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2010年 02月 20日

ヨーロッパ撮影記(9:カンヌ周辺 2009/08/03)

今日はファーブルさんの案内でカンヌ近郊の山地に出かける。
カンヌと言う名前は国際映画祭で有名だけど、駅前は拍子抜けするくらい狭くて、これで世界から大勢の人が集まれるんだろうかと思ってしまう。
最初にスキー場の入り口に近い草原に車を止める。
この時期は地中海沿岸は乾季になっていて、ここにいる間滞在した地域、いわゆるコートダジュールもほとんど雨が降らず、植物は日に日に枯れて茶色になっていくそうだけど、ここは少し緑が残っている。
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車を降りて眺めると、後翅に白い帯のあるジャノメの仲間(Hipparchia alcyone)が飛んでいる。
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それよりは活発な感じで飛んできたのはLasiommata megeraだ。
ツマジロウラジャノメ属だけど全くそうとは思えない。後翅の裏面などはサトキマダラヒカゲそっくりだ。
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それに、ヨーロッパタイマイも1頭飛んできて小さな白い花で吸蜜して写真を撮らせてくれた。
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ここにはシロジャノメもいたけど、ヨーロッパではどこにでもいるのだろうか。
その後もう少し花が咲いているかもしれないと言うことで、少し標高の高いスキー場に移動してみるがここは草が茶色に枯れて、ほとんど花を見ることが出来ない。
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それでも、後翅の白帯がより幅広いジャノメが飛んでいた。Hipparchia fagiだ。
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飛び立つと翅表にも白帯があって、キベリタテハが飛んでいるように見える。
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ギンボシヒョウモンもいたが、日本と同じ蝶を見ると少しほっとする。でもヒメアカタテハを見るときにはなぜかホットはしなくて無視してしまうのだな。
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またここでは、スイスでも見た大型のヒメシジミ(Polyommatus eros)も見ることが出来た。
スイスでも撮影したけど、こちらのほうが新鮮で色も鮮やかな感じだ。
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ここではベニヒカゲの仲間も撮影できたが、斑紋もほとんど日本のものと同じだった。
シジミチョウで裏面にギンイチモンジセセリのような白線が一本入った蝶(シロスジシジミ:Agrodiaetus ripartii)をファーブルさんが見つけてくれて写真に撮る。
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翅表が茶色だから♀だろうか。
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また、ヒメシロチョウ、ウラギンヒョウモンなどもいて撮影できた。
次の場所(Andon)に移動しながら、ファーブルさんが海野さんの取材旅行に同行したときの話などをしながら、この前来たときにはここにアポロがいたと言う場所にさしかかると、確かにアザミが咲き、ヒョウモン類が群れている。ずいぶん蝶がいますねなどと言っていたら突然「あ、アポロ」と急停止。
慌てて降りると目の前のアザミにアポロが止まって吸蜜している。
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このアポロは吸蜜に夢中でたくさんの写真を撮らせてくれた。とうとう最後には手乗りアポロにもなってくれたし、吸蜜中を驚かせて飛び立たせても何度もアザミに戻ってきてくれるので、飛翔写真にも何度もチャレンジすることが出来た。
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その後はヨーロッパフタオチョウを探しに別のポイントに行ってみるが、吸水に来ていると予想した場所が完全に干上がっていて、樹液も出ていなくて見ることは出来なかった。
最後に花がきれいに咲いている場所でヨーロッパタイマイを撮影する。
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さらにmelitaea didymaなどを撮影する。
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この日はファーブルさんのお宅でヨーロッパフタオチョウの幼虫とヨーロッパタイマイの蛹を撮影させてもらう。
フタオチョウの幼虫は背中にしゃれた目玉模様を持っている。
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ヨーロッパタイマイの蛹は、アオスジアゲハのそれと良く似ていて、成虫をみるとアゲハに似ているけど、やっぱりアオスジアゲハ族の蝶だなというのがよく分かる。
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この日はファーブルさんの家で夕食をごちそうになって深夜にホテルに帰った
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by dandara2 | 2010-02-20 11:12 | 海外 | Comments(6)
2010年 01月 30日

ヨーロッパ撮影記(7:ツェルマット~ヘルブリッジ)

スイスで写真が撮れるのも後2日、7月29日はツェルマットからどのくらいのところに行けばマッターホルンを背景にした写真が撮れるのかを確認しにツムット方向に崖側の道を歩いてみることにする。
標高差にして250m位だろうか。
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アポロは所々出てくるものの、足場が悪く撮影できるポイントは少ないし、マッターホルンは手前の崖にさえぎられてなかなか姿を見せない。
林を抜けて一登りしたら、突然目の前にマッターホルンが姿を現した。
崖の傾斜も緩やかになってよさそうな草原が目の前に見える。
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そこでここに腰を落ち着けて、マッターホルン背景の写真にチャレンジすることにする。
この草地にはアザミがあちこちに咲いているのだけれど、良く吸蜜に来る斜面の下のほうのアザミではマッターホルンが見えない。普通の吸蜜写真となんら変わりない写真しか撮影できない。
こういったシーンはたくさん撮ったので、できればマッターホルン背景が良い。
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マッターホルンが見えるところのアザミにはなかなか来てくれず、たまに来てもゆっくり吸蜜しなかったり、体の向きが悪かったりで、長く粘った割にはあまりたいした写真は撮れなかった。
その中でも、家内の撮影したこの写真は悔しいけどかなり出来がいいと思う。
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振り向けばドムの山と小屋を背景にしてアポロが吸蜜していた。こちらもかなりいい雰囲気だ。
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たまにゆっくりしてくれていると思って大喜びで近づくと、クモの巣にかかっていたりして、それはそれで貴重なのだけれど、その前にちゃんとした吸蜜写真を撮らしてくれよと言う感じ。
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それでも何枚かは写真を撮ることはできた。でもマッターホルンが小さいかな。
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ここではアポロ以外にもいくつかのヒカゲチョウの写真も撮れた。
こちらはerebia montana だろうか。
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こちらは maniola jurtina (英名 Meadow Brown) の吸蜜、比較的多い蝶だ。
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それにチャマダラセセリの仲間の多分 pyrgus armoricanus がアザミの花の上で交尾していた。
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アポロがなかなか良い位置に止まってくれなくて、思い通りの写真が撮れなくて悶々としていると、家内の体調が優れないと言う。
連日の疲れが出てきたのだろうか。あきらめて早めに宿に帰ることにする。

7月31日、きのう息子たちは日本に帰っていった。
我々も明日はフランスに向けて移動なので、スイスで撮影できるのは今日1日。
マッターホルンを背景にしたアポロの良い写真が撮れていないので、地図を見てここならどうかなと言うところまで行ってみることにする。
フーリーまでロープウェイで登って、そこからツムット経由で崖を登り一番上の道をツェルマットまで歩いて帰るコースだ。
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登りはじめたらすぐにcolias phicomone の♂(だとおもう)が吸蜜していた。
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撮影していたら飛びあがった瞬間が撮れた。
裏面はモンキチョウと大差ない感じだったけど、表面はミヤマモンキみたいな感じで高山蝶の雰囲気満点。
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登っていく途中ではだんだんマッターホルンがはっきり見えてきて、ツムットの名前の由来になったツムット氷河(逆かもしれないけど)も見えてくるが、道の両側はかなりの傾斜。
アポロが飛んできても道の脇の花に止まる以外は写真が撮れそうもない。
エーデルワイスの白い花も見えるけど、撮影に行く気になれない。
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撮影できそうな場所を探しながら歩いて、ようやくこの道のピークに達したのか傾斜が緩やかになってアザミなどが咲いている場所に来た。
アポロが時々飛んでくるので、ここで少し粘ることにする。
なかなか花には止まらないが、ようやく止まったので駆けつけて撮影。
崖の途中なのでようやく近づいたら飛ばれてしまったけど、この場所の雰囲気はよく出ている一枚になった。
アポロの向きが良くて、もう少し大きく写っていたら言うことないんだけど・・残念
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数分に1回アポロが花に来るので、そのつどダッシュして撮影するがなかなかいい写真がとれない。
たまに近づいて写真が撮れても・・こわれてる、それに向きが悪い。
そんなこんなで、ようやく撮れたのがこの写真。上の写真のようにもっと広々とした雰囲気が出ていて、そこにこの蝶が止まっていればいいのだけど(合成でもしたくなるような組み合わせだなー)
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飛び立ったこの写真も、もう少しピントがあっていればとか、アポロが山に重なってしまっているとか贅沢を言えばきりがないけど、マッターホルン背景の写真が目的だったので、撮れただけでも良しとしよう。
この後、もっと良いポイントがないかと歩いてみるが、結局ここがベストポイントのようだった。
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後はアポロ以外の蝶もぽつぽつ撮影いしながら下山する。
アポロを撮影した場所で、水が染み出ているところではやけに黒いヒョウモンモドキの仲間のような蝶がいた。
調べても該当するような蝶がないけど、一番近そうなのが Mellicta aurelia の紋流れの黒化型かなと言うところ。
同様に Melitaea diamina の紋流れの黒化型かなとも思う。
まさかMellicta asteria ではないと思うけど、もしそうだったらすごいな。
どなたかお分かりになるだろうか。
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また、何度か見かけたけど撮影できなかったヨーロッパアカタテハもようやく撮影できた。
アカタテハとは言うけれど、フィールドで見ると黒っぽさが目だって、日本のアカタテハとはまるで違う。
かなり精悍な感じがした。
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後翅裏面の白斑が鋭角に尖ってかっこいいセセリがいた。
てっきりチャマダラセセリの仲間かと思っていたけど、後で調べてみると該当する種類がない。
念のため翅表も見てみると、赤い色が入っていたりして明らかにチャマダラセセリとは違う。
結局 Hesperia comma ということが分かった。アカセセリの仲間らしいが、日本のアカセセリとは全く違っていてかっこいい。
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また、英名をTurquoise BlueというPlebicula dorylas が交尾していた。ターコイズブルーと言うだけあって、雄の翅表のブルーは素晴らしい。
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そろそろ29日に撮影した場所も近いと言うところに降りて来たところ、maniola jurtina が交尾しているのを見つける。
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明日8/1はフランスに向けて移動。
列車を3回も乗り換えて一日がかりの移動だけど無事たどり着けるだろうか。(実はとんでもないハプニングがあったけどそれはまた後日)

by dandara2 | 2010-01-30 23:57 | 海外 | Comments(26)
2010年 01月 19日

ヨーロッパ撮影記(6:ツェルマット周辺)

7月26日は体が疲れ気味なのと、午後から息子夫婦がツェルマットに到着するので休養日と言うことにして朝はのんびり起きる。
ゴルナグラートとかスネガとか、今まで利用していたとは別のケーブル発着駅があるのでそちらの様子も見ながら町の中を散策する。
theclaさんの情報によると、ヘリコプターの発着所の近くにもアポロがいるというので、そちらの方にも出かけてみる。
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最初は駅前の道路をヘリポートまで歩いてみたが、適当な草地もなく、蝶の姿も見られなかった。駅の向こう側には草地もありいかにも蝶がいそうなのだがそちらに行く道が見つからない。
ヘリポートにつくが、道路からはエレベーターでヘリポートまで上がるようになっているので、ヘリコプターには乗らないので入りにくい。
またぶらぶらと駅まで歩いて帰った。
途中で駅の構内を歩いていた人が線路を横切って向かい側の草地に行くのに気がついたので、そこまで行ってみると線路を横切る道がある。
日本だと信号機とかいろいろあるはずなのに、そんなものは何もなくて、列車に注意しながら勝手に渡っていいみたいだ。

線路を渡って草地を歩いてみると、ぽつぽつと蝶の姿が目に付き始め、ついに目の前をアポロが横切った。
個体数もそれなりで、斜面の傾斜もそれほどきつくなく、花の数は今までのポイントでは一番豊富かもしれない。
ここは、パラグライダーの練習場にもなっていて、撮影していると時々パラグライダーが近くに下りてくる。
右の、上に草のあるコンクリの建物がツェルマットの駅舎の一部
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難しいことを言わなければ、アポロを撮影するのに山を登る必要は全くなくて、ツェルマットの駅の裏に行けば事は足りる。
ただ、標高が低い分、7月下旬だと痛んだ個体が多い。
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ここでアポロを撮影していると、Lysandra coridon が交尾しているのに気がついた。
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Lysandra coridon

この草原では、カラフトセセリ(Thymelicus lineola) も交尾していた。
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Thymelicus lineola

シロジャノメ(Melanargia galathea)も数が多かった。
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Melanargia galathea

シロチョウの仲間の Ponita daplieice もいたようだが全く気がつかなかった。アポロばかりに気をとられて気がつかなかったのか、シロジャノメと思って無視してしまったのだろう。したがってこれは家内の撮影。
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Ponita daplieice 

7月28日
前日はゴルナグラートに登ったので、この日はトリフトヒュッテに登った時に、アポロが多かった崖下の草地を調べることにする。
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25日に家内が撮影した蛾みたいな蝶(Melitaea didyma の♀)を撮影するのも目的。
のんびり10時過ぎに宿を出て、20分くらいでポイントに着くと目的の蝶はすぐに目についた。これがその♀、今回の方がまだヒョウモンという感じがする。
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Melitaea didyma ♀

こちらが♂
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Melitaea didyma ♂

アポロの方もたくさん飛んでいるが、この写真はクモの巣に引っかかったもの。
直線的に飛ぶことが多いので引っかかりやすいようだ。
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これは、♂の腹部に丸いものが見えるが、どうもアポロの卵のようだ。どういうことでこうなったのかは分からないが、雄にとっては大した支障にはなっていないようだ。
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家内が「茶色い蝶が交尾している」と言うので見ると、melitaea didyma が交尾していた。
♀の翅表を見た時に蛾かと思った蝶だけど、裏面はとっても素敵な蝶だ。
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Melitaea didyma

他のヒョウモン類も見かけたが、日本のウラギンヒョウモンに似ている感じであまり撮影しなかった。
ところがこの記事を書こうと思って、家内の撮影した写真もチェックしていると、アレレ・・・・!!
これってスペインヒョウモン(Issoria lathonia)の翅表ジャン!!
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Issoria lathonia

もしかして裏も写っている写真がないかなと探してみると・・ありました。ちょっと小さくてピントもいまいちだけど
ヤッター、奥さん有難う
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Issoria lathonia

自分の写真も再度見直してみたけど、撮影していなかった。数は多くはないのだろうか、それとも不注意??
26日に気がつかなかったシロチョウのPonita daplieiceもそうだが、こういった初めての蝶がいる場所では、予断をいれずに出会う蝶は一応カメラを向けておくべきだった。

ここでのうれしい出会いは、カラスシジミの仲間のSatyrium spini が休んでいた目の前のジャコウソウで吸蜜していたこと。
カラスシジミの仲間と言っても大きさはゼフィルスくらいあって、最初はゼフが撮れたと喜んだ。
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Satyrium spini

これ以上山を登る予定もなく、時間があるのでいろいろな蝶の飛翔にもチャレンジする。
こちらはシロジャノメ
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Melanargia galathea

こちらは翅表がオレンジのベニシジミの仲間Lycaena virgaureae
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Lycaena virgaureae

それに交尾していたLysandra coridonの♂の飛翔も
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Lysandra coridon

帰りはtheclaさんがトリフトヒュッテに登る時に使ったと思われる道を通ってツェルマットに帰ることにする。
途中には明るいお花畑があって、アポロやヒョウモン、シジミがたくさん飛び回っている。
ここがtheclaさんの言うアポロのポイントだろう。
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by dandara2 | 2010-01-19 23:18 | 海外 | Comments(17)
2009年 12月 14日

ヨーロッパ撮影記(4:トリフトヒュッテ)

今日は嵐山町で「第4回蝶類保全シンポジウム オオムラサキ」が開かれたので、午前中の講演を聴いてきた。
講演も面白かったけど、久しぶりにたくさんの蝶仲間に会えて楽しかった。
12月14日から20日までは修学旅行でハワイ、準備が完全には出来ていなかったので早めに講演会を失礼した。
個人的な旅行なら良いけれど、修学旅行となるとそれなりに準備をしてもなにか不安だ。
私は担任ではないので、何も問題なければ気楽な旅行になるのだけど、一人でも病人が出たりするとそれに付き添って病院に行ったりして、旅行を楽しむ気分ではなくなってしまう。
今年はインフルエンザが流行っているので、きっと誰か具合が悪くなるのが出るだろうな。今から気が重い。
(日本から一人、現地で一人看護士がつくので多分大丈夫とは思うけど)

今日も曇天で、講演会場でも写真は撮れなかったのでヨーロッパ旅行の続き。
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7月25日は、翌26日から息子夫婦がスイスに来るので、自由に動ける今日のうちにスモールアポロ(ミヤマウスバ)を撮影しようとトリフト方向へ行くことにする。
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近くの日本語案内所で様子を聞くと、ロープウェイや登山電車を利用した何ちゃってハイキングと違ってかなり本格的な登山になるらしい。 図の①、②と蝶の写真の①、②が対応してます。
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下から見上げると、最初の休憩地点のエーデルワィスヒュッテが山の稜線に小さく見える。
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あそこまで標高差300m、さらにそれから400m登ることになる。
日本を出発する直前に、トムラウシ山の遭難事故があって、夏山の意外な怖さを知ったのでちょっと緊張する。
もっともスモールアポロが撮影できれば、上まで行かずにすぐに降りてくるつもりだけど。
ツェルマットの街中から狭い道を入ってトリフトヒュッテ方向に上り始める。
登り初めてすぐに、ちょうど写真の白い壁の家の前あたりをアポロが飛んでいる。どうもその下にある小さな空き地が発生地のようだ。
この登山路はいきなり急な登りだけど、程なく広い牧草地になり斜面をアポロが飛んでいるのでここでしばらく粘って撮影することにする。
その時には気がつかなかったけど、アポロの飛んでいるすぐのところに咲いている黄色い花が、食草のベンケイソウの仲間の花のようだ。
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Parnassius apollo ①

また、ここにはmelanargia galathea(シロジャノメ)もたくさんいた。
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melanargia galathea ①

私は表ばかり撮影していたが、家内は裏面も撮影していて、裏面の美しさにビックリ。翌日以降は意識して撮影するようになった。
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melanargia galathea ①

また、このシロジャノメにアポロがアタックしている珍しい写真もとれた。
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 ①
アポロは交尾拒否をするシロジャノメの背中に飛び移って交尾を迫ろうとしたが、間違いに気がついたのかすぐに飛び立った。
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 ①
タテハでは、melitaea didymaが吸蜜していた。
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melitaea didyma♂ ①

この♀は一見全く違う模様で、家内が撮ったこの写真を見た時には、変な模様の蛾みたいな蝶がいると思って次からはこれを撮ろうと思って探したくらいだ。
それほど珍しい種類ではないようだ。
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melitaea didyma♀ ①

ヒカゲチョウの仲間では、maniola jurtinaもいたが、アポロが飛び回る斜面ではなかなかカメラが向かなかった。
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maniola jurtina ①

ある程度の写真が撮れたので今日の目的であるスモールアポロの生息地である高所を目指す。
ようやくエーデルワイスヒュッテについて一息入れると、眼下にツェルマットの町並みとドム(4545m)が見えてすばらしい眺めだ。
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そこからまたしばらく登りがつづく。道が狭く片側は谷になっているのでゆっくり撮影はできないけど、lasiommata petropolitana が現れた。前に見たmaeraに比べると派手さはないが、日本のお仲間(ツマジロウラジャノメ)にはまるで似ていない。
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lasiommata petropolitana  ②

また、黄色のニガナ風の花にはerebia euryaleも来ていた。
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erebia euryale ②

こちらはerebia montana だろうか。
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erebia montana  ②

ようやく緩やかな登山道に出た。このあたりがスモールアポロのポイントだという。
しばらく待ってみるが、数頭のアポロが遙か上の方の斜面を飛んでいるのが見えるが、とても近づこうと思えるような距離ではない。
まだ発生の初期なのか、数頭のアポロしか見えないので、あきらめて下山を始める。
途中の道では多数のヒメシジミが吸水していたが、中には spialia orbifer とヒメヒカゲの仲間 coenonympha darwiniana も混じっていた。
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 ②
spialia orbifer は一見するとチャマダラセセリの仲間(pyrgus)に良く似ているけど、調べると微妙に違っている。日本には近似種はいないようだ。
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spialia orbifer  ②

家内が遅れたのでふと振り返ると地面にしゃがみ込んで何か撮影している。
後ろから来た子連れの登山者が親切にも待ってくれている。そのうち「アポロ」と叫ぶ声に大慌てで駆けつけるとスモールアポロが黄色い花で吸蜜していた。
アポロにはない前翅の赤紋が、アポロよりも高山に生息するミヤマウスバの誇りを表しているようだ。
大喜びで撮影。これで急な登山路を上ってきた甲斐があった。(待たされた登山者は迷惑そうな顔をしていたけど)
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Parnassius phoebus ②

その後最初にアポロを撮影した場所に戻り、午後の生態を観察しながら撮影する。
午前中は♂はあまり止まらず探雌飛翔を繰り返していたが、14時を過ぎるとアザミで吸蜜する個体が多くなるのは、ウスバシロチョウなどと同様だ。
きれいな個体がゆっくりと吸蜜してくれたので、パスト連射にもチャレンジしたが、吸蜜に夢中でなかなか飛び立たず、カメラを構える手が痛くなったが、奇跡的に背景のドムもいい感じでちゃんと写っていた。
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Parnassius apollo ①

このEX-FH20というカシオのカメラは、いつもは作ったような不自然な感じの多い写真しか撮れないのだけど、今回は被写体が大きいので少し引き気味で撮影し、背景も遠くの山だったのがよかったようだ。
下に降りると土曜日と言うことですごい人出。いつものcoopで果物やハム、ワインを買って帰る。

by dandara2 | 2009-12-14 00:12 | 海外 | Comments(18)
2009年 11月 12日

ヨーロッパ撮影記(3:シュバルツゼーパラダイス)

7月24日は無風晴天の絶好のコンディション。ロープウェイで標高2581mのシュバルツゼーパラダイスまで登り、歩いて1620mのツェルマットまで下ることにする。
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これがこの日歩いたルート、コース案内によるとコースタイムは3時間位らしいけど、これはスポーツとして歩くときのコースタイムで、とてもその時間内には歩けない。我々は撮影しながら降りたので、結局7時間かかった。
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ロープウェイを降りると目の前にはマッターホルン(4478m)が聳え立っていて素晴らしい景色だ。
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はやる心を抑えて撮影の準備をする。正面の山はデントブランシェ(4357m)、右側がロープウェイの終点
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シュバルツゼーパラダイスはたとえて言えば大雪山の高山性草原のような感じで、常にマッターホルンが見える素晴らしい環境で、いろいろな高山植物が咲いていた。(地図①,②)
きっと気温が上がれば高山蝶が飛び交うのだろう。
着いてすぐには蝶の姿はなかったが、やがてヒメアカタテハが尾根を超えるようにして何頭も飛んできた。
次にはベニヒカゲの仲間(erebia tyndarsu)が飛び出したが、後ろから見ると羽の一部が緑色に光って、いかにも異国に来たという感じがした。
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erebia tyndarsu

ここには他のエレビアの仲間もたくさんいて、高山に上ったという気がしてくる。いずれも数はそれほど多くはなかったし、いる場所も限られているようだ。
シロオビヒメヒカゲに似たcoenonympha darwiniana は路上で吸水したり、花で吸蜜したりしていた。
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coenonympha darwiniana

また、erebia alberganus は表も裏もたくさんの目玉模様があって、日本には類似の種類がいないので、ちょっと異様な感じがする。
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erebia alberganus

こちらはヨーロッパの高山では比較的観察しやすいと思われるerebia epiphron
日本のベニヒカゲとは違うけど、でもああベニヒカゲだと思わせる安心感がある。
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erebia epiphron

それがerebia mnestra になると、前翅の紅帯の中に目玉模様がないだけなんだけど、まるっきり違った雰囲気を持つようになる。
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erebia mnestra

また、タテハの仲間もやはり高山性の種類が出て来て、マッターホルンを背景にしたコヒョウモンモドキの仲間 mellicta parthenoides が撮影できたときには、写真の出来はともかくとして、スイスに来たと言う気がしてうれしかった。
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mellicta parthenoides

またここには、高山性の ニセヒョウモンモドキ属の euphydryas cynthia も見ることが出来た。(地図②)普通のヒョウモンモドキの仲間とは全く異なる色合いにかなり興奮したが、左前翅に斑紋異常があるようで少し残念だった。
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euphydryas cynthia

また、boloria napaea は雄はイブキジャコウソウのような花やマツムシソウの仲間で吸蜜をしているが、明るいオレンジなので遠くからでも良く目に付いた。
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boloria napaea ♂

それに対して雌はくすんだような色合いで、最初はとても同一種とは思えず、また1種増えたと喜んで撮影した。日本のミドリヒョウモンの雌と行った感じになるのかな。
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boloria napaea ♀

また、ここにはミヤマモンキチョウそっくりで、お花畑を素晴らしいスピードで飛び交う colias phicomone が見られた。
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colias phicomone

シジミチョウの仲間はヒメシジミの仲間が多かったが、どれを見ても同じようで後で見るとあまり写真を撮っていなかった。
ただ、この polyommatus eros は非常に変わった感じの花(センベルビウム)で吸蜜していた。
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polyommatus eros

また、ベニシジミの仲間の lycaena tityrus は裏表とも真っ黒で、わずかに残った斑紋を見ないとすぐにはベニシジミの仲間とはわからない。
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lycaena tityrus

この高原では期待したスモールアポロ(ミヤマウスバ)は見ることは出来ず、下に降りることにした。
ツムットまでの道はヒメシジミの仲間が多かった以外にはこれと行った蝶にも会わず、ツムットで昼食をとった後には、昨日歩いた道より一本上の道を歩いてみることにした。
歩き始めるとすぐにアポロがたくさん飛んでいる牧草地が目に入ったので、ここで腰を落ち着けて撮影することにした。(地図③)
ただ、どの個体も若干擦れ気味で赤紋の色があせてしまっているのが残念だ。
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parnassius apollo

何とかマッターホルンを入れた写真を撮りたいと思ったけれど、思い通りの写真は撮れなかった。
一通り撮影してから、道を戻って昨日と同じ道でツェルマットまで帰りはじめると、足元からアポロが飛び出してすぐに近くの草に止まった。(地図④)
見ると非常に新鮮な雌で、ちょっとくたびれ気味のアポロしか撮影していなかったので、大喜びで道にかがみこんで撮影する。
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parnassius apollo

近づいてもほとんど動こうとしなかったので羽化直後だったのではないだろうか。
そのうち小飛して離れていってしまったけど、その直前に撮ったこの写真、良く見るとマンネングサらしきものが写っている。
もしかしてこれはアポロの食草だろうか。アポロの食草は Sedum albumというマンネングサの仲間で、ネットで調べるとこの植物とは違うけどなんとも気になる植物だ。
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parnassius apollo

by dandara2 | 2009-11-12 11:03 | 海外 | Comments(22)
2009年 10月 26日

ヨーロッパ撮影記(2:ツムット周辺)

7月23日、いよいよ今日からスイスでの本格的な撮影開始。
これはツェルマットにつくと宿でくれる周辺の地図。
左下のZermattが宿のあるところで、基本的にはロープウェイか登山電車で山の上まで行き、景色を眺めたり、そこから歩いて下まで降りてくることになります。
それで、あまりしんどい思いをしないで高山植物や高山蝶を見ることが出来るようになっている。
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ところが朝起きてみると風が強い。
どうしようかと思ったけど、天気は良さそうなので8時30分頃にホテルを出てロープウェイ乗り場に向かう。
フーリー(furi)経由でシュバルツゼーにいこうと思ったら、強風でフーリーから上のロープウェイが運転中止になっている。
仕方ないので、フーリーまで行ってそこから歩きながらツェルマットまで戻るルートで撮影することにする。図の赤線が歩いたルート。
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(撮影しながらゆっくり歩いて、昼食を含めて5時間半)

ゴンドラからみていると、斜面の途中で農家周辺のアザミにアポロが飛んで吸蜜に来ているのが見える。
フーリーの駅について、家内のトイレを待っている間にリュックを背負い直そうとしたら、ゴツンと音がして、カメラがコンクリートの床面に落ちてしまった。
慌てて拾ってみるとフードが斜めにずれて鏡筒にめぐりこみ、ゴムのピントリングがまくれ上がってしまっている。
このままでは画面がけられるのでフードを外すしかないが、斜めにめり込んでいるのでなかなか外れない。
思いっきりねじるとプラスチックの素材がばりばりと音を立てて割れて落ちた。
少し動いたのでさらに力を加えるとようやく外れた。
レンズとカメラの様子を見るとフード以外には損傷はないようだ。ピントリングのめくれも元に戻った。
レンズを回してみるが特に支障はない。
レンズ部分が重いので、レンズの先端から落ちて、フードが衝撃を吸収してくれたようだ。
これからの撮影行で気をつけないと行けない点を指摘してくれたようでよかった。
普段リュックを背負って撮影に出ることはないので、リュックのバンドがカメラのバンドと重なって使いにくいことには気がつかなかった。
駅から歩き始めるがツムットへの分岐の直前(○1のあたり)に、遭難した人の記念碑があって、その左側に花の多い斜面があったので少し上ってみたら、高山性のベニシジミ、ベニヒカゲの仲間、コヒョウモンの仲間、チャマダラセセリに良く似た蝶などが群れるように飛んでいた。
高山性のベニシジミ(Lycaena virgaueae)はとっても鮮やかなオレンジの翅表で、数も多く外国に来たと言う気にさせてくれた。
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Lycaena virgaueae ♂翅表

♀の翅表はベニシジミのもので、裏面の白い点が異国情緒を感じさせてくれる。
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Lycaena virgaueae♀

ベニヒカゲの仲間(erebia aethiops)は、路上で吸水している個体が多かったけど、なかにはカメラの汗を吸いに来る個体もいた。
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erebia aethiops

また、コヒョウモンの中には真っ黒なものもいて、最初はコヒョウモンモドキの黒っぽいタイプのようなものかなと思ったけど、調べてみるとこういった種類もいるらしい。(melitaea diamina)
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melitaea diamina

花には、チャマダラセセリの仲間(pyrgus armoricanus)も来ていたけど、日本のチャマダラセセリに比べるとなんとなくボケたような感じでメリハリがない。
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pyrgus armoricanus

数が多いのでお互いに干渉してなかなか落ち着いて止まらないし、目移りがして写真の方はそれほど撮れなかった。
それでも日本では経験したことがないくらいの数の蝶がいたので気分的には大満足。一番のお気に入りはこのヒカゲチョウ(lasiommata maera)の写真だろうか。
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lasiommata maera

道路に戻って歩き始めようとしたら、路上でヒョウモンが吸蜜している。明るくてきれいなヒョウモンなのでとりあえず撮影するがすぐにアポロが飛んできたのでそちらに撮影に行ってしまった。
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issosria lathonia 

旅行中はそれで終わりだったけど、この撮影記を書くのにいろいろ調べたら、このヒョウモン裏面がとっても素晴らしかった。うーん、残念。知らないほうが良かったかな。
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issosria lathonia (Matt's European Butterfliesより転載)

アポロのほうは道路の斜面のアザミで吸蜜を始めた。
大急ぎで近づいて何とか撮影。ほっとする。
実はこの前に家内がアポロを見つけたけど、家内のレンズでは遠すぎて撮影できなかったのだ。
私は声が届かないくらい先行してしまっていたので後で話を聞いて悔しい思いをしていたので、飛び古して色の褪せたアポロだけど十分うれしかった。
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parnassius apollo

その後はエゾシロチョウ(aporia crataegi)に北海道以来30年ぶりくらいに再会したけど、さすがにこれはすぐにわかった。
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aporia crataegi

ツムットの分岐点を過ぎてシュバルツゼー方向にかなり歩いたあたりで突然クモマツマキチョウが飛んできた。(○2付近)
慌てて追いかけると、白い花に止まったのでカメラを向けるが70-300のレンズがAFのピントが合わない。
焦っているうちに飛んでしまいついにチャンスはなかった。
このレンズ、時々最短撮影距離より遠くてもピントが合わないことがある。ピントリングを手で回せば合うのだけど、1.2秒しか吸蜜時間がないときにこれをやられると完全にアウト。
ホント頭にくる。(最近購入したD300sでマクロ105で撮影しているときも同様なことがあって困る。D200では一度もなかったけど・・)
がっくりしていると、ヒメシジミ系だけどそれよりは明らかに大きくて色も白い、なんとなく気品を感じさせるチョウ(lysandra coridon)が吸蜜している。
何枚も撮影して、モニターを見て愕然。絞りをf4のまま、露出補正も+-0で撮影していた。
それで、ピンボケ、露出オーバーで使い物にならない写真を大量に写していた。ここに来るまでの2時間で撮影した写真もほとんど同じ状態。やっぱり新規購入のD5000でなく、使い慣れたD200にしておけばよかったと思ったけど後の祭り。
そんなわけで、こちらの写真は家内の撮影したもの^_^;。
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lysandra coridon

こちらのチャマダラセセリ似の別種(pyrgus carline)も家内の撮影。(ベニシジミの裏面もそうです、D90の望遠で撮影した他の写真はOKでした)
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pyrgus carline

その後ツムットでジャガイモと卵のお昼を食べて、ツェルマットに歩き始める。
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量が多い、飲み物つきで日本円で1700円くらい、スイスは物価が高い

相変わらず風が強く、時々雨がぱらつくあいにくの天気になってきてtheclaさんのアポロポイントに蝶の姿はなく、あきらめてツェルマットの部落もそろそろと言うところになって、突然家内が「ア!!アポロと」と叫ぶ。
えっと思って急停止、どこだと叫ぶように聞いて、指さすところをみると、すぐ近くのアザミにアポロが止まっている。(◎3)
しかも動きが鈍い。ちょっとボロだけど大喜びで撮影。横を通る外人も何を撮影しているのかのぞいて「オー、アポロ」と撮影の人だかりが出来てしまった。
昨日の散策でもすぐ近くまで来ていた距離だけど、そのときには全く姿を見なかった。
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parnassius apollo

時計をみると17時近い。もうこんな時間かと途中で買い物をして宿に帰ると、部屋の時計はまだ14時30分、歩いている時に何かが触って地域の設定が狂ってしまったようだ。
本格的撮影のはずが、周辺の下見程度に終わってしまったけど、そのおかげで宿ではのんびりと写真の整理と夕食と、洗濯が出来た。

by dandara2 | 2009-10-26 11:53 | Comments(26)
2009年 08月 13日

ヨーロッパ撮影行(2:南フランス)

今日の朝帰国しました。
24時間近く寝ていないし、3週間以上ほったらかしておいた部屋の掃除や、荷物の片づけなどをしたりしていて写真の整理も出来ていないので、とりあえずまた簡単な写真と報告をしておきます。
コメントへの返事は明日以降にしたいと思います、すみません。
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コートダジュールにて

8月2日から8月8日までは南フランスのニースに滞在しました。写真のように完全な海辺の観光地で、スイスの山の格好のままの我々は完全に浮いてしまい、居心地の悪い日々でした。
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ここでの目的は山地の蝶と市街地の蝶の観察になりますが、スイスが2000m超の山岳地帯の蝶が中心だったのに、ここでは海岸から1000mまでの蝶の観察になります。
と言っても具体的なポイント等は全く不明なので、「南仏漂流記」のファーブルさんにお願いして現地を案内していただくことにしました。
8月3日に出かけましたが、この時期は夏枯れの時期で草花がどんどん枯れて山は灌木を除いて茶色になってきます。
わずかに残ったアザミやマツムシソウを探しては蝶を撮影しましたが、そのわりには写真が撮れた方だと思います。
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日本のベニヒカゲによく似たのもいました。
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一通り撮影したあと、ファーブルさんが「ここで海野さんがアポロの写真を撮った」と言う場所にさしかかると、確かに花がたくさん咲いていてヒョウモン類がたくさんいます。ファーブルさんが「ア!!アポロ」と言って急停車、見るとアザミにアポロが吸蜜に来ていました。(ファーブルさんのレンズの先端)
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海野さんが撮影してから1ヶ月が経っているのに新鮮な雌です。
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スイスのアポロに比べると裏面の赤紋が小さく、基部の赤紋も色が薄いような印象を受けました。(スイスでの写真と比べてみてください)
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このアポロは吸蜜に夢中で、いくら近づいても逃げないしとうとうファーブルさんの手に手乗りになりました。
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飛翔撮影用に無理に飛ばしても、すぐにアザミに戻ってきます。舗装道路を飛ぶアポロは何か不思議な感じです。
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この日はファーブルさんのご自宅で夕食をごちそうになりました。かわいいお子さん達でした。
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翌日はツアー(と言っても二人だけ)で鷲の巣村という崖の上の集落(この日はエズ村)に行き、冒頭のコートダジュールの海を背景にしたキアゲハの写真を撮ることが出来ました。
ツァーの帰り道、ファーブルさんから電話が入り、ヨーロッパフタオが何頭かいて、交尾もしているとのこと。
早速ツアーのガイド兼運転手のHさんと交渉し、翌日その場所に連れて行ってもらうことにしました。
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専属の運転手付きのちょっと豪華な撮影行になりましたが、トラップとして持っていった現地で買った青いプラムが見事に成功して、トラップをかけて5分もしないうちに♂のヨーロッパフタオが吸蜜に来てくれました。
ファーブルさんのおかげで、アポロ、ヨーロッパフタオと南仏の撮影行としては大成功の成果になりました。
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その翌々日はまた二人だけのミニツァーで、ニース周辺の鷲の巣村(写真の村はグルドン)をいくつかまわりました。
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そこではヨーロッパタイマイのお気に入りの写真や、アフリカから来たゼラニウムを食べる帰化蝶(名前を忘れてしまった)などを撮影出来ました。
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市街地に進出してきた蝶を撮影するのもひとつのテーマにしていましたが、このゼラニウムを食べる蝶は、ニースの海岸から崖の上の鷲の巣村まで、人の住んでいる場所にはどこにでもいて良い観察が出来ました。
ほんとにファーブルさんにはお世話になりました。
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8月9日から12日までいたスペインでは、念願のサグラダファミリアを堪能できましたが、それについてやスイスの花などは明日以降「夫婦で道草」の方に載せていきたいと思います。
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by dandara2 | 2009-08-13 21:11 | 海外 | Comments(28)
2009年 08月 04日

ヨーロッパ撮影行(1:スイス)

7月22日から8月1日までスイスのツェルマットに滞在しました。
勤め先の学校の終業式を待ってから出かけたので、アポロにはやや遅いかなと心配していましたが、今年は雪が多くちょうどベストシーズンだったようで、滞在中は好天にも恵まれ数多くのアポロに会うことが出来ました。
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また、フィールドノートのtheclaさんからは出発前に詳細な情報をいただいていたので、現地についても迷うことなく撮影を始めることが出来ました。
最初にお礼申し上げます。
ここでは、速報版と言うことで、RAW画像の確認用にしているjpeg画像を、何も処理せずそのまま張っておきます。多少見苦しいかもしれませんが、旅行中と言うことで・・

現地をいろいろ歩いた結果、アポロが生息するのはツェルマット市街の、マッターホルンに向かって右側の崖の下の草原(牧草地)に広く生息していることがわかりました。
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驚いたのは、ツェルマットの駅の裏の草原にも生息していたことです。
ここではマッターホルンを背景に撮影することは出来ませんが、それを除けば駅を降りて5分でアポロを撮影することが出来ます。(写真の右側のコンクリートの建物が駅の一部)
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アポロの多い崖の下の草原は、ツェルマットに近いところではマッターホルン(4478m)は見えなくて、ちょうど反対側のドム(左:4545m)やタッシュホーン(右:4490m)を背景にして撮影することになりますが、この山もアルプスらしくてなかなかいいと思います。
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雄はなかなか止まらず撮影は大変でしたが、雌は一度吸蜜を始めると一つの花でゆっくり吸蜜してくれるので撮影は楽です。
それに吸蜜時間は12時過ぎ、ピークは14時過ぎになるので、10時過ぎに宿を出ても十分間に合うので朝は楽です。
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ただし、崖の草原に行くにはかなりの急斜面を上らなければならず、ポイントについても撮影のために斜面をかけずり回るので、一通りポイントをめぐった最初の4日間ほどは、尿が真っ赤になって体力的にはかなりきついものがありました。
マッターホルンを背景にアポロを撮る一番近い場所は、ツェルマットから山の斜面をヘルブリッジ方向に300m位に登った場所で、今までは山の影で見ることの出来なかったマッターホルンが突然目の前に現れて思わず歓声を上げました。
アポロの数はそれほど多くはありませんが、斜面にアザミやマツムシソウが咲いていて、すばらしい環境です。
(この写真は家内が撮影したものです)
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振り返れば、現地特有の山小屋(放牧用なのか、人は住んでいないのが多い)を全景にドムの山も見えます。
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また、アポロより高標高地に生息するスモールアポロは前翅先端に赤い紋が出てアポロよりもいっそうすばらしい感じですが、theclaさんの情報からトリフトヒュッテ方面に400mほど上ったところで撮影しましたが、まだ発生初期のようでこのとき見かけたのはこの個体のほかに3頭ほどでした。
ただ、かなり離れた斜面の高いところを飛んでいたので近づく気にもなりませんでした。
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アポロ以外にもたくさんの蝶の写真を撮影できましたが、それは帰国してから折を見てブログに載せていきたいと思います。
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それと、現地では「日本語案内所」(写真の奥にお店がある)の方に、ロープウェイの切符の買い方から、花の写真集や地図の情報、山の名前など色々教えていただき大変助かりました。ありがとうございました。
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また、この文章はファーブルさんの自宅から入れていますが、今日も撮影のために大変お世話になり`、予想もしていなかったフランスのアポロを撮影できました、本当にありがとうございました`。

by dandara2 | 2009-08-04 03:39 | 海外 | Comments(37)