2012年 02月 09日
2011年の8月1日は、我が家から小一時間の外秩父山地にウラギンスジヒョウモンを撮影しに出かけた。 その場所では過去にも何回かウラギンスジを撮影していて自宅から一番近いポイントだ。 自宅付近では薄曇りだったけど、標高900m付近の駐車場はガスの中。 蝶が出る雰囲気ではないけれど、取りあえずポイントに歩いていく。 ここで一番多いのはジャノメチョウ。 他に気になる蝶がいるとカメラを向けることも少ないけど、この日はなるべく撮影することにした。 ただ、敏感でなかなか良いアングルから撮影できない。 いやなら勝手にしてくれと言う感じで、後で見てみたら使える写真はほとんど無かった。 ここにはホソバセセリもいて、数は多くはないけど知っている範囲では自宅から撮影できる一番近いポイントになる。 時期的に遅いかと思ったけど新鮮な個体が出てきてくれた。 ただ、気分的についで意識があったのでこれもたいした写真がない。 家内の写真の方がましだった。 このホソバセセリの♀は翅を全開してくれた。 翅も痛んでいないので、羽化直後だろうか。 肝心のウラギンスジヒョウモンは姿を見せてくれない。 というか周りはガスで全く日が差さないので、ジャノメチョウ以外の蝶はほとんど姿を見せない。 あきらめて帰ろうかとしたとき待望のヒョウモン蝶が姿を見せた。 やった-と思って撮影するが・・クモガタヒョウモン。 なんだウラギンスジじゃないのか、と思いながらそれでも何枚か撮影して帰宅した。 たいした成果もなく、翌2日は信州にヒメヒカゲやアカセセリ狙いで遠征し、3日は山梨にクロシジミとヤマキチョウ狙いで出かけたので、この日の記録はブログに載せることもなかったし、ざっと写真を見ただけで整理することもしなかった。 ところが、この前何気なく見直していてふと気がついた。 クモガタヒョウモンって8月にいたっけ・・・・・?? 一般的に、関東や山梨、長野あたりでは6月頃に姿を見せて、その後夏眠して9月中旬から10月頃にまた現れるケースがほとんど。 「秩父の蝶」のtef_teffさんの観察でも10月になって記録されているようだ。 この場所は標高930m位、当日は曇天で気温も低かった。 軽井沢あたりではまれに夏にも確認されているようだけど、この個体は夏眠していない個体なのか、当日の涼しい気温にふらふらと出てきた個体なのか、秩父ではこの時期に記録があるのか・・ たいした成果がなかった日ではなくて、貴重な記録が取れた素晴らしい日だったのかも知れない。
by dandara2
| 2012-02-09 09:10
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Comments(12)
タイトルを見て、あれ〜?と思いました。
これは珍しい記録だと思います。 秋の個体の痛み加減からして時々飛んでいるのではないかなあと思ってはいたのですが。 でも8月の採集記録も見当たらないのでやはり寝ているのかなと・・・ 涼しい時はきっと散歩程度はする事があるのでしょうね。 実は稀に見かけているのに同定できずに通過しているような事もあるのかもしれません。いずれにせよ決定的な証拠ですね。 ホソバセセリの全開翅、見事です。
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tef_teff at 2012-02-09 17:13
私もデータを調べてみました。1992年秩父の勤めていた会社(標高300m)の周りを2年間観察した時、7/30メスグロヒョウモン8/10クモガタヒョウモンを観察しています。1993年は両種とも夏には確認できませんでした。私の場合観察ルートにあるお茶の木の中から、私が通過したのに驚き飛び出したようでした。
ダンダラさんの場合、特に刺激を与えた訳ではないのに飛んでいたのは驚きです。また、標高が高いというのも関係しているかもしれませんね。
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ダンダラ
at 2012-02-09 22:20
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naoggioさん、クモガタヒョウモンって夏の高原でも見かけないですよね。
まあ、林縁性のチョウでもあるから、高原にはいないのかも知れないですが。 夏眠するものだと思いこんでいましたが、確かに仰るようなことがあるかも知れないですね。 視点を変えて注意する必要があるのかも知れないですね。
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ダンダラ
at 2012-02-09 22:32
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tef_teffさん、記録があることはあるんですね。
でもかなり珍しい記録と言うことになるんですね。 確かに標高が影響している可能性は大きいですね。 900m超ということは軽井沢と同じようですから、向こうで時々観察されると言うことは秩父の高標高地でも同じような可能性があると言うになるのかな。
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fanseab at 2012-02-09 23:28
最近、綺麗なホソバを撮っていないので今年は狙ってみたいです。
クモガタを含めてヒョウモン類の夏眠って誰も突っ込んで調べていない分野でしょう。 そもそも「夏眠」って熊の冬眠と違って少しは覚醒している時もあるだろうし、 必ず例外はあるのだと思います。きちんと記録が残せるのも、ダンダラさんのように クモガタ含めてヒョウモン類を正確に見分ける能力があってこそですね。 そうでなければ、カメラを向けないことになりますね。
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ダンダラ
at 2012-02-10 14:03
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fanseabさん、ホソバセセリは鮮度落ちが激しいからきれいな個体を撮影するのは難しいですね。
確かに夏眠って調べにくいし、図鑑にもはっきりと書いてあるからそんなものかなと思ってしまいますね。 とくにクモガタは夏の高原でも目にすることはないし、夏眠がはっきりしている種類なのでなおさらかも知れないですね。 この日はヒョウモン狙いで出かけていたのできちんとカメラを向けていましたが、他の種類が狙いだったらおっしゃるようにカメラを向けていなかったかも知れないです。
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himeoo27 at 2012-02-12 08:38
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霧島緑
at 2012-02-12 09:53
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近場の秩父方面に良いポイントを見つけられていますね。
私も過去にクモガタヒョウモンが多いポイントなどを訪問したことがありますが、確か6月始め頃だった気がします。標高はもっと低い場所でしたが。この個体は鮮度も悪くないし、夏眠後の個体なのでしょうね。 ホソバセセリが生息しているのも魅力的です。 草原性の蝶なども楽しめる秩父は、面白い場所ですね。今度是非ご案内ください。
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ダンダラ
at 2012-02-13 11:36
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himeooさん、セセリの通常の止まり方はこんなのはないですね。
羽化直後だからかなと思っているんですが、どうなんでしょう。
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ダンダラ
at 2012-02-13 11:39
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霧島綠さん、秩父のポイントは実はあまり良く知らなくて、それで昨年は「秩父の蝶」のtef_teffさんにいろいろ教えていただきました。
このポイントはそれ以前から知っていたポイントですが、この時期には他にもたくさん行きたい場所があって、それらに比べれば特にどうってこと無い場所です。 ただ、近いので遠出をする気になれないとき、あるいは天気が芳しくないときなどにちょこっと出かけたりしています。 秩父は地形が険しいので、草原生の蝶はあまりいませんがその意味ではここは面白いかも知れないですね。 今シーズンはいろいろご一緒しましょう。
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maximiechan at 2012-02-13 20:22
この記事で話題になっているクモガタヒョウモンですが、私は昨年8月8日、群馬県内の高原で撮影しています。私は、その生態を知らなかったので、単にヒョウモンチョウの仲間だなと思って撮影し、帰宅後名前が分かったので何も考えずにブログ掲載しました。その記事は8月9日の「長野&山梨&群馬遠征報告」です。そのブログを見てbanyanさんが、「この時期のクモガタは驚きました」とコメントをくださり、結構貴重な撮影ができていたことに驚いたのです。
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ダンダラ
at 2012-02-14 08:29
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maximiechanさん、貴ブログ見直してみました。
たしかに載ってますね、しかも雌。 あまり意識していなかったのか見逃していたようです(実物が目の前にいても思い至らなかったくらいですから仕方ないか)。 皆さんも結構見逃しておられるケースがあるのかも知れないですね。 ありがとうございました。 |
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