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2015年 09月 18日

サトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲ(2015/9/18)

明日から22日まで、息子夫婦と一緒に八重山の方に行ってきます。
この前の台風でかなりの被害が出て、蝶も少ないようですが、夏休み中は仕事の関係で長期休暇が取れなかった息子夫婦と、小3の孫のお楽しみの意味もありますから仕方ありません。

旅行の荷物を作っているときに、孫が自分用のカメラ(私のお古)を持っていくと言って、両親に反対されていました。
確かに、プールやビーチに持っていったらすぐに壊れそうなので、それは仕方ないのですが、せっかく興味を持っているのにそれをつぶすのはかわいそうなので、孫用のカメラを買うことにしました。

水深10m対応のクールピックスS33。
値段も通販で一万ちょっと。
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これなら海辺やプールで遊んで水につけたり、砂浜に落としても、水道の水で洗ってタオルで拭けば壊れる心配はありません。
カメラの色は孫が好きなブルーにしました。

ジジバカと笑われそうですが、私が今カメラ好きなのも、3歳の時に亡くなった父の影響があると思っているので、まあいいでしょう。
どんな写真を撮ってくるのか、好きなようにやらせてみようと思っています。



それはそれとして、手元のストックがないので、話題提供の意味もあってヤマキマとサトキマの区別点についてのお話です。

図鑑やブログ仲間がこれについてはすでに述べているので、いまさらと言う感じがしないのでもないのですが、区別点の多くが例外が多くてはっきりとした決め手に欠けたり、面倒くさかったりします。

それで自分なりの区別点を探して、これは使えるかなと言う点を見つけましたので、拙ブログをご覧の方に検証していただこうかと思います。

図で、赤矢印で示した、後翅外縁の縁取りの線が、
サトキマダラヒカゲでは平行になっているか、黒くてよく見分けることができません。
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これがヤマキマダラヒカゲでは山形に乱れるようになります。
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これを見つけるきっかけになったのは、下の写真が、サトキマダラなのかヤマキマダラなのか迷ったことにあります。
たぶんヤマキマダラだと思うのですが、決定的な決め手に自信がありませんでした。
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それでいろいろ見ていて、矢印の線の乱れに気が付いたというわけです。

ただ、残念ながらこれも決定的な区別点ではなくて、例外もあります。
下の写真はサトキマダラヒカゲですが、今の区別点が平行ではなく山形になっています。
手元のサトキマダラヒカゲの写真の中で、これだけが例外でした。
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ここに出すのに先立って、蝶仲間のおひとりに検証してもらいましたが、多少の例外があるものの、おおむね使えるのではないかとのお返事もいただきました。
(この記事は急に思いついたために、この方から了解をとっていないのでお名前を出すのは差し控えさせていただきます)

これと、他の区別点を併用すると、サトキマ、ヤマキマの区別もかなり楽になると思いますが、皆さんのご意見はいかがでしょうか。

by dandara2 | 2015-09-18 09:32 | 近似種との区別 | Comments(12)
2010年 11月 10日

小畦川便り(私なりの区別点)

このところ蝶鳥ウォッチングのyodaさんが熱心に蝶の区別点について書かれている。
生態写真を撮っていると、図鑑で記述している区別点が必ずしも役に立つとは限らないので、こういった企画は有用だと思う。
先日書かれた、ヒョウモンチョウとコヒョウモンの裏面の区別点について、私なりの意見を述べたが、口ではうまく言い表せない点があるので、参考までにここに載せておくことにする。
ただ、ここに書く内容は、あくまで自分で撮影した写真の区別用に使っているもので、十分な検証がなされているわけではないことをお断りしておく。
また、北海道のものについては、写真がないのでこれが適用できるかどうかはわかりません。

裏面の区別に使用するのは図鑑などに書いてある点は除いて次の2点になる。
①の矢羽根の開き具合と②のラインで
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ヒョウモンチョウ

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コヒョウモン


 ヒョウモンチョウ・・・鈍角に開く。
 コヒョウモン  ・・・鋭角になり、あまり開かない。

 ヒョウモンチョウ・・・直線
 コヒョウモン  ・・・山形の曲線

写真を見比べてもらえばわかると思う。
それぞれについて、もう少し写真を載せてみる。
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ヒョウモンチョウ

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コヒョウモン

なかには①の開き方がどちらか迷う場合があるが、②と併用すれば区別できると思う。
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コヒョウモン

ついでにヤマキマダラとサトキマダラの区別について
これも図鑑などに示されているのは省いて
後翅裏面の3つの小紋について
一般にこの紋のズレ方で区別するように書いてあるが、一体どれ位ずれているとヤマキマダラなのかの記述がわかりにくい。
ここにラインを引いてあるものもあるが、ラインの引き方が曖昧なのであまり役に立たない。
図のように紋の外側の黒い部分を、前の二つについて定規などを当ててみて、その延長が3番目の紋にかかっていればサトキマダラ。
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サトキマダラヒカゲ

外を通ればヤマキマダラと判断できると思う。
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ヤマキマダラヒカゲ

なおこれは、関東産のみについてしか検証していない。

再度言うけど、これはあくまで個人で工夫しているもので、まだ十分な検証がされていない。
諸兄のご意見を聞かせていただければ幸いだ。

また、最終的な判断はこれらに加えて、図鑑などに記述されている区別点も加味して、総合的に判断する必要があるのはいうまでもない。

by dandara2 | 2010-11-10 22:29 | 近似種との区別 | Comments(10)
2010年 09月 07日

キマダラモドキの生き残り(2010/9/5)

9月5日は何処に何を撮影しに行こうかと考えたけど、8月一杯の予定だった「軽井沢の蝶」の栗岩さんの展覧会が9月26日まで延長になったということだったので、それを見に軽井沢に行くことにした。
どうせ軽井沢まで行くのなら、ついでに近くの高原にも寄ってみることにした。
いつもならそろそろシーズンも終わりだけれど、今年のように暑い夏の時には高原の様子はどうなっているんだろう。
高原についてみると、もうすっかり秋の気配で、花もほとんど終わり、たくさんいたであろうクジャクチョウやアサギマダラもすっかり姿を消していた。
その代わりにたくさんのイチモンジセセリがいて盛んに吸蜜を繰り返していた。
不意に鮮やかなタテハが飛んできてビックリするが、クジャクチョウではなくアカタテハだった。
ただ、このアカタテハはヒメアカタテハほどには撮影のチャンスが多くないので貴重な出会いを大事に撮影させてもらった。
けっこう動きのある写真になったのではないかと思う。
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アサギマダラもすこしだけは残っていて、咲き残りのヨツバヒヨドリで吸蜜している。背景は私の車だ。
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すこし周囲を散策してみるが、もうこれ以上のものは期待できそうもないので、軽井沢に移動することにする。
何時になるか分からなかったので、栗岩さんには特に連絡はしておかなかったけど、今年のテーマは「素顔のチョウは情熱家?――婚活にはげむ草食系――」と言うことで、いろいろな配偶行動を中心として、彼が蝶撮影の合間に撮影した浅間山の風景なども展示してあった。
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相変わらず質の高い写真がならんでいるが、写真に添えられた解説も最新の情報をきちんと取り入れていて勉強になった。
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展覧会を見た後、キマダラモドキのポイントに移動。
2年前に来たときには個体数が少なかったので、その後の様子が気になっていた。
車を置くと、その音に驚いたのかすぐにキマダラモドキが飛び出して藪の中に逃げ込んだ。
藪の中に踏み込んで撮影するが、さすがに飛び古した感じの個体だった。
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でも無事に発生を続けているようで一安心。
その後周囲を探すが、何頭かはいるもののなかなか写真が撮れない。
そのうち下草の間を飛び回る♀を発見。この時期としてはまあまあの鮮度のようだが、敏感でなかなか射程距離に近寄らせてもらえない。
ちょっと暗いけど、家内の撮ったこの写真がベストかな。良く見ると翅がすこし壊れているようだ。
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(家内撮影)

なかなか撮影できないので、近くのミドリシジミのポイントの様子を見に行く。
8月末がシーズンなのでまだ見ることが出来るかもしれない。
ところが、下草が繁茂して様子が変わっている。
ざっと見るが飛んでいる個体がいないのでさっさとあきらめて、再度キマダラモドキのポイントに戻る。
14時を過ぎると、活動する個体が増えたのか、歩いていると飛び出す数が増えてきた。
ようやく家内が枝に止まっておとなしくしている個体を見つけて無事撮影。
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(家内撮影)

この個体はその後下草のシダに止まってくれたのでじっくりマクロレンズでも撮影することが出来た。
マクロレンズで撮影できると安心する。やっぱり信頼度が違う感じだ。
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近くでは、ルリシジミの交尾個体がいた。久しぶりの撮影になるけど、キマダラモドキに気をとられて好い加減に撮影してしまった。まだまだ修行が足りない。
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車に戻りかけると、オオウラギンスジヒョウモンの♀が吸蜜していた。
今年はまだ撮影していなかったので、かなりの数を撮影する。
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yodaさんのところに、オオウラギンスジとウラギンスジの区別について偉そうなことを書いてしまったので、ここに写真を載せておくことにします。
後翅裏面の一番大きい白紋が、ウラギンスジでは台形になる。
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ウラギンスジヒョウモン

オオウラギンスジではそうではないことがわかるだろうか。(クリックで拡大します)
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オオウラギンスジヒョウモン

図鑑には載ってはいないけど、雌雄どちらでも使えて、この写真のように他の識別点がうまく出ていない時などには有効な区別点だ。

by dandara2 | 2010-09-07 23:29 | 近似種との区別 | Comments(17)
2008年 08月 05日

信州遠征(ホシチャバネセセリ)

8月1日の朝はのんびり起きる。窓の外の小鳥の声が爽やかだ。
宿近くのゼフが多そうな林を覗いてみるが、大したものはいなくて、ジョウザンミドリシジミがテリ張りをしているだけだった。
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9時過ぎに宿を出て、帰りがけに先日ミヤマシロの生息調査の時に教えていただいたホシチャバネセセリのポイントを見に行く。
前回に比べると擦れた個体が多かったが、きれいな個体も少し混じっていたのでそれを狙って撮影する。
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この前は雨の直前でホシチャバネの飛翔はすごくゆっくりで、これなら飛翔も簡単かなと思っていたけど、今回は雄のテリ張り最中で飛翔はものすごく早く、とてもじゃないけど狙って飛翔は撮れそうもない。
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ただ、逆に静止時間がそれほど長くないので、バスト連射には適しているようだ。早速チャレンジしてみると、何とか狙い通りの写真が撮れていた。
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ここにはヘリグロチャバネセセリもいて、アカツメクサから吸汁していた。
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ヘリグロチャバネとスジグロチャバネの区別は難しいものの代表のように言われるけど、縁毛の色を見ると一目瞭然で簡単だ。
縁毛が白ければヘリグロチャバネで、スジグロチャバネはこれが黄色になる。
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そこから少し離れた場所にコヒョウモンモドキとベニヒカゲの様子を見に行く。
ベニヒカゲはまだ出ていなかったけど、たくさんのコヒョウモンモドキがいて、配偶行動をしたりしていた。
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タカネコウリンカが少し咲いていて、そこで吸汁する個体もいた。
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ここにはナミヒョウモンもいて、コヒョウモンモドキと追いかけっこをしていた。
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今回の旅行は内容的には多少不満な点もあるけど、今年の夏は猛暑で蝶の個体数も少なく、発生期もつかみにくいようなので、温泉でのんびり出来たから良いかなと言う感じだった。

by dandara2 | 2008-08-05 11:30 | 近似種との区別 | Comments(9)