2011年 08月 19日

ムモンアカシジミ(2011/8/8)

8月8日は甲府の家内の実家に止まった後、ムモンアカの観察をして帰ることにした。
ポイントに11時30分頃について、様子を見るとムモンアカが点々と葉の表面に止まっている。
暑さを避けるためかみんな日陰の部分に止まっているので、撮影するのが結構難しい。
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ふと足元を見るとヒメシロチョウが吸水していた。
ここにヒメシロチョウがいるのは知っていたし、写真仲間は結構撮影しているのだが、私自身は初めての撮影になる。
あ、この写真は家内の物です。(^^ゞ
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(家内撮影)

どこで発生しているのか気になったので周囲を歩いてみると、♀が1頭チラチラと飛び回っているのが眼に入った。
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良く見ていると食草のツルフジバカマの周囲を飛び回って産卵場所を探しているようだ。
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そのうち産卵をはじめた。
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自宅に帰って写真を見ていた家内が「卵が出てくる所の産卵シーンが撮れた!」というので確認するとなるほど撮れている。
一連の写真は以下のようになっている。(以下3枚は家内撮影)

食草に止まって尾端を曲げる。
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尾端を少し持ち上げると、産み付けられた卵が見えている。
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産卵を終わって飛び立とうとしている所。
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それで、自分の写真でもそんなシーンがないか調べてみたら、残念ながら産み付けられた卵がはっきり見えるシーンはなかったけど、先ほどの産卵シーンを拡大してみると面白いシーンが写っていた。
まず、産卵しようとして尾端を曲げている所。良く見ると先端に何かのしずくが丸く写っている。
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次に尾端を葉に押しつける。
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尾端を少し持ち上げると卵の下部と思われる物が現れていて、葉と卵の下部の間に最初のしずくがついているように見える。
これが卵を固定する糊になっているのだろうか。
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望遠ズームでとっているので今ひとつシャープさに欠けるのが残念だし、そんなことは意識していなかったのでここまでしか撮影していないのが残念だ。

時間も13時を過ぎたので、そろそろムモンアカの活動時間になるかなと思い、発生木の様子を見に行く。
木の周囲では盛んにスクランブルが行われていた。
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時々は開けた空間でもスクランブルが行われる。
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少し離れた所で撮影していた家内から電話で、きれいな個体が止まっていて足にポヤポヤした毛が生えているという。
それって羽化直後の個体のことじゃないかと思って急いで駆けつけるが、カメラを向けたとたんに飛びあがられてしまい、あまり良いアングルで撮影できなかった。
家内の撮影した写真を見ると、確かに足に毛が残っている。
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(家内撮影)

安曇野の蝶と自然」のkmkurobeさんが今年素晴らしい写真を撮っておられて、それと比較は出来ないけれども同じようなシーンを目撃できてうれしい。

再度発生木の所に戻ると幾つかの交尾個体が見られた。
こちらのペアは♀の方が大分傷んでいる。
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ムモンアカは何度も交尾するようだが、これはそれをよく示している。
ある報告で、♀が複数交尾する時、その目的として精液を栄養分として吸収するためだ言うようなことが書いてあった。
花の蜜やアブラムシの排泄物などは主成分が糖分で、活動のためのエネルギー源にはなっても卵の発育に必要なタンパク質が含まれていない。
それで、♂と交尾して必要なタンパク質を取り込んでいるとか。
ムモンアカの場合も同じことをしているのだろう。
こちらでは、交尾中のペアの所に♂が飛んできて割り込もうとしている。
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それをいやがったペアはじりじりと移動して、葉の裏側に回り込んだ。
相手を見失った♂はこの後あきらめて飛び去った。
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その後ベニヒカゲを撮影しようと移動したが、少々早かったようでお花畑は今までで一番きれいだったけれど、ベニヒカゲは見られなかった。
その代わりカラスアゲハの雌が吸蜜していた。そっと近づいたけれど、すぐに飛んでしまってせっかくの後翅のブルーをきれいにとることは出来なかった。
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ヒメキマダラヒカゲも新鮮で、いつもはあまりカメラを向けないのだけれど、この日はきれいに撮りたいなと思わせるような個体がいた。
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車に帰る寸前にゴイシシジミがいて、アリが守っているアブラムシで吸汁していた。
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このチョウもいつかは少しまとまった生態を撮影したい対象だ。
ただ、自宅付近ではヤブ蚊が多くて長時間の撮影には躊躇してしまう。

by dandara2 | 2011-08-19 00:01 | 交尾 | Comments(15)
Commented by maximiechan at 2011-08-19 06:10
ムモンアカシジミの綿毛のことについては今まで知りませんでした。勉強になりましたし、次はという意欲が湧いてきました。
その写真、そしてヒメシロの卵といい、またまた奥様の大活躍ですね。
Commented by maximiechan at 2011-08-19 06:23
追伸
今年7月23日に撮影したムモンアカシジミの写真を確認したら、3個体にその綿毛が確認できました。
Commented by konty33 at 2011-08-19 12:25
ヒメシロチョウの産卵はその瞬間を見事に撮影されており、流石ですね。
kontyも産卵シーンを良く撮りますが、卵を固定し、腹部から出てくるところまでは写せることがほとんどありませんので、見事としか言いようがありません。
ムモンアカの足毛は多くのみなさんが今年撮影されており羨ましく拝見しました。
Commented by kmkurobe at 2011-08-19 14:26 x
ムモンアカシジミの蛹の位置とはい上がる場所が蟻道かどうかでかなり状況がかわるのでしょうね。私の場合はホストが土手の上にあり、撮影したのは土手下の草の上で周囲にはほとんど蟻がいませんでした。発見は雨上がりのお昼前でした。
そちらも多分午前中に羽化したのでしようね。
こちらは今年はずいぶんと個体数が少なくて、活動時間になってもほとんど飛翔を観察することができませんでした。やはりそこそこの数が居ないと追雌行動は観察できないようです。
ヒメシロ腹端が綺麗に写っていますね。すばらしい・・・・・私もなんどもトライしましたが、食草の葉で影になり、なかなかうまく撮影できていません。
Commented by naoggio at 2011-08-19 16:02 x
ヒメシロチョウの産卵シーン、興味深いです。奥様の写真を見られてからまたご自分の写真を精査されている探究心。敬服致します。
接着剤を塗布してから産卵・・・そのような話は聞いたことがないので大発見かもしれませんね。
私も先日ムモンアカ撮影に行きましたが擦れた個体がほとんどでした。
綿毛さんに会いたーい !
ヒメキマダラヒカゲきれいです。私はこの蝶が花に来ていたりするとすぐカメラを向ける方ですが、こんなにきれいに撮れたことはありません。やはり上手いですねえ。
Commented by ダンダラ at 2011-08-19 18:57 x
maximiechanさん、貴重な写真が撮れていたんですね。
そのまま気がつがずに眠ってしまう所をこの記事がきっかけで見つかって良かったです。
ムモンアカシジミの一生の中で、ほんの数十分しかついていない毛ですから、記録に残せたことは貴重だと思います。
早い時期に観察に行ったたまものですね。
Commented by ダンダラ at 2011-08-19 19:01 x
kontyさん、ヒメシロチョウの産卵自体は長いお尻をぐっと曲げてわかりやすいので見つければ撮影しやすいですけど、こんなシーンがあるというのは家内が気がつくまでわかりませんでした。
ムモンアカの足の毛については、かなり生態をやっている人でないと撮影していないと思いますが、こういったことがきっかけで気をつけてみるようになると撮影のチャンスも増えるんでしょうね。
Commented by ダンダラ at 2011-08-19 19:04 x
kmkurobeさん、貴殿が最初にこのシーンを撮影された時はほんとにすごいなと思いました。
また、毛の残り具合から本当に羽化直後の貴重な写真だと思います。
今年の発生数は多いのかなと思っていたのですが、そうでもなかったのですかね。
ヒメシロはこちらの発生地は食草がパラパラとあるだけで、草刈りをした後だったので撮影しやすかったのかも知れません。
Commented by ダンダラ at 2011-08-19 19:10 x
naoggioさん、多分自分一人で写真を確認していただけだったら気がつかなかったと思います。
卵が出ているシーンを撮影した記憶はなかったのですが、念のために確認したら面白い現象が写っていました。
ムモンアカは発生の前半がチャンスが多いんでしょうが、そうは言っても狙って撮れる物でもなさそうですね。
ヒメキマダラは、いつも見ている物とは別の種類のように新鮮できれいで、思わずカメラを向けました。
Commented by ヘムレン at 2011-08-20 10:52 x
ヒメシロの産卵の連続写真・・・状況がよくわかりますね。
春型の産卵をまえに撮りましたが、しっかり撮られていて、さすがです。
ムモンアカ・・・今年はいきそびれてしまいましたが、乱舞、交尾シーン・・・お見事です。
足毛の残る新鮮個体・・・いいですね(^^)
Commented by chochoensis at 2011-08-20 17:16 x
ダンダラさん、=ムモンアカシジミ=で驚いていたら、=ヒメシロチョウ=の卵ですか・・・何年か前に産卵シーンは撮影したのですが、=卵=までは気が付きませんでした、もう一度確認してみたい気がしてきました、素晴らしいです。
Commented by himeoo27 at 2011-08-20 18:04
ヒメシロチョウは飛翔、産卵どれも優美で素敵です。
私は彼らの求愛シーンを昨年観察して大好きになりました。
Commented by ダンダラ at 2011-08-20 21:57 x
ヘムレンさん、最近のカメラは秒何駒も撮れるので、思わぬシーンが写っていたりするもんですね。
ムモンアカの乱舞シーンは狙っていたんですが、ピントを合わせるのが難しいですね。
この日も何枚も撮ったのですか、ピントがあったのはこの程度でした。
Commented by ダンダラ at 2011-08-20 22:00 x
chochoensisさん、ヒメシロチョウは活動範囲もそれほど広くないし、産卵シーンは比較的目にすることが出来るように思いますけど、その細かいシーンは私も全く気がつきませんでした。
注意深く見てみると色々なことがわかるものですね。
もっともモンキチョウなどは早すぎて産卵シーン自体がなかなか難しいから、身近にいるから良いという物でもなさそうです。
Commented by ダンダラ at 2011-08-20 22:23 x
himeooさん、ヒメシロチョウは独特の雰囲気があり、ついついカメラを向けてしまいますね。
求愛シーンも、♂の仕草が面白いですよね。
それに気がつかれるとはさすがですね。


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