2011年 11月 09日
11月3日は秩父にクロツバメシジミの様子を見に行く。 6日の日曜日の天気が良くなさそうなので、どこに観察に行くかずいぶん悩んだけれど、蛹がたくさん観察されたと言うことなのでその様子を見ることにした。 朝は天気が良くなく、午後から晴れると言うことなのでゆっくり朝寝坊。 近場しか行かないこの時期はこれがあるからうれしい。 窓から関越の様子を見ると8時過ぎだというのに大渋滞でほとんど動いていない。 こりゃあかんと言うことで下の道を行くことにする。 自宅を出たのが9時半頃、ポイントに着いたのは11時半過ぎ。 「蝶鳥ウォッチング」のyodaさんが蛹を探していらした。 挨拶をして早速蛹を探す。予想していたよりも小さくて最初はよくわからなかった。 ヤマトシジミと比較しても体積は半分くらいの感じ。 前蛹は緑色で目立つので、最初に見つけたのはこちらの方だった。 蛹は毛深いのにびっくり、またいろいろな色合いのものがあった。 移動中の幼虫も見つかったけど、背中にはアリがたかっていた。 そうこうするうちに「てくてく写日記」のbanyanさんもいらした。 やがて薄日が差してきて、最初に家内が地面に止まっているクロツバメの成虫を発見。 やれやれこれで何とかなるかなと一安心。 ツメレンゲで吸蜜する個体はいないかと探すけど新鮮な個体は吸蜜にはこなかった。 少し痛んだ個体がようやく吸蜜にきてくれたが、アップにするには少し痛みすぎていた。 飛び出してきた個体は羽化直後なのか新鮮な個体が多かった。 光線が強いので、しっとりとした翅表の黒を再現するのは難しかったけど、傷一つない個体を撮影するのはそれだけでもうれしい。 この個体は光線の加減で翅表が微妙な緑色に輝いてきれいだった。 クロツバメシジミの場合はやや後ろ側から撮影した方が翅表の微妙な色合いが撮影しやすいのかもしれない。 ツメレンゲの花穂に止まると、産卵するのではないかと緊張するけど、この個体はまだその気がないようだった。シグマ150の実践投入初日だけど、なかなかシャープな描写で良い感じ。 この個体の場合は一応腹部を曲げて産卵するような様子は見せたけれど実際には産卵はしなかったようだ。 一通り撮影した頃にヤマトシジミの雌が現れて産卵体制をとる。 ここにはヤマトシジミもたくさんいるけど、雄はすぐに区別がつくものの雌は一瞬紛らわしい。 それでもクロツバメシジミに比べるとかなりからだが大きい。 この雌は翅表のブルーがかなり大きく、前翅前縁まで青の鱗粉が乗っている。 家内の撮影した翅表はとてもヤマトシジミとは思えないようなすばらしさだった。 その後「秩父の蝶」のtef_teffさんと合流し、ヒメキマダラヒカゲの幼虫を見に行く。 ここは今年の夏にヒメキマダラヒカゲの成虫を見つけた場所だけど、そのときは成虫は撮影は出来なかった。 tef_teffさんはその後ここに通ってヒメキマダラヒカゲの幼虫群を見つけて観察しておられる。 それ以外にもホシミスジの越冬幼虫、イチモンジチョウの幼虫などを教えていただく。 ホシミスジの越冬巣は周囲の葉が食べられた中にぽつんとついているのが見つけるポイントだろうか。 イチモンジチョウはスイカズラの葉の特徴的な食痕を探すことがポイントのようだ。 どれも小さくて知識のない私にはとうてい見つけられそうもなかった。 こんな形でベテランの方に教えてもらうのは勉強になる。
by dandara2
| 2011-11-09 08:54
| 開翅
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Comments(14)
クロツバメシジミの微妙な青から緑の幻光、きれいですね。
晴れたら晴れたらでの美しさだと思います。 ヤマトシジミ、これが私が勝手に名前をつけた「スーパーブルー」です。 ものすごく綺麗に撮られています。すばらしいです。さすがです。
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yoda-1 at 2011-11-09 18:49
当日御世話になりました。
「挨拶」とか、YODAの方がしたことなので、読者に誤解のない表現をお願いします(笑) いつもながらの時系列でのハラハラ・ドキドキの撮影記がいいですね。 またYODAが勝手に意識している緑色コンテストもYODAの負けでしょうか。ヤマトシジミのブルーも濃い感じだし、ニコンの発色及びダンダラご夫婦の撮影技術は素晴らしいです。
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himeoo27 at 2011-11-09 21:34
ヒメキマダラヒカゲの集団幼虫、結構可愛いですね!特に右端の向き合ったペアが素敵です。
ホシミスジの越冬幼虫を見つけるのは難易度高そう、見つけた時の喜びも一入だと思います。 クロツバメシジミ表翅が緑色に見えるとは、初めて知りました。
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ダンダラ
at 2011-11-09 22:24
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otto-Nさん、クロツバメシジミの翅表はなかなか傷のない個体を見つけるのが大変で、こういったきれいな写真はなかなか撮れないんですが、今回はうまく羽化の時期に当たったようできれいな輝きの写真が撮れました。
ヤマトシジミ、やっぱりそうですか。 後翅のブルーが前翅との境まで上がってとてもきれいでした。 秩父は寒暖の差が激しいので、こんな色合いになったのかも知れませんね。
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ダンダラ
at 2011-11-09 22:30
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yodaさん、お世話になりました。
今回は狙いが同じだったようで、現場に着いたらかがみ込んで撮影されていたのでビックリしました。 クロツの翅表は難しいけど何とか見た感じには撮れましたね。 yodaさんの翅表もきれいな緑色が出ていて、それぞれの表現したい感じになっていたのではないでしょうか。 ヤマトは良い個体に出会えましたね。 今後撮影する時はこれが一つの基準になりそうです。
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ダンダラ
at 2011-11-09 22:35
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himeooさん、私は幼虫はあまり撮影してこなかったので、こんな感じで少しずつ勉強していますが、あまり熱心な生徒ではないのでそのうち見放されてしまうかも知れません。
ホシミスジの幼虫は教えてもらったその時は何とか見つかりましたが、一人では無理でしょうね。 でも食痕を頼りに探せばあるいは見つけられるかも知れません。 やはり詳しい方に教えてもらうのが一番ですね。 クロツの翅表は個体差もありそうだし、鮮度もかなり大切だと思います。 きれいな個体がいたらあちこちから見ると良い色が発見できると思います。
素晴らしく充実した1日でしたね。
クロツの蛹は本当に面白いです。毛の抜けた束子みたいでユニークですね。 クロツの写真も素晴らしいですが、なんといっても最後のヤマトシジミ・・・ この写真だけ見たら何処へ遠征されたのかと思ってしまうかもしれません。 ホシミスジの幼虫は以前cactussさんに教えて頂いて夏に撮影したことがありますが面白い幼虫ですね。越冬巣は見た事がありません。 ↓のアカボシのことですが、以前関東に放蝶されたアカボシには違う産地の2系統があるという話を聞いたことがあります。 可能性は少ないですが、例えば1系統は越冬タイプで、もう一つは周年羽化に近いタイプだったということもあり得るのかなと・・・ そして混ぜこぜになって色々なパターンが出て来たとか。 いずれにせよ、この時期羽化してくるのを見るのはちょっと辛いですね。
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banyan10 at 2011-11-10 08:59
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ダンダラ
at 2011-11-10 10:54
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naoggioさん、ありがとうございます。
ヤマトの低温期型はこの時期になると皆さんを楽しませてくれますが、ここまで見事なタイプは初めてだったのでラッキーでした。 アカボシゴマダラ、そうなんですか。 確かに中国亜種と言っても朝鮮半島のグループは低温期に発生しても白くならないらしいから、春先に出る夏型はそちらの系統かななんて想像できますね。 今度の中間タイプはそのハイブリッドだったりして。 まだ終齢幼虫がいるのでまた見に行ってきます。
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ダンダラ
at 2011-11-10 11:03
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banyanさん、その節はお世話になりました。
おかげさまで当初はどうしようか迷っていた幼虫を撮影できました。 クロツバメシジミが出てきて慌ただしかったから、ヤマトの撮影は難しかったですね。 最初見たときにブルーが結構広かったので、ちゃんと撮影しようと思ったのが良かったのかもしれません。 今週末ですか、天気も持ち直してきましたし良いですね。 私は例によって日曜一日なので、どうするか思案中です。
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konty33 at 2011-11-11 12:46
ツメレンゲの花とクロツの組み合わせはやはり良いですね。
蛹も見られるなんてとても羨ましいです。 今週末は天気が期待できそうなので、どこか近くでクロツを狙ってみたくなりました。 kontyは幼虫探しは初心者で、このように教えていただける方がいて羨ましいです。 幼虫の巣などの写真は参考になりますが、kontyには見つけることは出来ないでしょうね。
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ダンダラ
at 2011-11-11 20:12
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kontyさん、ツメレンゲのはなと新鮮なクロツの組み合わせは難しいですけど、ぴったり合うと素晴らしいですよね。
今回は新鮮な個体は吸蜜に来てくれなかったのが少し残念です。 週末、天気大丈夫そうですね。 幼虫探しは私も全くの初心者で、しかも今まで感心がなかったので、皆さんの様子を見ながら少しずつおぼえるという感じです。
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maximiechan at 2011-11-13 22:18
本日、この場所を再訪しました。残念ながら羽化シーンは観察できませんでしたが、羽化直の個体がよいモデルとなってくれました。
皆さんが状況を細かく書いてくださっているので、私は楽して収穫を得ることができました。 ありがとうございました。
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ダンダラ
at 2011-11-13 22:26
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maximiechanさん、クロツの良い写真が撮れたようで良かったですね。
今日は気温も高く絶好の撮影日和だったのではないでしょうか。 この時期、新鮮な個体を撮影できる種類はなかなかないですから貴重ですよね。 |
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