2013年 08月 06日

富士山麓の蝶(ホシチャバネセセリ:2013/8/2)

クロシジミを撮影した後はホシチャバネセセリのポイントに移動する。
ここではホシチャバネセセリ以外にはミヤマカラスシジミ、ホソバセセリがいて、運が良ければヤマキチョウにも出会える。

ホソバセセリはあちこちで姿を見ることができた。
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家内撮影

歩き始めてすぐにチダケサシで吸蜜しているミヤマカラスシジミを見る。
やや飛び古した個体だけど、前後翅の白線がはっきりしない。
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飛び古しただけではないようで、一部地域でみられる白線消失型のようだ。
このくらいの傷み具合だと普通は見るだけだけど、興味を持ったので近寄って撮影した。

その後ホシチャのポイントに入る。
探し始めるとすぐに、足元から弱々しく飛び出した。
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この個体、その後草の間に潜り込んで産卵する気配。
何とか撮影できないかと思ったけど、下草の込み入った中に潜り込むので姿をとらえるだけでも難しい。
とうとう撮影できなかった。

周囲を見渡すけど、この一頭だけ。
昨年はこの場所で複数の個体を見たけど、今年はこの個体だけかなと思いながら、探す範囲を少し広げてみることにした。
昨年はカセンソウの黄色い花に来ていたんだよなと思って、その花を重点手に探すと、少し先のカセンソウの花に何か違和感を感じたので近づくとホシチャバネセセリが吸蜜していた。
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あわてて近づいて撮影。
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飛び立つとものすごく速い。そして小さい。
良くハエのように・・という表現をするけど、本当にそんな感じ。
注意していないとすぐに姿を見失う。
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バスト連射じゃなくて飛翔にチャレンジするけど、シャッターを押すこと自体が難しい。


周囲をよく見ると、何頭かのホシチャバネセセリがワラビの葉の上に止まっていたり、チダケサシの花で吸蜜をしたりしている。
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今にも降り出しそうな蒸し暑い天気の関係か、止まるとすぐに翅を開いて、裏面も入った写真を撮るのは苦労した。
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チダケサシにはミヤマカラスシジミも吸蜜に来ていた。
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新鮮なのがいるというのでみると、羽化直後と思われる個体がいて、しかも斑紋が薄いタイプ。
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すれて薄くなったのではないことがはっきりした。

この一角では、ミヤマカラスシジミはあちこちで吸蜜していた。
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ミヤマカラスシジミがこんなにチダケサシで吸蜜するとは知らなかった。

カセンソウにはウラギンスジヒョウモンも吸蜜に来ていた。
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クロシジミの、木に囲まれた草地には、オオウラギンスジヒョウモンが来ていたのを思い出し、環境の違いによる両種の生息場所の好みをはっきり認識することができた。

by dandara2 | 2013-08-06 09:14 | 吸蜜 | Comments(12)
Commented by naoggio at 2013-08-06 11:06 x
チダケサシ、かわいらしい花ですね。
ホシチャやミヤマカラスシジミとの相性も抜群です。
ミヤマカラスシジミは色々なタイプが出るようですね。
昨年ダンダラさんが撮られた産卵中のメスを思い出します。
Commented by himeoo27 at 2013-08-06 21:31
懸命に吸蜜するホシチャバネセセリの顔が愛らしいです。
またその繊細な翅の模様も綺麗ですね!
Commented by Sippo5655 at 2013-08-06 21:51
ホシチャバネセセリはとても小さいのですね。
私、どこかで出会ったとしてもわからないかも^^;
ミヤマカラスシジミの斑紋にもいろいろあるのですね。
私はまだ1回しか見たことがありませんが、
白線の繊細な感じがとても印象に残りました。
Commented by さっちゃん♪ at 2013-08-07 06:21 x
おはようございます
富士山麓にもいるんですね
今一番撮影したい蝶(見てみたい蝶)がホシチャバセセリなんですが出会えません
そんなに小さくてすばしっこいんですか?
増々会いたい気持ちにかられます^^;
いろんなアングルを撮影され 羨ましいです^^♪
見れば見るほど可愛い模様をしていますね♡
ちなみに大きさはチャマダラセセリと比較してどちらが小さいのでしょうか?
Commented by HOUNOKI at 2013-08-07 09:54 x
富士山麓のホシチャバネセセリの生息地は、
数が多いようですね。
花に吸蜜する姿を撮影されていますが、
そんなシーンを見てみたいですね。
ミヤマカラスシジミやホソバセセリなども
見られ、魅力的な場所ですね。
Commented by 霧島緑 at 2013-08-07 20:03 x
一足先に富士山麓を訪問しました。
全ての蝶の発生が速かったような気がしますが、ヤマキチョウは確認できませんでした。
と云うより、私が訪問した日は土曜日でしたので、多くの採集者を見かけました。目立つヤマキチョウは採集されていたでしょうね。
目立たないホシチャは、私も撮影することが出来ました。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:34 x
naoggioさん、チダケサシのほのかなピンクはよく似合いますよね。
ミヤマカラスは、昨年撮った個体が内側の白線が消失気味の割に、外縁の白線が発達していて驚きました。
図鑑などでは伊吹さんの個体群が白線が消失するので有名みたいですが、どこでも変異が多いんでしょうか。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:34 x
ヒメオオさん、ホシチャは小さいけど、その裏面の斑紋が独特で出会えるとうれしいですね。
ただ、この時は気温の関係か、止まるとすぐに翅を開いて裏面を撮るのにずいぶん苦労しました。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:34 x
Sippoさん、ホシチャはほんとに小さいです。
意識していないと見過ごしてしまう恐れがありそうです。
飛んでいるときはほんとにハエみたいだし、スピードはもっとあるので目で追うだけでも大変です。
ミヤマカラスは富士山麓では比較的多い種類ですから、お出かけになれば撮影のチャンスはずいぶん高いと思いますよ。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:34 x
さっちゃんさん、ホシチャはフィールドガイドでも★5つですから、どこでも簡単にというわけにはいかないですね。
中部地方の草原にはまだ残っているところもありますし、ここではポイントに行けば会える確率は高いと思います。
大きさはチャマダラセセリよりはもう少し小さいです。長さは同じくらいかもしれないけど、翅の面積が小さいから、なおさらだと思います。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:35 x
HOUNOKIさん、富士山麓では、行けばどこでもというわけにはいきませんが、あちこちに生息地はあると思います。
私はそれほど数は知りませんが…
ここは、ミヤマカラスやホソバセセリ、それにツマグロキチョウなどは確実に会えますが、ヤマキチョウがそれほど多くないのが残念です。
Commented by ダンダラ at 2013-08-09 08:35 x
霧島緑さん、富士山麓にいらしたのですね。
今年の発生はやはりかなり早いですね。
昨年ご一緒したヤマキチョウのポイントとは離れた場所なので、ここで会うのはかなり運が良くないと難しいですが、希少な種ほど採集圧が高くて、それが絶滅に拍車をかけているのは残念な現状ですね。



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