2011年 06月 08日

オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)

6月5日は長野県の東御市で行われたオオルリシジミ観察会に行ってきた。
ここのオオルリには、昨年も同時期に撮影に来たけれど観察会はすでに終わっていた。
撮影しながら、つまみ食いというか、オオルリの保護に携わってきた人たちの苦労に対して申し訳ないなと言う気がしていた。
これからもここで撮影させてもらうことになると思うので、今年はちゃんと観察会に参加することにした。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_012061.jpg

知った人はいないかと見てみたら、蝶類保全協会のSさんが役員として参加されていた。
簡単に挨拶をする。
そしたら「ダンダラさんですか」と言われたので挨拶をすると、以前お会いしたことのある春日部のSさん、それに友人のYさんだった。
あまり知った顔がないのは、皆さんクモツキか何かの撮影に行かれたのかなと思う。
オオルリシジミの方は発生の終盤で、この日は♂は見かけなかった。
♀はアカツメクサで吸蜜したり
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_014581.jpg

タンポポで吸蜜したりしている。
タンポポのような黄色い花での吸蜜はあまり見たことがないと思ったが、阿蘇ではウマノアシガタで吸蜜していたので、黄色い花で吸蜜するのはそう珍しくないのかもしれない。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_02479.jpg

この日は何回か産卵シーンも撮影することができた。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_022928.jpg

薄曇りだったので、光線が柔らかく良い感じの写真になったようだ。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_024672.jpg
(家内撮影)

観察会は10時30分には終わり、そのまま撮影をする人もいたけど私は近くの軽井沢で「軽井沢の蝶」の栗岩さんが写真展を開いているのでそれを見に行くことにする。
ついでに軽井沢の蝶も撮影するつもり。
この時期の狙いとしては、ミヤマカラス♀の吸蜜を撮りたいのだけど、事前に栗岩さんに聞いたところ、今年はミヤマカラスの発生が芳しくないという。
確か昨年もそうだったから2年連続で発生が不順と言うことになる。
それでも何か撮れるかもしれないと車をおいて歩き始め、目的の場所に着くとアオバセセリがぶんぶん飛び回っている。
もちろん全く静止しない。
アオバセセリの巡回飛翔は是非チャレンジしたいと思いつつ、今年もチャンスを逸したかなと思っていたので喜んでチャレンジすることにする。
今にも降り出しそうな天気で、飛んでいる空間も暗い。
内蔵ストロボを使用してみるが、うまくいかない。
仕方なく昼食を食べてふと見ると、少し明るく開けた空間でも巡回飛翔をしている。
こちらで飛翔にチャレンジすることにして、飛び回る空間あたりにピントをセットして、後はひたすらシャッターを押すだけ。
その場では何の手応えもなく、やっぱり難しいものだと思いながら自宅のPCで確認すると、何枚かは画面に収まったものもあった。(暗いのと、大幅にトリミングしてあるので、画像は荒れていますが)
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_05229.jpg


オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_052972.jpg
また、一度だけ吸蜜に来た個体がいたのでそちらも撮影するが、やや擦れた個体なのでここには擦れがあまり目立たない飛翔中の写真を載せておきます。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_054535.jpg

そうこうするうちに、大型の蝶が飛んできて葉の先に止まった。
見るとスミナガシで、ここはスミナガシのテリ張り場所でもあるらしい。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_06895.jpg

テリ張り場所は頭より高い場所なので撮影は難しいけど、飛び立つたびに静止位置は微妙に違って、ようやく翅表が撮影できる位置に止まってくれた。
かなり新鮮な感じのする個体だ。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_06353.jpg

ファインダーを覗いて撮影していると、かくっと言う感じで蝶の位置が変わった。
どうも蝶の重みで葉が下向きに曲がったらしい。
その関係で翅表がこちらに向くという絶好のアングルになった。
こんなことは二度とないだろうなと思いながら撮影する。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_065665.jpg

そのうち飛び立ったかと思ったら3頭のスミナガシがスクランブルを始めた。
とっさのことで、AFを外してマニュアルにするのが精一杯。
距離はこんな感じかなと適当に設定したが、どうも違っていたらしくピンボケ。
それでも何とか雰囲気は撮影できた。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_072780.jpg

絞り優先をシャッタースピード優先に変更する暇がなかったので動体ぶれがすごいけど、アオバセセリも参戦してきたようだ。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_074780.jpg

暗くなって雨が降りそうになってきたので、栗岩さんの写真展を見に移動した。
今年のテーマは産卵。
いつもながら解説は参考になる。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_08135.jpg

この会場でお気に入りのミニタオルを何枚か購入した。
小さくてしっかりしているので、ポケットに入れても邪魔にならないし、汗もしっかり吸ってくれるので山に持って歩くのには最適だ。
オオルリシジミ観察会と軽井沢のスミナガシ(2011/6/5)_f0031682_083051.jpg

帰りの高速はかなり渋滞したけど、スミナガシとアオバセセリの新しい撮影ポイントができて気分良く帰宅した。
栗岩さん、いろいろ情報ありがとうございました。

by dandara2 | 2011-06-08 00:11 | 産卵 | Comments(29)
Commented by 虫林 at 2011-06-08 00:43 x
オオルリ観察会や写真展に参加されていたのですね。でもそれはそれで有意義な時間を過ごされたみたいですね。スミナガシのスクランブルはすごいです。今まで見た記憶がありません。そんなシーンに出くわしたら、僕も焦ってしまうでしょう。お気持ちは良く分かります。
Commented by Sさん at 2011-06-08 02:21 x
先日は約2年振りにお会い出来嬉しかったです。
同じ様に誰か居ないかなぁと捜していたので
産卵シーン綺麗ですね。
観察会という限られた条件で飛翔撮影シーンは見られませんでしたが又連写音聞いてみたいです
(^_^)v
Commented by maximiechan at 2011-06-08 05:45
私もタンポポ吸蜜は珍しいのかなと思ってドキドキしながら撮影しました。
翅を半開きしながら産卵している写真はきれいですね。
オオルリの他にもきちんと計画されていたのはさすがです。しかもそこでスミナガシ撮影の絶好の機会に恵まれたり・・・。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 15:09 x
虫林さん、この時期はどれに的を絞るかで悩みますね。
オオルリの観察会は、一度はきちんと敬意を払っておきたいなと思っていたので出かけました。
もちろん、そんなことは私以外には関係のないことですが、これからこの周辺を歩くようになっても、保護の顔が見えないといつまでもよそ者の感じが抜けないような気がして・・。
スミナガシは予想外だったので、喜びましたけど、スクランブルはさらに予想外でした。
でも、とっさの時に無意識にカメラの設定ができるようになりたいと思いました。
下を向いてあれこれいじるようでは肝心の時には蝶はいなくなっていますよね。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 15:13 x
Sさん、当日はありがとうございました。
やはり大勢の中で知った方がいるというのは心強いものですね。
産卵シーンは例によって家内の方が良い写真を撮りましたが、私がよいアングルをとって、家内は人の後ろから遠慮して撮っていたように思うのですが、結果は家内の方が良い写真でした。
自分のベストアングルのセンスが実はそうでもないんだなと言うことに気づかされます。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 15:19 x
maximiechanさん、この日の最初の吸蜜がタンポポだったので、これはラッキーだと思いました。
基本的にここのオオルリは赤紫系が好きだとは思いますが、そんなにこだわらないのかもしれないですね。
もっとも自分の観察例が多くはないから、あくまでそんな感じと言うことですけど。
ここの撮影もmaximiechanさんのように、もう少し範囲を広げて自然繁殖しているオオルリの撮影をするのが正解だと思いますけど、それは来年以降の目標にしようと思っています。
Commented by naoggio at 2011-06-08 15:59 x
盛りだくさんな充実した1日を過ごされましたね。
オオルリシジミの画像、どれもきれいです。奥様の1枚もいつもながら素晴らしいです。
スミナガシ、3頭・・・すごいことになりましたね。
興奮が伝わってきます。
Commented by ヘムレン at 2011-06-08 20:48 x
オオルリシジミの観察会・・今年も盛況だったようですね。
前に訪れたときもいい雰囲気で好感を持ちました。
今年は、安曇野に見に行きましたが、やはり発生終盤でした。
スミナガシ、アオバセセリ・・・さすがですね。
Commented by cactuss at 2011-06-08 21:22
オオルリシジミの写真はきれいですね。吸蜜、産卵とすばらしいです。
アオバセセリとスミナガシも撮影できて、良かったですね。
小生が両種の幼虫を観察している場所は軽井沢ICの近くですが、そこでは成虫を見た事がありません。ダンダラさんが撮影した場所などに飛んで行っているのかもしれないですね。
Commented by たま at 2011-06-08 21:42 x
当日はお会いできてうれしかったです
ありがとうございました。
僕が雄を追いかけているときに皆さんで撮影されていたメスでしょうか?
綺麗なメスだったんですね。
半開の表が透けてるブルーがとても綺麗に写しとめられていてうらやましいです。
その後の移動地でもいい出会いがあったようでいい一日だった様子。
またどこかでお会いしたときはよろしくお願いいたします。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2011-06-08 21:55
貴兄もオオルリ出撃されておられましたか。ポイントは違えども私も行っていました。少し遅いのか、雌中心でしたが。スミナガシの追飛は、あまりにスピードが速くて、なかなかものになりませんが、雰囲気出ていますよ。流石です。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 22:55 x
naoggioさん、ありがとうございます。
基本的に一ヶ所で落ち着いて撮影したい方で、あまり移動とかは好きではないのですが、軽井沢はすぐ近くなので昨年もこんなパターンでした。
家内の写真は当日撮影した産卵シーンの中では一番出来が良かったです。
どうしてこのアングルに気がつかなかったのかと反省しきりです。
スミナガシのスクランブル、ちゃんと写し止められなかったのが残念です。
でもぴたっと止まっている写真とこのブレブレの写真とどっちが良かったかなと考えると、結果オーライかなとも思ってます。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 22:59 x
ヘムレンさん、観察会には120名ほどの参加があったようです。
当日参加された方の中には、私を含めたカメラマンに圧倒されて「こんな会だとは思わなかった」という声もあって少し反省です。
オオルリは例年とあまり変わらない発生のようですね。
スミナガシ、アオバセセリ、お褒めいただきありがとうございます。
どちらも今年は撮れないかなと思っていたのでうれしい出会いでした。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 23:04 x
cactussさん、ありがとうございます。
観察会の様子がわかって参加して良かったと思いました。
cactussさんが両種の観察をされている場所がどこかわかりませんが、多分その近くに1ヶ所スミナガシのテリ張りポイントがあると思います。
今回の場所は少し離れていますが、あるいはそんなこともあるかも知れないですね。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 23:11 x
たまさん、当日はありがとうございました。
この♀はおっしゃるようにお二人が離れている時に撮影したものだと思います。
♂がいたんですか、気がつきませんでした。
表が透けている♀の写真は家内が撮影したものですが、当日我々二人が撮影したものの中では一番の出来でした。
ちょっとのアングルの差ですが、これだから写真って難しいですね。
お二人はその後も撮影されていらしたようですが、お話を伺ったような予定で行動されたのか気になっていました。
そのうちブログに載るんですよね。
そうそう、後でリンクさせてもらいますのでよろしくお願いします。
Commented by ダンダラ at 2011-06-08 23:15 x
ノゾピーさん、クモツキの後にオオルリにいらしたのですね。
素晴らしい成果を上げられたようで羨ましい限りです。
スミナガシはそちらでは良くテリ張りの撮影をされているのですよね。
私はあまり観察したことがなかったのですが、確かにめまぐるしく飛び回りますね。
ブレブレがかえって動きが出て良かったのかも知れません。
Commented by kmkurobe at 2011-06-09 16:08
やはりこちらの保護地域が一番ですね。行政だけでは無理で、ここは地域と企業がうまく一緒に保護活動されていると思います。休日におじや間するときの守衛さんも本当に親切に対応していただきました。
Commented at 2011-06-09 16:09
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by himeoo27 at 2011-06-09 21:36
最後のミニタオル私も好きで、「モモンガ」「カワセミ」「ヤマセミ」柄の3枚を持っています。とっても可愛いですよね!さらにこの作者の「モモンガ」「ヤマセミ」柄のコーヒーカップも愛用しております。この手の小物に弱いヒメオオです。
Commented by ダンダラ at 2011-06-09 22:19 x
kmkurobeさん、おっしゃるようにここの保護地では企業の協力が大きいですね。
当日もそこの企業が参加者にジュースを提供したりしていました。
守衛さんも親切ですね、昨年それを強く感じました。
そちらの保護地では、今年自然繁殖に成功したと観察会で報告がありました。
うれしいニュースですね。
Commented by ダンダラ at 2011-06-09 22:19 x
鍵コメさん、ありがとうございます。
了解しました。
Commented by ダンダラ at 2011-06-09 22:22 x
himeooさん、貴殿もこのタオルの愛用者ですか。
小さくて、生地もしっかりしているので使いやすいですよね。
コーヒーカップは知りませんでした。
こんどは気にしてみてみることにします。
Commented by 霧島緑 at 2011-06-09 23:27 x
同じ日にオオルリシジミの撮影に出掛けたのですね。
こちらもオスは終盤を迎えていました。アカツメクサでの吸蜜は良い画ですね。こちらでは、シロツメクサで吸蜜する個体が多く見られましたが、この蝶のイメージには合わないような気がしました。
こちらでも、スミナガシが被写体となってくれました。
Commented by KAZ at 2011-06-10 00:25 x
すっかりご無沙汰をしております。
オオルリの撮影会ですか、楽しそうですね。
オオルリと言うともう何十年も前に棚田やら古戦場やらに出かけたのを思い出しますよ。
1度は東御に行ってみようと思いつつなかなか腰が重いです。
緑の中の透過光のスミナガシが素敵ですね。
Commented by ダンダラ at 2011-06-10 09:43 x
霧島綠さん、場所は違いますが同じ日に出かけましたね。
そちらは人工的な環境が多いから、どうしても吸蜜植物もそうなってしまいますね。
それでも保護によって生き残っているのはうれしいですね。
スミナガシ、信州では今頃なんですね。
関東の山地とはかなり時期がずれているので、撮影のチャンスが増えるのはうれしいです。
Commented by ダンダラ at 2011-06-10 09:50 x
KAZさん、お久しぶりです。
体の方のお加減はいかがですか。
オオルリは私が撮影を始めた頃にはどこでも数が減ってとうとう撮影できませんでした。
その蝶がこういった形で親しめるようになったのはうれしい限りです。
そちらからだと東御はちょっと不便かもしれないですが、観察会自体は楽しい雰囲気で、親子観察会となってはいてもあまりそんなことは関係なく、いろいろな地域の方が集まっています。
また、その日をずらして土曜日などに行けば、協力している会社の駐車場も使えて、守衛さんも親切に対応してくれます。
一度行かれてみると良いと思いますよ。
Commented by hyria at 2011-06-11 01:11
一日違いですが私も東御市のオオルリ行ってました!
初めて行きましたが、地域一丸となって保護されてていい感じな場所ですね
絵になる被写体ですし、オオルリにハマってしまいそうです^^
Commented by ダンダラ at 2011-06-11 07:58 x
hyriaさん、東御のオオルリはおっしゃるように地域一丸となって保護していて、それがきちんと成果を出していて素晴らしいですね。
そちらからだと少し遠いですが、遠征する価値はありますよね。
Commented by itotonbosan at 2014-04-10 17:46 x
スミナガシは見る角度や写す条件によって
微妙に色が変わるのが不思議です。
翅の緑のグラデーションにうっとりとしてしまいます。
樹液を吸っている口が赤かったので驚きました。


<< 小畦川便り(平地性ゼフ・アカボ...      台風後のびっくりな出会い(20... >>