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2010年 01月 19日

ヨーロッパ撮影記(6:ツェルマット周辺)

7月26日は体が疲れ気味なのと、午後から息子夫婦がツェルマットに到着するので休養日と言うことにして朝はのんびり起きる。
ゴルナグラートとかスネガとか、今まで利用していたとは別のケーブル発着駅があるのでそちらの様子も見ながら町の中を散策する。
theclaさんの情報によると、ヘリコプターの発着所の近くにもアポロがいるというので、そちらの方にも出かけてみる。
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最初は駅前の道路をヘリポートまで歩いてみたが、適当な草地もなく、蝶の姿も見られなかった。駅の向こう側には草地もありいかにも蝶がいそうなのだがそちらに行く道が見つからない。
ヘリポートにつくが、道路からはエレベーターでヘリポートまで上がるようになっているので、ヘリコプターには乗らないので入りにくい。
またぶらぶらと駅まで歩いて帰った。
途中で駅の構内を歩いていた人が線路を横切って向かい側の草地に行くのに気がついたので、そこまで行ってみると線路を横切る道がある。
日本だと信号機とかいろいろあるはずなのに、そんなものは何もなくて、列車に注意しながら勝手に渡っていいみたいだ。

線路を渡って草地を歩いてみると、ぽつぽつと蝶の姿が目に付き始め、ついに目の前をアポロが横切った。
個体数もそれなりで、斜面の傾斜もそれほどきつくなく、花の数は今までのポイントでは一番豊富かもしれない。
ここは、パラグライダーの練習場にもなっていて、撮影していると時々パラグライダーが近くに下りてくる。
右の、上に草のあるコンクリの建物がツェルマットの駅舎の一部
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難しいことを言わなければ、アポロを撮影するのに山を登る必要は全くなくて、ツェルマットの駅の裏に行けば事は足りる。
ただ、標高が低い分、7月下旬だと痛んだ個体が多い。
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ここでアポロを撮影していると、Lysandra coridon が交尾しているのに気がついた。
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Lysandra coridon

この草原では、カラフトセセリ(Thymelicus lineola) も交尾していた。
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Thymelicus lineola

シロジャノメ(Melanargia galathea)も数が多かった。
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Melanargia galathea

シロチョウの仲間の Ponita daplieice もいたようだが全く気がつかなかった。アポロばかりに気をとられて気がつかなかったのか、シロジャノメと思って無視してしまったのだろう。したがってこれは家内の撮影。
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Ponita daplieice 

7月28日
前日はゴルナグラートに登ったので、この日はトリフトヒュッテに登った時に、アポロが多かった崖下の草地を調べることにする。
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25日に家内が撮影した蛾みたいな蝶(Melitaea didyma の♀)を撮影するのも目的。
のんびり10時過ぎに宿を出て、20分くらいでポイントに着くと目的の蝶はすぐに目についた。これがその♀、今回の方がまだヒョウモンという感じがする。
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Melitaea didyma ♀

こちらが♂
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Melitaea didyma ♂

アポロの方もたくさん飛んでいるが、この写真はクモの巣に引っかかったもの。
直線的に飛ぶことが多いので引っかかりやすいようだ。
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これは、♂の腹部に丸いものが見えるが、どうもアポロの卵のようだ。どういうことでこうなったのかは分からないが、雄にとっては大した支障にはなっていないようだ。
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家内が「茶色い蝶が交尾している」と言うので見ると、melitaea didyma が交尾していた。
♀の翅表を見た時に蛾かと思った蝶だけど、裏面はとっても素敵な蝶だ。
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Melitaea didyma

他のヒョウモン類も見かけたが、日本のウラギンヒョウモンに似ている感じであまり撮影しなかった。
ところがこの記事を書こうと思って、家内の撮影した写真もチェックしていると、アレレ・・・・!!
これってスペインヒョウモン(Issoria lathonia)の翅表ジャン!!
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Issoria lathonia

もしかして裏も写っている写真がないかなと探してみると・・ありました。ちょっと小さくてピントもいまいちだけど
ヤッター、奥さん有難う
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Issoria lathonia

自分の写真も再度見直してみたけど、撮影していなかった。数は多くはないのだろうか、それとも不注意??
26日に気がつかなかったシロチョウのPonita daplieiceもそうだが、こういった初めての蝶がいる場所では、予断をいれずに出会う蝶は一応カメラを向けておくべきだった。

ここでのうれしい出会いは、カラスシジミの仲間のSatyrium spini が休んでいた目の前のジャコウソウで吸蜜していたこと。
カラスシジミの仲間と言っても大きさはゼフィルスくらいあって、最初はゼフが撮れたと喜んだ。
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Satyrium spini

これ以上山を登る予定もなく、時間があるのでいろいろな蝶の飛翔にもチャレンジする。
こちらはシロジャノメ
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Melanargia galathea

こちらは翅表がオレンジのベニシジミの仲間Lycaena virgaureae
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Lycaena virgaureae

それに交尾していたLysandra coridonの♂の飛翔も
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Lysandra coridon

帰りはtheclaさんがトリフトヒュッテに登る時に使ったと思われる道を通ってツェルマットに帰ることにする。
途中には明るいお花畑があって、アポロやヒョウモン、シジミがたくさん飛び回っている。
ここがtheclaさんの言うアポロのポイントだろう。
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by dandara2 | 2010-01-19 23:18 | 海外 | Comments(17)
2009年 10月 26日

ヨーロッパ撮影記(2:ツムット周辺)

7月23日、いよいよ今日からスイスでの本格的な撮影開始。
これはツェルマットにつくと宿でくれる周辺の地図。
左下のZermattが宿のあるところで、基本的にはロープウェイか登山電車で山の上まで行き、景色を眺めたり、そこから歩いて下まで降りてくることになります。
それで、あまりしんどい思いをしないで高山植物や高山蝶を見ることが出来るようになっている。
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ところが朝起きてみると風が強い。
どうしようかと思ったけど、天気は良さそうなので8時30分頃にホテルを出てロープウェイ乗り場に向かう。
フーリー(furi)経由でシュバルツゼーにいこうと思ったら、強風でフーリーから上のロープウェイが運転中止になっている。
仕方ないので、フーリーまで行ってそこから歩きながらツェルマットまで戻るルートで撮影することにする。図の赤線が歩いたルート。
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(撮影しながらゆっくり歩いて、昼食を含めて5時間半)

ゴンドラからみていると、斜面の途中で農家周辺のアザミにアポロが飛んで吸蜜に来ているのが見える。
フーリーの駅について、家内のトイレを待っている間にリュックを背負い直そうとしたら、ゴツンと音がして、カメラがコンクリートの床面に落ちてしまった。
慌てて拾ってみるとフードが斜めにずれて鏡筒にめぐりこみ、ゴムのピントリングがまくれ上がってしまっている。
このままでは画面がけられるのでフードを外すしかないが、斜めにめり込んでいるのでなかなか外れない。
思いっきりねじるとプラスチックの素材がばりばりと音を立てて割れて落ちた。
少し動いたのでさらに力を加えるとようやく外れた。
レンズとカメラの様子を見るとフード以外には損傷はないようだ。ピントリングのめくれも元に戻った。
レンズを回してみるが特に支障はない。
レンズ部分が重いので、レンズの先端から落ちて、フードが衝撃を吸収してくれたようだ。
これからの撮影行で気をつけないと行けない点を指摘してくれたようでよかった。
普段リュックを背負って撮影に出ることはないので、リュックのバンドがカメラのバンドと重なって使いにくいことには気がつかなかった。
駅から歩き始めるがツムットへの分岐の直前(○1のあたり)に、遭難した人の記念碑があって、その左側に花の多い斜面があったので少し上ってみたら、高山性のベニシジミ、ベニヒカゲの仲間、コヒョウモンの仲間、チャマダラセセリに良く似た蝶などが群れるように飛んでいた。
高山性のベニシジミ(Lycaena virgaueae)はとっても鮮やかなオレンジの翅表で、数も多く外国に来たと言う気にさせてくれた。
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Lycaena virgaueae ♂翅表

♀の翅表はベニシジミのもので、裏面の白い点が異国情緒を感じさせてくれる。
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Lycaena virgaueae♀

ベニヒカゲの仲間(erebia aethiops)は、路上で吸水している個体が多かったけど、なかにはカメラの汗を吸いに来る個体もいた。
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erebia aethiops

また、コヒョウモンの中には真っ黒なものもいて、最初はコヒョウモンモドキの黒っぽいタイプのようなものかなと思ったけど、調べてみるとこういった種類もいるらしい。(melitaea diamina)
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melitaea diamina

花には、チャマダラセセリの仲間(pyrgus armoricanus)も来ていたけど、日本のチャマダラセセリに比べるとなんとなくボケたような感じでメリハリがない。
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pyrgus armoricanus

数が多いのでお互いに干渉してなかなか落ち着いて止まらないし、目移りがして写真の方はそれほど撮れなかった。
それでも日本では経験したことがないくらいの数の蝶がいたので気分的には大満足。一番のお気に入りはこのヒカゲチョウ(lasiommata maera)の写真だろうか。
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lasiommata maera

道路に戻って歩き始めようとしたら、路上でヒョウモンが吸蜜している。明るくてきれいなヒョウモンなのでとりあえず撮影するがすぐにアポロが飛んできたのでそちらに撮影に行ってしまった。
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issosria lathonia 

旅行中はそれで終わりだったけど、この撮影記を書くのにいろいろ調べたら、このヒョウモン裏面がとっても素晴らしかった。うーん、残念。知らないほうが良かったかな。
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issosria lathonia (Matt's European Butterfliesより転載)

アポロのほうは道路の斜面のアザミで吸蜜を始めた。
大急ぎで近づいて何とか撮影。ほっとする。
実はこの前に家内がアポロを見つけたけど、家内のレンズでは遠すぎて撮影できなかったのだ。
私は声が届かないくらい先行してしまっていたので後で話を聞いて悔しい思いをしていたので、飛び古して色の褪せたアポロだけど十分うれしかった。
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parnassius apollo

その後はエゾシロチョウ(aporia crataegi)に北海道以来30年ぶりくらいに再会したけど、さすがにこれはすぐにわかった。
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aporia crataegi

ツムットの分岐点を過ぎてシュバルツゼー方向にかなり歩いたあたりで突然クモマツマキチョウが飛んできた。(○2付近)
慌てて追いかけると、白い花に止まったのでカメラを向けるが70-300のレンズがAFのピントが合わない。
焦っているうちに飛んでしまいついにチャンスはなかった。
このレンズ、時々最短撮影距離より遠くてもピントが合わないことがある。ピントリングを手で回せば合うのだけど、1.2秒しか吸蜜時間がないときにこれをやられると完全にアウト。
ホント頭にくる。(最近購入したD300sでマクロ105で撮影しているときも同様なことがあって困る。D200では一度もなかったけど・・)
がっくりしていると、ヒメシジミ系だけどそれよりは明らかに大きくて色も白い、なんとなく気品を感じさせるチョウ(lysandra coridon)が吸蜜している。
何枚も撮影して、モニターを見て愕然。絞りをf4のまま、露出補正も+-0で撮影していた。
それで、ピンボケ、露出オーバーで使い物にならない写真を大量に写していた。ここに来るまでの2時間で撮影した写真もほとんど同じ状態。やっぱり新規購入のD5000でなく、使い慣れたD200にしておけばよかったと思ったけど後の祭り。
そんなわけで、こちらの写真は家内の撮影したもの^_^;。
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lysandra coridon

こちらのチャマダラセセリ似の別種(pyrgus carline)も家内の撮影。(ベニシジミの裏面もそうです、D90の望遠で撮影した他の写真はOKでした)
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pyrgus carline

その後ツムットでジャガイモと卵のお昼を食べて、ツェルマットに歩き始める。
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量が多い、飲み物つきで日本円で1700円くらい、スイスは物価が高い

相変わらず風が強く、時々雨がぱらつくあいにくの天気になってきてtheclaさんのアポロポイントに蝶の姿はなく、あきらめてツェルマットの部落もそろそろと言うところになって、突然家内が「ア!!アポロと」と叫ぶ。
えっと思って急停止、どこだと叫ぶように聞いて、指さすところをみると、すぐ近くのアザミにアポロが止まっている。(◎3)
しかも動きが鈍い。ちょっとボロだけど大喜びで撮影。横を通る外人も何を撮影しているのかのぞいて「オー、アポロ」と撮影の人だかりが出来てしまった。
昨日の散策でもすぐ近くまで来ていた距離だけど、そのときには全く姿を見なかった。
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parnassius apollo

時計をみると17時近い。もうこんな時間かと途中で買い物をして宿に帰ると、部屋の時計はまだ14時30分、歩いている時に何かが触って地域の設定が狂ってしまったようだ。
本格的撮影のはずが、周辺の下見程度に終わってしまったけど、そのおかげで宿ではのんびりと写真の整理と夕食と、洗濯が出来た。

by dandara2 | 2009-10-26 11:53 | Comments(26)