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2011年 01月 13日

サイパン(リュウキュウムラサキ以外の蝶:2010/12/21-23)

リュウキュウムラサキ以外でサイパンで撮影できた蝶の写真について載せておきます。
見る機会が多かったのがマルバネルリマダラ。
ホテルの敷地内にいたので、蝶を探しに出るたびに目撃しました。
現金なもので、マルバネは以前石垣島でも撮影していたので、それほどの感激はなく、何気なく見ているだけでしたが、しきりと目の前の木に絡んでいるので、何をしているのだろうと注意してみてみました。
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このときはそのまま飛び去ってしまったのですが、翌日ホテルの違う場所で同じように木に絡んでいるマルバネを見かけたので、やはり注意をしてみていたら、新芽の先端に止まったかと思ったら尾端を曲げました。
えっ、産卵と思ってあわてて撮影しました。
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今まで南の蝶はほとんど撮影対象に入っていなかったので、マルバネルリマダラの植樹のガジュマルという木も良く知りませんでした。
マルバネが絡んでいる木を見たとき、良く園芸店で目にする植物だなとは思っていたのですが、これがそうなのでしょうか。
ただ、飛び去った後の葉も撮影はしてあるのですが、卵があるかどうかがはっきりとはせず、いまひとつ確信が持てないでいます。

滞在の最後の日に、空港に行こうと荷物をまとめて部屋を出たら、部屋のすぐ外の木に一頭のマルバネがまとわりついて飛び回っていました。
部屋が2階にあったので、飛び回るマルバネを上から撮影するという願ってもないシチュエーションになりました。
このマルバネはまるで別れを惜しむかのように何度も飛んでくれたので、望遠での撮影にもかかわらずピントのあった写真が撮れました。
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一番多かったのはヒメシルビアシジミ。
先日行った沖縄でも、撮影に入った公園の芝生にちらちらと飛んでいましたが、こちらではちょっとした草地があればたくさん飛んでいて、日本のヤマトシジミ以上でした。
ただ、小さくてほとんど止まらないので撮影は簡単ではありませんでした。
こんなときにはパスと連射が有効なので、まずは飛び立つところ。
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それに飛び回っているのがこちらに来たところで、パスト連射。
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複数が絡むシーンも多かったので、それを狙っていたのですが、うまくピントが合いませんでした。
散歩に出たときに見つけた市場(2時から開場)の横の草地で撮影してみましたが、市場の様子はうまく入らず市場に来た人たちの車を背景に入れるのが精一杯でした。
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ここではシークワーサーみたいな柑橘類が9個ほどで1ドル。
ホテルのチップ程度の値段ですが、1年かけて栽培し収穫したことを考えると申し訳ないような値段でした。
花にも来ていたので撮影したけど、マクロできちんと撮ったのはこの写真くらい。
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リュウキュウムラサキを探して歩いているときに、道端の草に止まっていた蝶がいた。
クロマダラソテツシジミにちょっと似ているなと思ったけど、肛角のオレンジ紋がより鮮やかだ。
帰ってから調べてみると、やはりクロマダラソテツかな。
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この蝶はサイパン唯一の繁華街のガラパンを歩いていたときにも、駐車場の横で見かけた。
日本のクロマダラに比べるとサイパンの個体のほうが断然美人。
違う種類だとうれしいけど・・・
ソテツがあったのかどうかは確認しなかった。
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ここでぶらぶら歩いていてふと横を見ると、チラッと鮮やかな紫色がプランターに植えてある木の葉の裏に隠れたような気がした。
覗き込んでみると、つんと飛び立って、プランターに捨ててあった柑橘類の皮に来ている。
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羽の先端がきれいなブルーだ。最初まだら蝶の仲間かなと思って撮影していたけど、羽の形がどうもタテハチョウだ。
南の蝶の図鑑は持っていないけれど、斑紋の特徴からヤエヤマムラサキのメスのような気がする。
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石垣で撮影したヤエヤマムラサキはこんなに紫が出ていないし、逆にこの個体は前翅端に白斑もないけど、白斑が出ない個体もいるようだし、ブルーが強く出る個体もいるようだ。
もし違っていたらご教示ください。

あと見かけた蝶といえば、シロオビアゲハ位。
Ⅰ形のタイプしか見かけなかった。
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サイパンは蝶の種類は少ないので、あまり面白くはないかもしれないけど、日本と共通の種も多く、それぞれ少しずつ色鮮やかで、それなりに楽しめた。

by dandara2 | 2011-01-13 11:08 | 海外 | Comments(12)
2010年 12月 25日

サイパン撮影記(2010/12/20-23:リュウキュウムラサキ)

息子夫婦とこちらの休みが珍しく一致したので、12月20日から23日までサイパンに家族旅行に行ってきました。
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(ホテルの部屋から:芝生にはヒメシルビアが一杯飛んでいた)

もっとも20日は仕事なので、息子夫婦は先発し、こちらは夜8時に成田を発って、サイパンに着いたのは日付が変わる寸前の11時50分。(時差は1時間で、日本時間では11時ちょっと前)
サイパンを選んだのはリュウキュウムラサキの海洋島型が撮りたいと思ったから。
グアムも調べてみたけど、あまり良い情報がなく、サイパンは蝶が多いという話だった。
ただ、これは時期が夏の話で、今回はチョウの姿はほとんどなく、苦戦してしまいました。

翌21日は朝6時半に起床(というか、ツアーの日程を勘違いした息子達に起こされた)。
朝食後はとりあえずホテル周辺の様子を見ることにする。
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ところが、日本を発つ時に考えていたよりチョウの姿が見えない。
当然の事ながら植え込みはきちんと手入れがされている。
それでもようやくチョウの姿を見かける場所を発見。
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ここではリュウキュウムラサキの♂がテリ張りをしていた。
時期が悪いのかかなり痛んでいる。
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他にはマルバネルリマダラがいたのみ。
一通りホテルの敷地内を調べて、昼食後は周辺を歩いてみることにした。
一ヶ所で、何頭ものリュウキュウムラサキが飛んでいる場所があったけど、廃業したホテルの庭で、周囲をぐるっと柵でおおわれていて入ることが出来ない。
一頭だけ外に出てきてブーゲンビリアに止まったけど、ボロの上光線が強く写真的にはこれが精一杯だった。
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この日はこの後買い物に出て、別の種類の写真が撮れたけどそれは後日。

翌日は幾つかの候補地を回るつもりだったけど、孫が前日遊びすぎたのか体調不良。
仕方なく、ジジババの我々が面倒を見ることにして、出掛ける予定はキャンセル。
チョウはいないかとホテル近くの空き地などを見て回ることにした。
ようやく一ヶ所、リュウキュウムラサキの姿が見られる場所を発見。
椰子の葉で盛んにテリ張りをしている。
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別の個体が翅を開いて、白斑の回りにうっすらとブルーの縁取りが見えた時はうれしかった。
♂はみんなボロだけど嘆いても仕方ない。
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♂しかいないけど、複数頭いて追いかけっこなどをしているのでマクロレンズで連写したら何枚かは写っているのがあった。
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こちらは、翅表も写っていた、リュウキュウムラサキだというのが良くわかって良い感じ。
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やれやれ何とか撮影は出来たと思うけど、♂はどこでもほとんど一緒の斑紋なので、これでは海洋島型だとわからない。
何となく消化不良の感じがぬぐえない。

午後になってようやく息子達も帰って来て、孫の様子も良くなってきたけど、遠くに出掛けるには時間が遅すぎる。
仕方なく、今度は家内と一緒に同じ場所にもう一度出掛けてみた。
チョウの姿を探しながら草地を歩いていると、「お父さんいたわよ」と家内の声。
急いで駆けつけると、リュウキュウムラサキの♀が地面に止まっている。
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少し移動する時に翅表がチラッと見えて赤い紋が見えた。
ヤッター目指す海洋島型だ。
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ところが敏感で、望遠ズームでは撮影できるものの、なかなかマクロの射程まで近づけさせてくれない。
あせって追いかけて逃がしては元も子もないので、ひたすら脅かさないように追いかけると、ちょっと日陰の場所に止まって翅を開いて、ようやくマクロで撮影することが出来た。
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これで何とか海洋島型の証拠写真が撮れたので、後はじっくりアップで撮影することにする。
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こちらの写真は翅の傷も目立たず、後翅の白斑の周囲のブルーもきれいに出て、満足するできになった。
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この日陰では落ち着いてまったく動く気配がなくなったので、広角でも撮影するが、単なる草むらでは色気も何もないですね。
本当はホテルの建物か、海岸を背景に撮るつもりだったのだけど、それは甘い考えでした。
ただ、日陰なのに背景も白飛びしていないところなどに気がついてくれるとうれしいかな。
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充分撮影できて、チョウも動く気配がないので、家内が息子夫婦を呼びに言った。
帰ってくるまで10分位かかったけど、その間まったく同じ姿勢でじっとしていたので、ひたすらシャッターを押しまくる。
ただ逃がしてはいけないので、マクロの同じような写真ばかりになってしまった。
ようやく息子夫婦が到着したので、孫にも見せると早速手を出して指にとまらせようとするが、さすがに飛んでしまった。
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ただ、少し飛んでは止まるので、今度は翅を半開したところを撮影。
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この写真では、裏面の様子も良くわかってすごく豪華な感じの写真になった。
今回の一番のお気に入りかな。
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孫が飛ばさなければ、じっとしていた蝶を撮影して満足してしまい、こんなシーンは撮れなかったかも知れないので孫に感謝、感謝。

結局旅行中に見ることが出来たのはこの♀1頭だけだったけど、そこは写真撮影の良いところで何百枚も撮影して充分満足できた。
この日の夕食は少し張り込んで、マジックショー付きのディナーにして楽しかった。
写真撮影禁止だったのはちょっと残念だけど。

by dandara2 | 2010-12-25 18:15 | 海外 | Comments(22)
2010年 02月 28日

ヨーロッパ撮影記(10:エズ・ビオット)

8月5日 今日は前日にファーブルさんにエズ村にはぜひ行ってみると良いと言われていたので、エズ村への半日観光ツァーに出かける。
ツァーとはいっても参加者は我々二人だけ。
ニースの町の様子がよくわかるけど、ほんとにきれいな町と海だ。有名な観光地になる理由がよくわかる。
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途中モナコ公国に入り、自動車レースで有名なモンテカルロの道を走ったり、カジノなどを見学した。夜ともなると有名人や富豪が集うそうだ。
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その後はモナコ大公の住まいのお城を見学してからエズ村に着く。
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ここではサボテン植物園に行くが、行く途中ではお店は眺めずに反対側の草ばかり見てしまった。
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ここにはゼラニウム(Pelargonium)を食べる例の帰化蝶がちらちらと飛んでいた。
ヨーロッパではあちこちにゼラニウムが植えられているので、このチョウもいろいろなところで見かけた。
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植物園ではサボテンの花も終わり蝶はほとんどいない。
山頂の広場にはヒメアカタテハが飛んでいた。
何も写真が撮れそうもないので降り始めるとキアゲハがテリ張りをしているのを見つける。
何とか広角でエーゲ海を入れた写真を撮ろうとがんばってみるが、思ったよりは良い雰囲気の写真が撮れた。
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ふと気がつくと周りの観光客がいつの間にか集まって同じように写真を撮っていた。
サボテンばかりでほかに撮るものなんてないもんね。
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海を背景に飛んでいる写真も撮ることが出来たけど、後ろからなにか追いかけているようにも見える。
拡大してみると、ウラナミシジミ系のチョウのようだ。
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ホテルの玄関に車が着いた時にファーブルさんから電話があり、職場近くの公園にヨーロッパフタオがいて交尾までしているという。
これから来られるかということだったけど、運転手の都合がつかず断念。
明日はどうかと聞くと、昼休みなら出られるというので、運転手と交渉してツァーではなく個人で人と車を借り切って案内してもらうことにする。
もう少し電話が遅ければ運転手とも別れてしまい、どうやってその場所に行くか途方に暮れるところだった。
翌、8月6日 11時30分に車で迎えに来てもらって、ガラス工芸で有名なビオット村近くでファーブルさんと会う。
ポイントは疎林の中にカシ類が点在している場所だった。
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昨日交尾を撮影したという場所に行って見上げるとヨーロッパフタオが上を飛んでいる。
とても撮影できるような感じではない。時間も昼休みの間と限られているし、トラップでおびき寄せるしかないだろう。
3日にファーブルさんと会った時に、フタオのトラップ用にエビを数匹もらっていたのだけど、その時点ではもうファーブルさんに案内してもらう予定もなく、自力では撮影のチャンスがなさそうなので、臭いが発生しないうちに処分してしまった。こんなことなら捨てるんじゃなかったと思うが仕方ない。
他にトラップに使えそうなものはないかと考えて、オオムラサキが熟したプラムに来ていたことを思い出し、夜の果物用に市場で買っておいた、小さくて香りが良くて甘い緑色のプラムとバナナを用意してみた。
それらを、ここぞという木の幹に塗ってみると、5分もしないうちに♂が飛来して吸汁を始めた。
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夢中になって吸汁しているので後は撮り放題。ちょっと暗かったので、ファーブルさんにディフューザーを借りて撮影。なかなか良い感じに写っている。
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吸汁が十分撮影できたので、テリ張りと飛翔にも挑戦するが、いずれも条件が厳しく良い写真は撮れなかったが、それでも何とか翅表の写った写真を撮ることができた。
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これでアポロとフタオと目的としていた蝶が撮影できて、南仏に来た目的はほぼ達成することができた。
そうこうする内にファーブルさんは会社に帰っていかれた。
忙しい昼休みにわざわざ案内していただいて感謝。ありがとうございました。

by dandara2 | 2010-02-28 11:58 | 海外 | Comments(16)
2010年 02月 20日

ヨーロッパ撮影記(9:カンヌ周辺 2009/08/03)

今日はファーブルさんの案内でカンヌ近郊の山地に出かける。
カンヌと言う名前は国際映画祭で有名だけど、駅前は拍子抜けするくらい狭くて、これで世界から大勢の人が集まれるんだろうかと思ってしまう。
最初にスキー場の入り口に近い草原に車を止める。
この時期は地中海沿岸は乾季になっていて、ここにいる間滞在した地域、いわゆるコートダジュールもほとんど雨が降らず、植物は日に日に枯れて茶色になっていくそうだけど、ここは少し緑が残っている。
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車を降りて眺めると、後翅に白い帯のあるジャノメの仲間(Hipparchia alcyone)が飛んでいる。
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それよりは活発な感じで飛んできたのはLasiommata megeraだ。
ツマジロウラジャノメ属だけど全くそうとは思えない。後翅の裏面などはサトキマダラヒカゲそっくりだ。
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それに、ヨーロッパタイマイも1頭飛んできて小さな白い花で吸蜜して写真を撮らせてくれた。
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ここにはシロジャノメもいたけど、ヨーロッパではどこにでもいるのだろうか。
その後もう少し花が咲いているかもしれないと言うことで、少し標高の高いスキー場に移動してみるがここは草が茶色に枯れて、ほとんど花を見ることが出来ない。
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それでも、後翅の白帯がより幅広いジャノメが飛んでいた。Hipparchia fagiだ。
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飛び立つと翅表にも白帯があって、キベリタテハが飛んでいるように見える。
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ギンボシヒョウモンもいたが、日本と同じ蝶を見ると少しほっとする。でもヒメアカタテハを見るときにはなぜかホットはしなくて無視してしまうのだな。
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またここでは、スイスでも見た大型のヒメシジミ(Polyommatus eros)も見ることが出来た。
スイスでも撮影したけど、こちらのほうが新鮮で色も鮮やかな感じだ。
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ここではベニヒカゲの仲間も撮影できたが、斑紋もほとんど日本のものと同じだった。
シジミチョウで裏面にギンイチモンジセセリのような白線が一本入った蝶(シロスジシジミ:Agrodiaetus ripartii)をファーブルさんが見つけてくれて写真に撮る。
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翅表が茶色だから♀だろうか。
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また、ヒメシロチョウ、ウラギンヒョウモンなどもいて撮影できた。
次の場所(Andon)に移動しながら、ファーブルさんが海野さんの取材旅行に同行したときの話などをしながら、この前来たときにはここにアポロがいたと言う場所にさしかかると、確かにアザミが咲き、ヒョウモン類が群れている。ずいぶん蝶がいますねなどと言っていたら突然「あ、アポロ」と急停止。
慌てて降りると目の前のアザミにアポロが止まって吸蜜している。
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このアポロは吸蜜に夢中でたくさんの写真を撮らせてくれた。とうとう最後には手乗りアポロにもなってくれたし、吸蜜中を驚かせて飛び立たせても何度もアザミに戻ってきてくれるので、飛翔写真にも何度もチャレンジすることが出来た。
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その後はヨーロッパフタオチョウを探しに別のポイントに行ってみるが、吸水に来ていると予想した場所が完全に干上がっていて、樹液も出ていなくて見ることは出来なかった。
最後に花がきれいに咲いている場所でヨーロッパタイマイを撮影する。
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さらにmelitaea didymaなどを撮影する。
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この日はファーブルさんのお宅でヨーロッパフタオチョウの幼虫とヨーロッパタイマイの蛹を撮影させてもらう。
フタオチョウの幼虫は背中にしゃれた目玉模様を持っている。
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ヨーロッパタイマイの蛹は、アオスジアゲハのそれと良く似ていて、成虫をみるとアゲハに似ているけど、やっぱりアオスジアゲハ族の蝶だなというのがよく分かる。
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この日はファーブルさんの家で夕食をごちそうになって深夜にホテルに帰った
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by dandara2 | 2010-02-20 11:12 | 海外 | Comments(6)
2010年 02月 11日

ヨーロッパ撮影記(8:ツェルマット~リヨン、どたばた移動)

ようやく勤め先の学校の入試が昨日で終わって、今日は自宅でのんびり休養。
雨は降ってはいないけど曇天。気温も上がらない。
それでも空気はしっとりとして、真冬のようなぴりぴりした感じはない。春が近づいているなと言う感じがする。
ヨーロッパの撮影記もそろそろ終わりにしないとシーズンが始まってしまいますね。

8月1日はいよいよフランスへ移動。
朝食時にお世話をいただいたホテルの人と記念写真を撮る。
ドイツ語を話していて、英語は全く分からないみたいなので(私も英語は片言だけど・・)、ほとんどがジェスチャーでの意思疎通だったけど、10日も宿泊していたし、孫も来たりしたので、孫がかわいいとか、もう帰っちゃったのかとか聞いて来たりして、それなりに親しくなっていた。それで最後に記念写真。お盆を持ったままだったとずいぶん気にしていた。
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今日のルートは、ツェルマットからVISPに出て、そこで乗り換えてジュネーブに行って、さらにまた乗り換えて国境を越えてフランスのリヨンに行く予定。
列車の時間とかは出かける前にJTBが全部一覧表にして渡してくれてある。
VISPで列車を降りて、ホームで列車の交換作業をしていた人にジュネーブ行きの列車が何処から出るかと聞く。(日本と違って発車ホームはそのつど違うから、必ず確認するように言われている)
教えてくれたホームに行って確かめると、確かにジュネーブに行くのだけれど発車時間が渡された一覧表とは違う。
その列車でもいいかと思ったけど、それだと乗り換えの列車とかが予定と違ってくるので困るなと思って案内板を見ると、一覧表と同じ時間に発車する列車があったのでそれに乗り込んだ。
やれやれと思ってくつろいで車窓の景色を見ているが、いつまで行っても山の中。
ジュネーブって有名な割に田舎にあるんだなと思っていたら、1時間くらい経って検札に来た女性の車掌が何処まで行くのかと聞いてきた。(切符はヨーロッパ周遊の切符なので行き先は書いていない)
ジュネーブ経由でリヨンまで行くと答えると、「オー、この列車は反対方向に行くわよ」とのお返事。
エー、この一覧表にはこの列車と書いてあると言っても当然無駄なこと。
その場でいろいろ調べてくれて、4つ目の駅で反対方向の列車に乗り換えろと言う。
まったくJTBは何をやっているんだと思いながら3つ目の駅に着いたら、近くの乗客が「乗り換えの駅に着いたよ」と言う。
えー、まだ3つめジャンと思いながら大慌てで荷物を取りにいって(大きな旅行かばんはそれようの棚においてある)、片手で持って棚から下ろして駆け出そうと思ったら、棚から降りる荷物の重さで体がふられて大きくよろけてしまった。
車内の乗客が「オー」とか「キャー」とか騒いでいる。かろうじて踏ん張って列車を降りたら、先ほどの車掌さんが来てあっちの列車だと指差す。
みると、ホームではなくて線路の途中に止まっている。我々のためにわざわざ臨時停車してくれたみたいだ。
重いかばんを持ってそっちに歩いていくと、今まで乗っていた列車からは「ガンバレー」とか「ブラボー」とか言ってみんな拍手している。
イヤー恥ずかしかった。でもスイスの列車って親切だなーと感激。
それに比べてJTBの仕事は何なんだ。
国内ならともかく、右も左も分からない外国で反対方向の列車に乗せるなー、チェックが甘ーい。 <`~´>
もうぐったり
JTBに連絡して苦情を行って、その日泊る予定のホテルに遅くなる旨の連絡をしてもらう。
遅くなって宿がキャンセルでもされていたらかなわない。
予定では7時間のはずが結局12時間かかってリヨンに着いた。
少しはリヨンの市内見物でもしようかと思っていたけど、夜になっちゃたし、元気もないので途中で買った簡単な夕食を食べてもう寝るだけ。
狭い部屋だけど、一泊だけだからいいか。(写真では外が明るく見えるけど、もう20時近い。この時期は日没が遅いです)
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翌日は早朝ニースに向かって発つ。朝食は宿で作ってもらったお弁当を駅のベンチで食べる。
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昨日のことがあるのでちょっと不安な旅立ちだったけど、フランス自慢のTGVに乗ったりして、無事ニース到着。
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午後からフランス在住で「南仏昆虫記」のファーブルさんに会って今後のスケジュールの調整をする。(久しぶりに日本語でやりとりが出来てうれしい)
ファーブルさんは私と同じ協会(日本自然科学写真協会:SSP)の会員で、ファーブル昆虫記の完訳本に写真などを提供したり、海野さんが取材に来た時には同行されたりしている方だ。
奥さんはアメリカ人とのハーフとのことで、子供さんもとってもかわいらしかった。
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その場で宿の近くを案内していただく。
公園の芝生にいかにも外国の蝶と言った感じのシジミがいたので撮影すると、「その蝶はゼラニウムを食べる蝶で、アフリカから来た帰化蝶だ」と教えてもらった。
フランスでは、帰化蝶についても調べたり写真を撮りたいと思っていたので、しょっぱなからラッキーと思う。
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Cacyreus marshalli

もう一種、ヒメシジミに似た aricia agestis がいた。
ヒメシジミに似た蝶が公園の芝生にいるのは何か違和感があるけど、こんなものかな。
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Aricia agestis

その後、写真の正面にある丘に登って蝶を探す。
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頂上近くの広場に行くと、ファーブルさんが石垣に向かってカメラを向けている。
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聞くと、ハチが巣を作っていて、そのハチはかねてから観察したいと思っていたハチだとのこと。
じゃこれで継続的に観察ができるからよかったねと言うと、たぶんもう少し巣が大きくなると駆除されてしまうだろうということだった。
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公園の上では、ヨーロッパタイマイがテリ張りをしている。
感じとしてはキアゲハに似ているけど、色合いはもう少し明るくて軽快な感じだ。
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数頭がテリ張りをしていたけど、他の蝶が近くにくると活発に追いかけっこをしていた。
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by dandara2 | 2010-02-11 13:33 | 海外 | Comments(12)
2010年 01月 30日

ヨーロッパ撮影記(7:ツェルマット~ヘルブリッジ)

スイスで写真が撮れるのも後2日、7月29日はツェルマットからどのくらいのところに行けばマッターホルンを背景にした写真が撮れるのかを確認しにツムット方向に崖側の道を歩いてみることにする。
標高差にして250m位だろうか。
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アポロは所々出てくるものの、足場が悪く撮影できるポイントは少ないし、マッターホルンは手前の崖にさえぎられてなかなか姿を見せない。
林を抜けて一登りしたら、突然目の前にマッターホルンが姿を現した。
崖の傾斜も緩やかになってよさそうな草原が目の前に見える。
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そこでここに腰を落ち着けて、マッターホルン背景の写真にチャレンジすることにする。
この草地にはアザミがあちこちに咲いているのだけれど、良く吸蜜に来る斜面の下のほうのアザミではマッターホルンが見えない。普通の吸蜜写真となんら変わりない写真しか撮影できない。
こういったシーンはたくさん撮ったので、できればマッターホルン背景が良い。
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マッターホルンが見えるところのアザミにはなかなか来てくれず、たまに来てもゆっくり吸蜜しなかったり、体の向きが悪かったりで、長く粘った割にはあまりたいした写真は撮れなかった。
その中でも、家内の撮影したこの写真は悔しいけどかなり出来がいいと思う。
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振り向けばドムの山と小屋を背景にしてアポロが吸蜜していた。こちらもかなりいい雰囲気だ。
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たまにゆっくりしてくれていると思って大喜びで近づくと、クモの巣にかかっていたりして、それはそれで貴重なのだけれど、その前にちゃんとした吸蜜写真を撮らしてくれよと言う感じ。
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それでも何枚かは写真を撮ることはできた。でもマッターホルンが小さいかな。
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ここではアポロ以外にもいくつかのヒカゲチョウの写真も撮れた。
こちらはerebia montana だろうか。
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こちらは maniola jurtina (英名 Meadow Brown) の吸蜜、比較的多い蝶だ。
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それにチャマダラセセリの仲間の多分 pyrgus armoricanus がアザミの花の上で交尾していた。
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アポロがなかなか良い位置に止まってくれなくて、思い通りの写真が撮れなくて悶々としていると、家内の体調が優れないと言う。
連日の疲れが出てきたのだろうか。あきらめて早めに宿に帰ることにする。

7月31日、きのう息子たちは日本に帰っていった。
我々も明日はフランスに向けて移動なので、スイスで撮影できるのは今日1日。
マッターホルンを背景にしたアポロの良い写真が撮れていないので、地図を見てここならどうかなと言うところまで行ってみることにする。
フーリーまでロープウェイで登って、そこからツムット経由で崖を登り一番上の道をツェルマットまで歩いて帰るコースだ。
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登りはじめたらすぐにcolias phicomone の♂(だとおもう)が吸蜜していた。
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撮影していたら飛びあがった瞬間が撮れた。
裏面はモンキチョウと大差ない感じだったけど、表面はミヤマモンキみたいな感じで高山蝶の雰囲気満点。
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登っていく途中ではだんだんマッターホルンがはっきり見えてきて、ツムットの名前の由来になったツムット氷河(逆かもしれないけど)も見えてくるが、道の両側はかなりの傾斜。
アポロが飛んできても道の脇の花に止まる以外は写真が撮れそうもない。
エーデルワイスの白い花も見えるけど、撮影に行く気になれない。
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撮影できそうな場所を探しながら歩いて、ようやくこの道のピークに達したのか傾斜が緩やかになってアザミなどが咲いている場所に来た。
アポロが時々飛んでくるので、ここで少し粘ることにする。
なかなか花には止まらないが、ようやく止まったので駆けつけて撮影。
崖の途中なのでようやく近づいたら飛ばれてしまったけど、この場所の雰囲気はよく出ている一枚になった。
アポロの向きが良くて、もう少し大きく写っていたら言うことないんだけど・・残念
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数分に1回アポロが花に来るので、そのつどダッシュして撮影するがなかなかいい写真がとれない。
たまに近づいて写真が撮れても・・こわれてる、それに向きが悪い。
そんなこんなで、ようやく撮れたのがこの写真。上の写真のようにもっと広々とした雰囲気が出ていて、そこにこの蝶が止まっていればいいのだけど(合成でもしたくなるような組み合わせだなー)
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飛び立ったこの写真も、もう少しピントがあっていればとか、アポロが山に重なってしまっているとか贅沢を言えばきりがないけど、マッターホルン背景の写真が目的だったので、撮れただけでも良しとしよう。
この後、もっと良いポイントがないかと歩いてみるが、結局ここがベストポイントのようだった。
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後はアポロ以外の蝶もぽつぽつ撮影いしながら下山する。
アポロを撮影した場所で、水が染み出ているところではやけに黒いヒョウモンモドキの仲間のような蝶がいた。
調べても該当するような蝶がないけど、一番近そうなのが Mellicta aurelia の紋流れの黒化型かなと言うところ。
同様に Melitaea diamina の紋流れの黒化型かなとも思う。
まさかMellicta asteria ではないと思うけど、もしそうだったらすごいな。
どなたかお分かりになるだろうか。
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また、何度か見かけたけど撮影できなかったヨーロッパアカタテハもようやく撮影できた。
アカタテハとは言うけれど、フィールドで見ると黒っぽさが目だって、日本のアカタテハとはまるで違う。
かなり精悍な感じがした。
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後翅裏面の白斑が鋭角に尖ってかっこいいセセリがいた。
てっきりチャマダラセセリの仲間かと思っていたけど、後で調べてみると該当する種類がない。
念のため翅表も見てみると、赤い色が入っていたりして明らかにチャマダラセセリとは違う。
結局 Hesperia comma ということが分かった。アカセセリの仲間らしいが、日本のアカセセリとは全く違っていてかっこいい。
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また、英名をTurquoise BlueというPlebicula dorylas が交尾していた。ターコイズブルーと言うだけあって、雄の翅表のブルーは素晴らしい。
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そろそろ29日に撮影した場所も近いと言うところに降りて来たところ、maniola jurtina が交尾しているのを見つける。
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明日8/1はフランスに向けて移動。
列車を3回も乗り換えて一日がかりの移動だけど無事たどり着けるだろうか。(実はとんでもないハプニングがあったけどそれはまた後日)

by dandara2 | 2010-01-30 23:57 | 海外 | Comments(26)
2010年 01月 19日

ヨーロッパ撮影記(6:ツェルマット周辺)

7月26日は体が疲れ気味なのと、午後から息子夫婦がツェルマットに到着するので休養日と言うことにして朝はのんびり起きる。
ゴルナグラートとかスネガとか、今まで利用していたとは別のケーブル発着駅があるのでそちらの様子も見ながら町の中を散策する。
theclaさんの情報によると、ヘリコプターの発着所の近くにもアポロがいるというので、そちらの方にも出かけてみる。
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最初は駅前の道路をヘリポートまで歩いてみたが、適当な草地もなく、蝶の姿も見られなかった。駅の向こう側には草地もありいかにも蝶がいそうなのだがそちらに行く道が見つからない。
ヘリポートにつくが、道路からはエレベーターでヘリポートまで上がるようになっているので、ヘリコプターには乗らないので入りにくい。
またぶらぶらと駅まで歩いて帰った。
途中で駅の構内を歩いていた人が線路を横切って向かい側の草地に行くのに気がついたので、そこまで行ってみると線路を横切る道がある。
日本だと信号機とかいろいろあるはずなのに、そんなものは何もなくて、列車に注意しながら勝手に渡っていいみたいだ。

線路を渡って草地を歩いてみると、ぽつぽつと蝶の姿が目に付き始め、ついに目の前をアポロが横切った。
個体数もそれなりで、斜面の傾斜もそれほどきつくなく、花の数は今までのポイントでは一番豊富かもしれない。
ここは、パラグライダーの練習場にもなっていて、撮影していると時々パラグライダーが近くに下りてくる。
右の、上に草のあるコンクリの建物がツェルマットの駅舎の一部
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難しいことを言わなければ、アポロを撮影するのに山を登る必要は全くなくて、ツェルマットの駅の裏に行けば事は足りる。
ただ、標高が低い分、7月下旬だと痛んだ個体が多い。
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ここでアポロを撮影していると、Lysandra coridon が交尾しているのに気がついた。
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Lysandra coridon

この草原では、カラフトセセリ(Thymelicus lineola) も交尾していた。
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Thymelicus lineola

シロジャノメ(Melanargia galathea)も数が多かった。
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Melanargia galathea

シロチョウの仲間の Ponita daplieice もいたようだが全く気がつかなかった。アポロばかりに気をとられて気がつかなかったのか、シロジャノメと思って無視してしまったのだろう。したがってこれは家内の撮影。
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Ponita daplieice 

7月28日
前日はゴルナグラートに登ったので、この日はトリフトヒュッテに登った時に、アポロが多かった崖下の草地を調べることにする。
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25日に家内が撮影した蛾みたいな蝶(Melitaea didyma の♀)を撮影するのも目的。
のんびり10時過ぎに宿を出て、20分くらいでポイントに着くと目的の蝶はすぐに目についた。これがその♀、今回の方がまだヒョウモンという感じがする。
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Melitaea didyma ♀

こちらが♂
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Melitaea didyma ♂

アポロの方もたくさん飛んでいるが、この写真はクモの巣に引っかかったもの。
直線的に飛ぶことが多いので引っかかりやすいようだ。
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これは、♂の腹部に丸いものが見えるが、どうもアポロの卵のようだ。どういうことでこうなったのかは分からないが、雄にとっては大した支障にはなっていないようだ。
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家内が「茶色い蝶が交尾している」と言うので見ると、melitaea didyma が交尾していた。
♀の翅表を見た時に蛾かと思った蝶だけど、裏面はとっても素敵な蝶だ。
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Melitaea didyma

他のヒョウモン類も見かけたが、日本のウラギンヒョウモンに似ている感じであまり撮影しなかった。
ところがこの記事を書こうと思って、家内の撮影した写真もチェックしていると、アレレ・・・・!!
これってスペインヒョウモン(Issoria lathonia)の翅表ジャン!!
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Issoria lathonia

もしかして裏も写っている写真がないかなと探してみると・・ありました。ちょっと小さくてピントもいまいちだけど
ヤッター、奥さん有難う
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Issoria lathonia

自分の写真も再度見直してみたけど、撮影していなかった。数は多くはないのだろうか、それとも不注意??
26日に気がつかなかったシロチョウのPonita daplieiceもそうだが、こういった初めての蝶がいる場所では、予断をいれずに出会う蝶は一応カメラを向けておくべきだった。

ここでのうれしい出会いは、カラスシジミの仲間のSatyrium spini が休んでいた目の前のジャコウソウで吸蜜していたこと。
カラスシジミの仲間と言っても大きさはゼフィルスくらいあって、最初はゼフが撮れたと喜んだ。
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Satyrium spini

これ以上山を登る予定もなく、時間があるのでいろいろな蝶の飛翔にもチャレンジする。
こちらはシロジャノメ
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Melanargia galathea

こちらは翅表がオレンジのベニシジミの仲間Lycaena virgaureae
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Lycaena virgaureae

それに交尾していたLysandra coridonの♂の飛翔も
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Lysandra coridon

帰りはtheclaさんがトリフトヒュッテに登る時に使ったと思われる道を通ってツェルマットに帰ることにする。
途中には明るいお花畑があって、アポロやヒョウモン、シジミがたくさん飛び回っている。
ここがtheclaさんの言うアポロのポイントだろう。
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by dandara2 | 2010-01-19 23:18 | 海外 | Comments(17)
2010年 01月 11日

ヨーロッパ撮影記(5:ゴルナグラート)

今日1月11日は成人の日、でも天気も悪く寒い一日だった。
休みの日には近所のムラサキシジミの越冬の観察をしているけど、昨日で1頭も見られなくなってしまった。
その記録は後日載せるとして、ヨーロッパでの撮影記を書いていくことにします。
実は、大学への報告書は提出したのだけれど、高校の紀要にも載せて欲しいと言うことで原稿の締め切りが迫っている。
大学のは写真は行ったという証拠写真1枚で良かったけど、こちらは紀行文的にして写真をたくさん載せていくことにする。
一つ書いてやれやれと思っているのに迷惑なことだ。種名を調べるだけでも大変なのに。
そんなわけで、その下書きの意味もあります。もちろん家族のことなどには触れないけど。

7月27日 今日も快晴でマッターホルンがよく見える。
11時ちょっとの登山電車でゴルナグラート(3089)に出かける。
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ゴルナー氷河の雄大な眺めがすばらしい。
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昨日スイスにやってきた息子夫婦も一緒に登ったが、2歳と7ヶ月の孫は長い飛行機の中も良い子にしていたみたいだけど、こんな景色は記憶には残らないだろうな。
写真でもうんと見せて刷り込みを強化しなくっちゃ。
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軽い昼食をとった後帰ろうとするが、なぜか帰りの切符が私の分だけ見あたらない。
探しているうちに発車の時間になってしまったので、息子夫婦だけは先に帰ってもらい、我々は次の電車で帰ることにしたが、孫がいないのならと言うことで、予定にはなかったけど、途中のリュッフェルベルク(2582)で降りてリュッフェルアルプ(2211)まで歩くことにする。
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結果的に何枚か良い写真を撮ることが出来た。(家内はカメラを持ってこなかったのでコンデジでの撮影になったけど)
切符がなくなって良かった。
高山植物も蝶も基本的にはシュバルツゼーのものと同じだが、すばらしいブルー色のゲンティアナ・パパリカ
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まるでこけのように見えるアンドロサケ・アルビナ、その他色々な花が咲いている。
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ここでは珍しく、花の撮影をしている人に出会った。ヨーロッパではあまり花などに興味を示して撮影している人は見なかった。
ましてや蝶に興味を持っている人は皆無だった。
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euphydryas cynthia がマッターホルンを背景に止まっている。
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ここでは♀も見かけた。♂がや飛び古した個体が多かったので、盛期を少し過ぎていたのだろうか。
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なんと言ってもうれしかったのは boloria napaea が交尾しているシーンを撮影できたこと。
この裏面は独特だ。
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リュッフェルアルプの駅が見えてきたけど、ほんとにすばらしい景色だ。
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駅の近くでは、cynthia と それに良く似た euphydryas aurinia が同じ花で吸蜜していた。どちらも♂のようだ。この高山性のニセヒョウモンモドキ属の2種が同じ画面に収まるのってかなり珍しいのではないだろうか。
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また、コヒオドシもいたが、日本のものより黒い部分が少なく明るい感じだ。
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マッターホルンも終日きれいな姿を見せて楽しい高原ハイクとなった。

by dandara2 | 2010-01-11 20:00 | 海外 | Comments(17)
2009年 12月 21日

ハワイのチョウ

12月14日~20日まで修学旅行の引率でハワイに行って来た。
新型インフルエンザの関係で、ハワイを中止して国内に変更するかどうかでかなりもめたけど、結果的にそのまま実施することになった。
定期試験が終わって、旅行直前の数日間を休みにしたのが良かったのかどうか、一人も病気になるものがいなくてのんびり旅行が出来た。
初日はハワイ島に行き、地図の左側にあるコナ空港近くのホテルに泊まって島の上の部分を観光。
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最初にホテルに着いた時に、観光に出るまでに昼食をかねて1時間位時間があったので、ホテル周辺の様子を見る。
駐車場のところに花が咲いているのが見えたので近づいてみた。
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するとオオカバマダラとヒョウモンドクチョウが飛んでいて、オオカバマダラは近づくことが出来ずに写真を撮れなかったが、ヒョウモンドクチョウはブーゲンビリアの花にからむようにして飛んできた所を撮影することが出来た。
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最初は名前は当然分からず、撮影しながらこのチョウはどのグループに属するのかな、タテハでもなさそうだし、マダラチョウでもなさそうだし・・などと考えていた。
家で調べたらドクチョウ科に属するそうだ。
どこかで見たことがあるような気がしていたんだけど、20数年前にアマゾンに行った時に撮影していた。
翌日は地図の右下にあるキラウェア火山の見学に行くが、途中黒砂海岸に立ち寄った。
海岸にはウミガメがいることがあるというので注意していると、チラッとひれを出したところを見ることができた。
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ここの駐車場近くの草地でヒョウモンドクチョウが吸蜜していて、独特の裏面を撮影できた。
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表面も撮影できたけど、ドクチョウ科のイメージとも違う不思議な感じのチョウだ。
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キラウェア火山にはチョウの姿はなく、火口付近の草原には点々と白い花が咲いていた。
近づいてみるとランの仲間だった。
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観光客の絶えないこんな草原に良く咲き残っているものだと感心した。
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その後オアフ島に移動。
ハワイ島に比べると小さな島だけど、人口はこちらの方が圧倒的に多い。
有名なワイキキビーチなども歩いてみるがチョウの姿はない。
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ポリネシア文化センターに行った時に、そろそろ帰る時間になって頭上の木の枝で休むオオカバマダラを発見。
遠目ながら撮影することが出来た。
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センター内には大学があって、午前中の授業を終えた留学生が午後から園内の案内などをすると言うことで、開園も午後からになっている。
我々には日本からの留学生が後楽園球場の3倍もある広い園内をガイドしてくれた。
色々な所から留学生が来ていて、ダンスを披露しているのも留学生と言うことだった。
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もともとハワイには2種のチョウしかいなくて、その後外から色々な経緯で持ち込まれて分布するようになったチョウが何種かいて、オオカバマダラもヒョウモンドクチョウもその仲間だ。
全体にチョウの姿は少なく、人家周辺や公園を歩いても、ヤマトシジミやモンシロチョウに相当するチョウも見られなかった。
チョウに関しては面白味のない島だ。
もともとが太平洋の真ん中に出来た火山島だから仕方ないのかも知れない。
同じ島でも、明後日から行く石垣島のチョウの多さと比較しないわけにはいかなかった。
天気が悪そうだけど、この時期に少しは撮影が出来るだろうか。

by dandara2 | 2009-12-21 19:26 | 海外 | Comments(16)
2009年 12月 14日

ヨーロッパ撮影記(4:トリフトヒュッテ)

今日は嵐山町で「第4回蝶類保全シンポジウム オオムラサキ」が開かれたので、午前中の講演を聴いてきた。
講演も面白かったけど、久しぶりにたくさんの蝶仲間に会えて楽しかった。
12月14日から20日までは修学旅行でハワイ、準備が完全には出来ていなかったので早めに講演会を失礼した。
個人的な旅行なら良いけれど、修学旅行となるとそれなりに準備をしてもなにか不安だ。
私は担任ではないので、何も問題なければ気楽な旅行になるのだけど、一人でも病人が出たりするとそれに付き添って病院に行ったりして、旅行を楽しむ気分ではなくなってしまう。
今年はインフルエンザが流行っているので、きっと誰か具合が悪くなるのが出るだろうな。今から気が重い。
(日本から一人、現地で一人看護士がつくので多分大丈夫とは思うけど)

今日も曇天で、講演会場でも写真は撮れなかったのでヨーロッパ旅行の続き。
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7月25日は、翌26日から息子夫婦がスイスに来るので、自由に動ける今日のうちにスモールアポロ(ミヤマウスバ)を撮影しようとトリフト方向へ行くことにする。
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近くの日本語案内所で様子を聞くと、ロープウェイや登山電車を利用した何ちゃってハイキングと違ってかなり本格的な登山になるらしい。 図の①、②と蝶の写真の①、②が対応してます。
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下から見上げると、最初の休憩地点のエーデルワィスヒュッテが山の稜線に小さく見える。
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あそこまで標高差300m、さらにそれから400m登ることになる。
日本を出発する直前に、トムラウシ山の遭難事故があって、夏山の意外な怖さを知ったのでちょっと緊張する。
もっともスモールアポロが撮影できれば、上まで行かずにすぐに降りてくるつもりだけど。
ツェルマットの街中から狭い道を入ってトリフトヒュッテ方向に上り始める。
登り初めてすぐに、ちょうど写真の白い壁の家の前あたりをアポロが飛んでいる。どうもその下にある小さな空き地が発生地のようだ。
この登山路はいきなり急な登りだけど、程なく広い牧草地になり斜面をアポロが飛んでいるのでここでしばらく粘って撮影することにする。
その時には気がつかなかったけど、アポロの飛んでいるすぐのところに咲いている黄色い花が、食草のベンケイソウの仲間の花のようだ。
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Parnassius apollo ①

また、ここにはmelanargia galathea(シロジャノメ)もたくさんいた。
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melanargia galathea ①

私は表ばかり撮影していたが、家内は裏面も撮影していて、裏面の美しさにビックリ。翌日以降は意識して撮影するようになった。
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melanargia galathea ①

また、このシロジャノメにアポロがアタックしている珍しい写真もとれた。
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 ①
アポロは交尾拒否をするシロジャノメの背中に飛び移って交尾を迫ろうとしたが、間違いに気がついたのかすぐに飛び立った。
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 ①
タテハでは、melitaea didymaが吸蜜していた。
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melitaea didyma♂ ①

この♀は一見全く違う模様で、家内が撮ったこの写真を見た時には、変な模様の蛾みたいな蝶がいると思って次からはこれを撮ろうと思って探したくらいだ。
それほど珍しい種類ではないようだ。
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melitaea didyma♀ ①

ヒカゲチョウの仲間では、maniola jurtinaもいたが、アポロが飛び回る斜面ではなかなかカメラが向かなかった。
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maniola jurtina ①

ある程度の写真が撮れたので今日の目的であるスモールアポロの生息地である高所を目指す。
ようやくエーデルワイスヒュッテについて一息入れると、眼下にツェルマットの町並みとドム(4545m)が見えてすばらしい眺めだ。
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そこからまたしばらく登りがつづく。道が狭く片側は谷になっているのでゆっくり撮影はできないけど、lasiommata petropolitana が現れた。前に見たmaeraに比べると派手さはないが、日本のお仲間(ツマジロウラジャノメ)にはまるで似ていない。
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lasiommata petropolitana  ②

また、黄色のニガナ風の花にはerebia euryaleも来ていた。
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erebia euryale ②

こちらはerebia montana だろうか。
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erebia montana  ②

ようやく緩やかな登山道に出た。このあたりがスモールアポロのポイントだという。
しばらく待ってみるが、数頭のアポロが遙か上の方の斜面を飛んでいるのが見えるが、とても近づこうと思えるような距離ではない。
まだ発生の初期なのか、数頭のアポロしか見えないので、あきらめて下山を始める。
途中の道では多数のヒメシジミが吸水していたが、中には spialia orbifer とヒメヒカゲの仲間 coenonympha darwiniana も混じっていた。
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 ②
spialia orbifer は一見するとチャマダラセセリの仲間(pyrgus)に良く似ているけど、調べると微妙に違っている。日本には近似種はいないようだ。
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spialia orbifer  ②

家内が遅れたのでふと振り返ると地面にしゃがみ込んで何か撮影している。
後ろから来た子連れの登山者が親切にも待ってくれている。そのうち「アポロ」と叫ぶ声に大慌てで駆けつけるとスモールアポロが黄色い花で吸蜜していた。
アポロにはない前翅の赤紋が、アポロよりも高山に生息するミヤマウスバの誇りを表しているようだ。
大喜びで撮影。これで急な登山路を上ってきた甲斐があった。(待たされた登山者は迷惑そうな顔をしていたけど)
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Parnassius phoebus ②

その後最初にアポロを撮影した場所に戻り、午後の生態を観察しながら撮影する。
午前中は♂はあまり止まらず探雌飛翔を繰り返していたが、14時を過ぎるとアザミで吸蜜する個体が多くなるのは、ウスバシロチョウなどと同様だ。
きれいな個体がゆっくりと吸蜜してくれたので、パスト連射にもチャレンジしたが、吸蜜に夢中でなかなか飛び立たず、カメラを構える手が痛くなったが、奇跡的に背景のドムもいい感じでちゃんと写っていた。
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Parnassius apollo ①

このEX-FH20というカシオのカメラは、いつもは作ったような不自然な感じの多い写真しか撮れないのだけど、今回は被写体が大きいので少し引き気味で撮影し、背景も遠くの山だったのがよかったようだ。
下に降りると土曜日と言うことですごい人出。いつものcoopで果物やハム、ワインを買って帰る。

by dandara2 | 2009-12-14 00:12 | 海外 | Comments(18)