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2010年 02月 20日

ヨーロッパ撮影記(9:カンヌ周辺 2009/08/03)

今日はファーブルさんの案内でカンヌ近郊の山地に出かける。
カンヌと言う名前は国際映画祭で有名だけど、駅前は拍子抜けするくらい狭くて、これで世界から大勢の人が集まれるんだろうかと思ってしまう。
最初にスキー場の入り口に近い草原に車を止める。
この時期は地中海沿岸は乾季になっていて、ここにいる間滞在した地域、いわゆるコートダジュールもほとんど雨が降らず、植物は日に日に枯れて茶色になっていくそうだけど、ここは少し緑が残っている。
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車を降りて眺めると、後翅に白い帯のあるジャノメの仲間(Hipparchia alcyone)が飛んでいる。
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それよりは活発な感じで飛んできたのはLasiommata megeraだ。
ツマジロウラジャノメ属だけど全くそうとは思えない。後翅の裏面などはサトキマダラヒカゲそっくりだ。
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それに、ヨーロッパタイマイも1頭飛んできて小さな白い花で吸蜜して写真を撮らせてくれた。
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ここにはシロジャノメもいたけど、ヨーロッパではどこにでもいるのだろうか。
その後もう少し花が咲いているかもしれないと言うことで、少し標高の高いスキー場に移動してみるがここは草が茶色に枯れて、ほとんど花を見ることが出来ない。
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それでも、後翅の白帯がより幅広いジャノメが飛んでいた。Hipparchia fagiだ。
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飛び立つと翅表にも白帯があって、キベリタテハが飛んでいるように見える。
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ギンボシヒョウモンもいたが、日本と同じ蝶を見ると少しほっとする。でもヒメアカタテハを見るときにはなぜかホットはしなくて無視してしまうのだな。
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またここでは、スイスでも見た大型のヒメシジミ(Polyommatus eros)も見ることが出来た。
スイスでも撮影したけど、こちらのほうが新鮮で色も鮮やかな感じだ。
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ここではベニヒカゲの仲間も撮影できたが、斑紋もほとんど日本のものと同じだった。
シジミチョウで裏面にギンイチモンジセセリのような白線が一本入った蝶(シロスジシジミ:Agrodiaetus ripartii)をファーブルさんが見つけてくれて写真に撮る。
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翅表が茶色だから♀だろうか。
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また、ヒメシロチョウ、ウラギンヒョウモンなどもいて撮影できた。
次の場所(Andon)に移動しながら、ファーブルさんが海野さんの取材旅行に同行したときの話などをしながら、この前来たときにはここにアポロがいたと言う場所にさしかかると、確かにアザミが咲き、ヒョウモン類が群れている。ずいぶん蝶がいますねなどと言っていたら突然「あ、アポロ」と急停止。
慌てて降りると目の前のアザミにアポロが止まって吸蜜している。
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このアポロは吸蜜に夢中でたくさんの写真を撮らせてくれた。とうとう最後には手乗りアポロにもなってくれたし、吸蜜中を驚かせて飛び立たせても何度もアザミに戻ってきてくれるので、飛翔写真にも何度もチャレンジすることが出来た。
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その後はヨーロッパフタオチョウを探しに別のポイントに行ってみるが、吸水に来ていると予想した場所が完全に干上がっていて、樹液も出ていなくて見ることは出来なかった。
最後に花がきれいに咲いている場所でヨーロッパタイマイを撮影する。
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さらにmelitaea didymaなどを撮影する。
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この日はファーブルさんのお宅でヨーロッパフタオチョウの幼虫とヨーロッパタイマイの蛹を撮影させてもらう。
フタオチョウの幼虫は背中にしゃれた目玉模様を持っている。
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ヨーロッパタイマイの蛹は、アオスジアゲハのそれと良く似ていて、成虫をみるとアゲハに似ているけど、やっぱりアオスジアゲハ族の蝶だなというのがよく分かる。
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この日はファーブルさんの家で夕食をごちそうになって深夜にホテルに帰った
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by dandara2 | 2010-02-20 11:12 | 海外 | Comments(6)
2010年 02月 11日

ヨーロッパ撮影記(8:ツェルマット~リヨン、どたばた移動)

ようやく勤め先の学校の入試が昨日で終わって、今日は自宅でのんびり休養。
雨は降ってはいないけど曇天。気温も上がらない。
それでも空気はしっとりとして、真冬のようなぴりぴりした感じはない。春が近づいているなと言う感じがする。
ヨーロッパの撮影記もそろそろ終わりにしないとシーズンが始まってしまいますね。

8月1日はいよいよフランスへ移動。
朝食時にお世話をいただいたホテルの人と記念写真を撮る。
ドイツ語を話していて、英語は全く分からないみたいなので(私も英語は片言だけど・・)、ほとんどがジェスチャーでの意思疎通だったけど、10日も宿泊していたし、孫も来たりしたので、孫がかわいいとか、もう帰っちゃったのかとか聞いて来たりして、それなりに親しくなっていた。それで最後に記念写真。お盆を持ったままだったとずいぶん気にしていた。
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今日のルートは、ツェルマットからVISPに出て、そこで乗り換えてジュネーブに行って、さらにまた乗り換えて国境を越えてフランスのリヨンに行く予定。
列車の時間とかは出かける前にJTBが全部一覧表にして渡してくれてある。
VISPで列車を降りて、ホームで列車の交換作業をしていた人にジュネーブ行きの列車が何処から出るかと聞く。(日本と違って発車ホームはそのつど違うから、必ず確認するように言われている)
教えてくれたホームに行って確かめると、確かにジュネーブに行くのだけれど発車時間が渡された一覧表とは違う。
その列車でもいいかと思ったけど、それだと乗り換えの列車とかが予定と違ってくるので困るなと思って案内板を見ると、一覧表と同じ時間に発車する列車があったのでそれに乗り込んだ。
やれやれと思ってくつろいで車窓の景色を見ているが、いつまで行っても山の中。
ジュネーブって有名な割に田舎にあるんだなと思っていたら、1時間くらい経って検札に来た女性の車掌が何処まで行くのかと聞いてきた。(切符はヨーロッパ周遊の切符なので行き先は書いていない)
ジュネーブ経由でリヨンまで行くと答えると、「オー、この列車は反対方向に行くわよ」とのお返事。
エー、この一覧表にはこの列車と書いてあると言っても当然無駄なこと。
その場でいろいろ調べてくれて、4つ目の駅で反対方向の列車に乗り換えろと言う。
まったくJTBは何をやっているんだと思いながら3つ目の駅に着いたら、近くの乗客が「乗り換えの駅に着いたよ」と言う。
えー、まだ3つめジャンと思いながら大慌てで荷物を取りにいって(大きな旅行かばんはそれようの棚においてある)、片手で持って棚から下ろして駆け出そうと思ったら、棚から降りる荷物の重さで体がふられて大きくよろけてしまった。
車内の乗客が「オー」とか「キャー」とか騒いでいる。かろうじて踏ん張って列車を降りたら、先ほどの車掌さんが来てあっちの列車だと指差す。
みると、ホームではなくて線路の途中に止まっている。我々のためにわざわざ臨時停車してくれたみたいだ。
重いかばんを持ってそっちに歩いていくと、今まで乗っていた列車からは「ガンバレー」とか「ブラボー」とか言ってみんな拍手している。
イヤー恥ずかしかった。でもスイスの列車って親切だなーと感激。
それに比べてJTBの仕事は何なんだ。
国内ならともかく、右も左も分からない外国で反対方向の列車に乗せるなー、チェックが甘ーい。 <`~´>
もうぐったり
JTBに連絡して苦情を行って、その日泊る予定のホテルに遅くなる旨の連絡をしてもらう。
遅くなって宿がキャンセルでもされていたらかなわない。
予定では7時間のはずが結局12時間かかってリヨンに着いた。
少しはリヨンの市内見物でもしようかと思っていたけど、夜になっちゃたし、元気もないので途中で買った簡単な夕食を食べてもう寝るだけ。
狭い部屋だけど、一泊だけだからいいか。(写真では外が明るく見えるけど、もう20時近い。この時期は日没が遅いです)
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翌日は早朝ニースに向かって発つ。朝食は宿で作ってもらったお弁当を駅のベンチで食べる。
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昨日のことがあるのでちょっと不安な旅立ちだったけど、フランス自慢のTGVに乗ったりして、無事ニース到着。
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午後からフランス在住で「南仏昆虫記」のファーブルさんに会って今後のスケジュールの調整をする。(久しぶりに日本語でやりとりが出来てうれしい)
ファーブルさんは私と同じ協会(日本自然科学写真協会:SSP)の会員で、ファーブル昆虫記の完訳本に写真などを提供したり、海野さんが取材に来た時には同行されたりしている方だ。
奥さんはアメリカ人とのハーフとのことで、子供さんもとってもかわいらしかった。
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その場で宿の近くを案内していただく。
公園の芝生にいかにも外国の蝶と言った感じのシジミがいたので撮影すると、「その蝶はゼラニウムを食べる蝶で、アフリカから来た帰化蝶だ」と教えてもらった。
フランスでは、帰化蝶についても調べたり写真を撮りたいと思っていたので、しょっぱなからラッキーと思う。
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Cacyreus marshalli

もう一種、ヒメシジミに似た aricia agestis がいた。
ヒメシジミに似た蝶が公園の芝生にいるのは何か違和感があるけど、こんなものかな。
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Aricia agestis

その後、写真の正面にある丘に登って蝶を探す。
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頂上近くの広場に行くと、ファーブルさんが石垣に向かってカメラを向けている。
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聞くと、ハチが巣を作っていて、そのハチはかねてから観察したいと思っていたハチだとのこと。
じゃこれで継続的に観察ができるからよかったねと言うと、たぶんもう少し巣が大きくなると駆除されてしまうだろうということだった。
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公園の上では、ヨーロッパタイマイがテリ張りをしている。
感じとしてはキアゲハに似ているけど、色合いはもう少し明るくて軽快な感じだ。
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数頭がテリ張りをしていたけど、他の蝶が近くにくると活発に追いかけっこをしていた。
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by dandara2 | 2010-02-11 13:33 | 海外 | Comments(12)