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2010年 11月 26日

沖縄遠征(1/4 南大東島:2010/11/21・22)

休日出勤の代休が取れたので、11月20日から11月24日まで、沖縄に行って来ました。
主な目的は、今や絶滅寸前のハマヤマトシジミを撮影することと、以前から撮影したいと思っていたコノハチョウ、イワカワシジミなどを撮影すること。
ハマヤマトシジミはかつては八重山にたくさんいたらしいけど、今では南北大東島に残るのみとか。
食草のイヌビユは荒地に生える植物で、開発などで生育に適した環境がどんどん減っているのが原因だろうか。
ハマヤマトの減少のスピードは驚くほどで、大東島がどんな環境なのかはわからないけど、数年後の定年を待ってのんびりしてはいられないという気がして、生息していることが確実なうちにカメラに収めることにした。
そのために、「あやはべる/撮影日誌」のfuruさん、「翔写真館」の翔さんに情報をいただき、勤務の終わった20日の16時に羽田を発ってその日は那覇に宿泊。
翌日朝の便で南大東島に着いた。
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大東島はウソのように暖かく、荷物を置くとすぐに半袖のTシャツで撮影に出掛ける。
島の産業はサトウキビで、島中サトウキビ畑だ。しかし先月末の台風14号の影響でサトウキビは茶色く枯れ、横に倒れたものが立ち上がったので曲がってしまっている。
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島の様子がまったくわからないので、まずfuruさんの情報を頼りに人家周辺の空き地を探してみることにする。
やがて食草のイヌビユが生えている空き地を発見、写真の緑色の草が食草のイヌビユ。
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中に入ってみるとイヌビユの上にちょこんと止まっている小さな蝶を発見。
前翅の斑紋が1列だけ黒く、外縁の斑紋が地色と同じ茶色なのでハマヤマトシジミに間違いないと確信する。
探しに出てから約40分、意外とあっけなく見つかった。
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後でわかったことだけど、見つかったのはここだけだったので、情報がなければかなり苦戦したと思う。
よく見ると、何頭かの個体がちらちら飛んでいるが、小さくて早いのですぐに見失ってしまう。
そのうち、イヌビユに止まったのでそっと近づいて撮影する。こちらはさきほどの個体とは違って斑紋がよくわかるが、前翅の斑紋の特徴からやはりハマヤマトシジミのようだ。
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家内は少し離れた場所で熱心に撮影しているので、聞いてみるとセンダングサで吸蜜しているという。
腹部の形状を見るとメスのようだ。どうも斑紋のはっきりしているものはメスで、黒点だけがはっきりしているものはオスのようだ。
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そのうち、小さなピンクの花で吸蜜する個体が出始める。
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やがて羽を開くが、ちょうどシルビアシジミのオスのような感じの翅表で、ヤマトシジミとは明らかに違う。
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この日は14時過ぎから羽を開く個体が多くなった。
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♀も開翅するが、まだ高温期型の茶色の翅表だった。
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集落付近をいろいろ歩き回ってみたが、確認できたのはこの場所のみだった。
吸蜜、雌雄の開翅とそれなりの写真が撮れたので満足して宿に帰った。

翌日は夕方の便で沖縄に行くので、前日撮影できなかった産卵に的を絞って同じ場所で粘ることにする。
本当は交尾シーンも狙いたいけど、♀の鮮度から無理と判断、草陰で休むメスを見つけたので、ひたすらこの♀を追いかけることにする。
10分ほど待つがピクリとも動かず、辛抱が切れてきたので、この様子なら遠くには飛ばないだろうと判断し、少し刺激を与えてみることにする。
草を少しゆすると、小飛して近くのイヌビユのところに飛んでいき、期待通り産卵体制をとり始めた。
ただ、尾端を粒々の花穂の中に入れるので、生み出される卵まで一緒に写しこむことはできなかったのが少し残念だ。
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2時間くらいそこで粘って、その後、翔さんに教えていただいた別の場所まで歩いていくことにする。
そこは集落内ではなく、サトウキビ畑の横の空き地。
11月初旬に翔さんが来たときには、台風の塩害でイヌビユの大半は枯れてしまっていたようだけど、今回は新しい芽を吹いてたくさんのイヌビユを確認できた。
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ただ、ハマヤマトシジミはほとんどいなくて、わずかに2頭を見かけただけだった。
大半が卵か幼虫なのかもしれない。
そのうち1頭は♀で、芽生えたばかりの小さな草に産卵していた。
この草がイヌビユなのかどうかは良くわからなかったが、近くにはかなり成長したイヌビユも見られたのでそうなのかもしれない。
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しばらく粘ってみたが、他の個体は現れなかったのでまた30分ほどあちこちを見ながら歩いて集落に帰り、名物の大東そばを食べ、そこで大東名産のラム酒の事を聞くと、そこに親戚がいるというおばさんが電話をして、工場の人がお店まで車で迎えに来てくれた。
工場は旧飛行場の跡地に立てられたもので、看板などはそのまま。
そこでラム酒を購入してまた送ってもらって、空港までの送迎バスに余裕を持って間に合うことが出来た。
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今回は情報をもとに無事撮影できたけど、生息している場所は局地的で、地面がむき出しになっているような空き地に限られていた。
こんな場所は、ちょっと人の手が入ったり、他の草が繁茂してもすぐに消滅するので、あちこちでハマヤマトが消えていくのがわかるような気がした。

情報をいただいたfuruさん、翔さん、ありがとうございました。

追記
 時々ヤマトシジミとハマヤマトシジミを間違えて載せているホームページやブログを見るので、ここに紛らわしいヤマトシジミの写真を載せておくことにします。
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これは沖縄市で撮影したものですが、ファインダーを覗いた時に正直少しびっくりしました。
ただ、前翅外縁の紋が一部少し黒ずんでいますが、ハマヤマトシジミはここは翅の地色と同じ茶色なので、上の写真と見比べてもらえばわかると思います。
大きさが全く違うので、実物を見ればすぐに区別は出来ると思いますが、写真だけだと間違える可能性があります。

by dandara2 | 2010-11-26 11:02 | 産卵 | Comments(26)