、いつもは何気なくしか見ていないキタキチョウについて、改めて図鑑などを調べて有意義な日だった。



by dandara2 | 2014-11-27 16:56 | 配偶行動 | Comments(15)
Commented by LUFFYY at 2014-11-27 19:28
すっごく綺麗なカットの数々
特にムラサキシジミの♂の輝き
ご夫婦での蝶撮りに、3,000点です!
Commented by yurinBD at 2014-11-27 20:55
ムラサキシジミの紫とキタキチョウの黄の色がとても濃く、はっきりとしていて美しいですね!キタキチョウはサザンカで吸蜜するのですね、是非撮影したいと感じました!
Commented by 22wn3288 at 2014-11-28 08:11
冬が近づいてきましたが、未だチョウたちが沢山出ていいですね。
雌雄揃って見事です。
Commented by ダンダラ at 2014-11-28 15:32 x
LUFFYYさん、3,000点ありがとうございます。
ムラサキシジミのオスの輝きはムラサキ3兄弟の中でも断トツの一位だと思います。
それが一番身近にいてくれるのはうれしい限りです。
ルーミスのオスがこの輝きを持っていれば、みんな必死になって撮影したでしょうね。
Commented by ダンダラ at 2014-11-28 15:36 x
yurinさん、キタキチョウの色はちょっと飛び気味だったので、レタッチで修正しましたが、きれいに出てくれました。
キタキチョウは色々な色の花に吸蜜に来てくれますが、サザンカは初めてでした。
この時期そろそろ越冬に入りますから、案外まれな組み合わせかもしれないです。
是非気を付けてみてください。
Commented by ダンダラ at 2014-11-28 15:38 x
旅友さん、このところ暖かったり寒かったりで、気温の変化が激しいですが、暖かい日にはまだたくさんの蝶が姿を見せてくれますね。
成虫しか撮影しない私には、貴重な小春日和の日です。
Commented by clossiana at 2014-11-28 16:47
そうか。。性的に成熟していない場合には交尾拒否行動も未だ本来の姿
にはなっていないということですね。ひょっとすると同種の♂だってこと
自体を認識出来ていない可能性だってありますよね。ただ吸蜜を邪魔する
何かが来たので逃げ去ったって感じですかね?何気ないちょっとしたこと
でも、それを理解するって難しいなと再認識させられたのと同時にそれを
看過しないダンダラさんが凄いです。
Commented by ダンダラ at 2014-11-28 22:47 x
clossianaさん、撮影しながら、越冬直前のこの時期に配偶行動をするってなんなのかなと言う疑問がありました。
それで、少し調べてみたんですが、秋型の雌の卵巣は越冬前には未成熟だとか。
越冬前の秋型メスの交尾例はあるようなのですが、生殖に結びつくものではないようですね。
撮影中にはそんな細かなことには思い当たらず、何かおかしいなと思いながら撮影しただけなんですけど。
Commented by ぐみ at 2014-11-29 15:58 x
ご無沙汰しております。
この時期ムラサキシジミやムラサキツバメを観察できるのはやはり羨ましいですね。こちらでは期待出来ません。ただ、将来的にはもしかして?と思っていますが(^^;)
ムラサキ系の艶やかさで霞みがちになってしまいますが、ウラギンシジミ♀もなかなか美しいですね。
Commented by ダンダラ at 2014-11-29 23:35 x
ぐみさん、ムラサキシジミはそちらまでは分布していないんですね。
ウラギンシジミもそんな感じなのですか。
確かに、これらの蝶が真冬にでもなんとか観察できるのはうれしいですが、やっぱり春の訪れが待ち遠しいですね。

Commented by twoguitar at 2014-11-30 11:28 x
ムラサキシジミのオスの紫色が素晴らしいですね。
こちらでもムラサキシジミがたくさん飛んでいましたが、後日アップします。
キタキチョウのオス中間型もメス秋型も最近見ていませんが、その両者の配偶行動が見られたとは、普段の熱心な観察の賜物ですね。
秋型オスが秋型メスと絡むシーンは、11月初め頃観たことがありますが、執拗に追うという感じではなく、すぐに離れていました。
秋型オスが交尾できるのは翌春からなので、実をわきまえて?淡白なんでしょうかね。
Commented at 2014-11-30 11:32 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2014-11-30 12:03 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ダンダラ at 2014-11-30 15:14 x
twoguitarさん、ありがとうございます。
キタキチョウの件に関しては、サザンカでの吸蜜を撮影していたら、雄が来て絡んだので単なる吸蜜でなく面白いものが撮影できたと喜んでいただけなんです。
後で撮影したものを見ていて、いろいろと疑問が生じてきました。
まだまだ知らないことがたくさんあります。
Commented by ダンダラ at 2014-11-30 15:14 x
鍵コメさん、お知らせありがとうございます。
よろしくお願いします。


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