2014年 08月 28日

小畔川便り(ギンイチモンジセセリ:2014/8/24)

8月24日はギンイチの3化の発生を確認するために自宅近くのポイントに出かける。

ポイント近くなって、発生地の休耕田を見ると草刈りがされている。

あらら、やられたなーと思って、休耕田の横にある家庭菜園の周囲のススキを見ると、ギンイチがちらちら飛んでいる。

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とりあえず証拠写真と思ってカメラを向けると、2頭が追飛している場面も撮影できた。
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家内はママコノシリヌグイで吸蜜しているところを撮影していた。

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家内撮影

ギンイチを追っていると、草刈りされた休耕田にも飛んで行ったので、刈られた様子が分かるように魚露目で撮影しておく。
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上の写真奥の小さな雑木林の隅で動く影が見えたので近づくと、アサマイチモンジがスイカズラの周囲を飛び回っていた。

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家内撮影

そして、新芽に産卵行動をとった。
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ここにスイカズラがあることは以前から知っていて、アサマイチモンジでも来ないかなと気にはしていたけど、実際に見るのは初めてだ。
これで自宅近くで確認できた発生地は4か所になる。

新芽ではなく成葉にも止まって、何となく産卵しているように見える。

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間に小さな流れがあって近づけないけど、念のために飛び立った後の葉を撮影しておいたら、尾端があったと思われる位置に小さな卵と思われるものが写っていた。
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拡大してみたら、ピントは甘いけど模様も確認できたので間違いないだろう。

足元ではツマグロヒョウモンの雌が2頭ほど飛び回って、しきりに草に止まっている。

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産卵しているのかと思ってカメラで追いかけると、腹部を草の間に曲げて産卵していた。
近くには、スミレの朔果もある。

周りにはドクダミもあって、靴で踏まれた葉からは刺激的なにおいが鼻を突くけど、こんな中でもスミレの成分をちゃんとかぎ分けているようだ。

周囲を歩いてみると、樹液の出ている木ではアカボシゴマダラが吸汁していた。

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明るいオレンジのセセリはキマダラセセリだった。
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一通り様子を見て、またギンイチの場所に戻る。
家庭菜園近くの、少し前に草刈をしたような場所にも止まったので、今度はマクロでもきちんと撮影する。

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同じシーンを魚露目で様子がわかるように撮影。
休耕田に比べるとススキがかなり伸びてきている。
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全体の様子から、草刈りをしたころには、ギンイチは蛹になっていたようで、被害も少なかったかなと安心する。
隣の小畔川の川原でも発生していて、ここは草刈りをしないようなので、発生地が分散しているので当面は安全なようだ。

今日は雄が多かったけど、雌の産卵の時期に再度様子を見に来ることにする。

8月13日に、自宅前の笹薮でゴイシシジミを見つけたけど、その後は発見できていない。
移動途中の個体だったのだろうか。

その時に撮影した飛翔シーンを載せ忘れていたので追加しておきます。

小畔川便り(ギンイチモンジセセリ:2014/8/24)_f0031682_09424359.jpg
なかなか止まらなかったので、とりあえずは証拠写真をと思って、笹に絡んでいるところを望遠で撮影したらうまいこと写っていた。
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そうそう、ひとつ前のクジャクチョウの記事で、コメントをいただいたT.Urabeさんの魚露目のギャラリー、久しぶりに見てみましたが、さすがと言う感じで見入ってしまいました。
これぞ生態写真と言う感じで、超広角、魚露目を使う人は勉強になると思います、ぜひ見てみてください。
…Urabeさん、コメントにはリンク先が書いてありませんでしたが、ホームページを公開しているのでいいかと思って勝手に紹介してしまいました。
すみません。



by dandara2 | 2014-08-28 10:03 | 産卵 | Comments(12)
Commented by 虫林 at 2014-08-28 15:35 x
ギンイチをはじめ、身近な蝶たちを丁寧に撮影されていますね。
アサマイチモンジはそちらではとても珍しいのではないでしょうか。
キマダラせせりも数が減少していますので、新鮮な個体を撮影されてい
て素晴らしいです。ゴイシシジミはこちらでは1000m以上の高地の蝶
のようにおもいますが、埼玉では平地の蝶ですよね。不思議です。
Commented by ダンダラ at 2014-08-28 19:24 x
虫林さん、本当はあまり遠出は好きではなく、できれば身近な蝶を撮影していたいと思うのですが、煩悩も多くて割り切れません。
ギンイチは私の生態観察の原点みたいなものなので、発生期には足が向きますね。
アサマイチモンジは、以前は埼玉では確実な発生地はないと言われていましたが、そうでもないようですが、珍しいと思います。
キマダラセセリはそうなんですか、実は自宅周辺でも目にする機会が減ってきました。
それで今年は少し気を付けて、見つけたら撮影するようにしています。
ゴイシシジミはそうなんですね。
遠出するときはつい高原が多く、人里のゴイシシジミがいるような環境にはあまり出かけないので気が付きませんでした。
勉強になりました。
Commented by otto-N at 2014-08-28 22:04 x
もうギンイチの季節になったようですね。
私の行っている場所は、ギンイチ以外はいない炎天下の河原なのでひるんでしまいますが、
この可愛さを見ると行かざるをえないようです。
3画像目、花の名前に思わず笑ってしまいました。
Commented by kazenohane at 2014-08-29 07:49
おはようございます。
ご自宅周辺に、素敵なフィールドがありますね。
ギンイチモンジセセリ、ゴイシシジミ、アサマイチモンジなど、
うらやましい限りです。
どんな場所にギンイチモンジセセリが生息しているのか、
魚露目で一目瞭然ですね。
興味深い写真です。
Commented by 22wn3288 at 2014-08-29 09:01
ギンイチ3化が出ていましたね。
貴地では、シルバーラインが綺麗に出ている個体が多いように感じます。
吸蜜シーン、ピンクの花との組み合わせで綺麗ですね。
Commented by ダンダラ at 2014-08-29 10:30 x
otto-Nさん、ギンイチの3化が出るようになると、後は秋の蝶ですね。
炎天下の草原で、なかなか止まらないギンイチを追いかけるのも楽ではないですが、でも気分は良いですね。
ママコノシリヌグイ…笑っちゃうけど、恐ろしい名前ですよね。
Commented by ダンダラ at 2014-08-29 10:35 x
kazenohaneさん、ここは狭山や越生などの丘陵地や秩父の産地にも割と近いので、多少は種類が豊富なのでしょうか。
魚露目は、奇をてらわずに環境を写すのにも適したレンズですね。
Commented by ダンダラ at 2014-08-29 10:39 x
旅友さん、こちらでもギンイチの3化が発生を始めましたけど、裏面のシルバーラインはそんな感じでしょうか。
かなり個体変異はあるようですが、地域によっても違いがあるんでしょうかね。
ママコノシリヌグイの写真では、絶好のチャンスだったのですが、私のカメラではフォーカスが間に合わず地団太を踏みました。
家内が撮ってくれていて助かりました。
Commented by Sippo5655 at 2014-08-29 21:01
ギンイチモンジセセリ 可愛いですね!
私は近所の河原で夏型を探しましたが撃沈でした。
アサマイチモンジも暮らしているんですね♪
ゴイシシジミも・・・
草刈りのタイミングって本当に大切ですよね。
近所の河原はたぶん、何も考えずばっさりとやってしまうから、
多くの生態系は望めないかもしれません。
Commented by ダンダラ at 2014-08-29 21:52 x
Sippoさん、ギンイチは可愛くて、いろいろな生態も見れて写真も撮りやすいから好きな蝶です。
ギンイチは、川原ならどこにでもいるというわけではなくて、かなり局地的な分布をしますね。
今回のアサマシジミもゴイシシジミも、今年初めての観察になるので、果たして定着しているのか、偶発的なものなのかはこれから継続してみていきたいと思っています。
草刈りのタイミングは本当に重要ですね。
自宅前の川原は、年によって草刈りの時期が違うので、ある年はセンダングサがはびこって大変だったり、ある年はきれいさっぱり何もない枯れ野だったりしています。
蝶の発生にもかなり影響しているようです。
Commented by himeoo27 at 2014-08-30 21:01
新鮮な3化のギンイチモンジセセリ淡い色合いが
綺麗ですね!
少し傷んだ個体でしたが、埼玉県中部の公園で
も本日1頭見つかりました。
Commented by ダンダラ at 2014-08-31 19:02 x
ヒメオオさん、そちらでもギンイチが発生し始めたんですね。
今年はいろいろな蝶で例年とは違う発生の仕方、時期が早かったり、数が少なかったりあるようですが、ギンイチはどうでしょうか。


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