2010年 08月 20日

晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)

8月16日はお盆休みの最終日だけど、月曜日で高速道路の割引が適用されないので混雑も多少はよいかなと思い、そろそろ数も増えてきたタテハ狙いで信州の高原に出掛けてみる。
メインはもちろんキベリタテハ。
ポイントについて歩き始めるとすぐに複数のキベリが出迎えてくれた。
ただ、朝なのに気温が高いせいか落ち着かず、近づくとすぐに飛び立って写真が撮れない。
そのうち、みんなどこかに飛んでいってしまった。
周囲を少し歩き回ってみるが、今度は影も形もない。
別の場所に転戦しようと思ったけど、念のために最初にたくさん見かけた場所に戻ってみると、家のベランダに止まっているのを見つける。
驚かせないように慎重に近づいて、とりあえず何枚か撮影。
そのうちゆっくり翅を開いてくれたので連写。
少し高い位置なので、上から見下ろすことが出来ず、この角度からが精一杯。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_2350738.jpg

それでもかなりの枚数を撮影できたので、気持ちにゆとりが出来、近くのベニヒカゲの撮影ポイントに歩いていくことにする。
ベニヒカゲも敏感でなかなかうまく撮影できずにいると、少し先のマツムシソウにヒョウモンがいくつも吸蜜にきている。
そっと近づくとひとつの花には鮮やかな色合いの蝶が吸蜜している。
アレッと思ってよく見るとエルタテハだった。
エルタテハの吸蜜は過去に一度撮影したことがあるけどめったに見かけない。
それもこんなに絵になるシーンは見たことない。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_23514275.jpg

白い紋がハッとするほどきれいな♂で、家内も呼んで夢中で撮影する。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_2352459.jpg
(家内撮影)

裏面の白い帯がはっきりしているので♂のようだ。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_07436.jpg

そのうちヒョウモンチョウが近くに飛んでくると、それに驚いたのか翅を閉じてしまった。
一度閉じると何が気に入らないのか二度と翅を開かなかった。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_075914.jpg

クジャク蝶も吸蜜に来ていたけど、いつもなら簡単に翅を全開するのに、この日は一度も全開することはなかった。
気温の関係だろうか。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_082215.jpg

仕方ないので、無理矢理飛ばしてみるけど、クジャクチョウがすぐ近くに飛んできてもエルタテハはびくともせずに吸蜜を続けていた。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_084273.jpg

近くのマツムシソウにはヒョウモンチョウが群れていたけど、さすがにこの時期はくたびれた個体が多かった。
ただ、いつもだと産卵する個体も見かけるけど、この日はそう言った個体はまだ見かけなかった。
少し早かったのかもしれない。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_092693.jpg

戻りかけると、途中足元でぱっとクロヒカゲが飛び出した。
見ると、クロヒカゲに混じってキベリタテハが吸汁している。
新鮮な個体で、縁の黄色が濃くて鮮やかだ。
最初のうちは曇りで、翅の小豆色がなかなかうまく色が出なかったけど、少し明るくなった時にはうまく色が出てくれた。
ブルーの点列もきれいに出てようやくここまで来た甲斐があったような写真が撮れた。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_095470.jpg

その後こちらに向かって滑空してきたのでとっさに撮影する。
こんな時にすぐ対応できるのもデジイチのレスポンスの良さだろう。
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_0101767.jpg

またここにはシータテハも吸汁していたが、キベリタテハを撮るのに忙しく家内に撮影を任せたが、結構きちんと撮影してくれた。
ほんとはハエがいない方が良かったのだけれど、それは無理というものか・・
晩夏の高原で(タテハ編:2010/8/16)_f0031682_0112895.jpg
(家内撮影)

by dandara2 | 2010-08-20 00:14 | 吸蜜 | Comments(14)
Commented by yoda-1 at 2010-08-20 12:20
エルタテハの吸蜜、三拍子揃った新鮮キベリタテハなど、
価値ある画像がたくさんで、素晴らしいです。
ご夫婦で手分けしての撮影も、将来見習いたいことです。
キベリは、♀の撮影が難しいのでしょうね。

Commented by chochoensis at 2010-08-20 19:25 x
ダンダラさん、「キべりタテハ」・・・良い色が出ていますね・・・流石です。「エルタテハ」の吸蜜も素晴らしいですね・・・花に来たのは未だ撮影したことが無いので羨ましいです・・・高原は、涼しかったのでしょうか・・・。
Commented by cactuss at 2010-08-20 20:52
エルタテハの吸蜜シーンをきれいに撮られていますね。なかなかチャンスがないと思います。
キベリタテハも新鮮できれいで、いい色が出ていますね。
秋型タテハを一通り撮影できて、充実した1日でしたね。
Commented by ダンダラ at 2010-08-20 21:38 x
yodaさん、今回は特に期待していなかったエルタテハの吸蜜シーンが最大の収穫でした。
キベリは今が新鮮で撮影のチャンスですね。
今年は数が多いように思います。
キベリの雌雄については、撮影中はほとんど区別が付かないのであまり意識したことはないですが、ベランダのは♀かなと思っています。
Commented by ダンダラ at 2010-08-20 21:41 x
chochoensisさん、キベリタテハの小豆色と黄色を同時にうまく表現するのは、デジタルカメラのラチチュードの狭さから困難ですが、最近は明暗差をある程度調節してくれるようになったので、以前よりは色がでやすくなったように思います。
エルは基本的には花に来ないようですね。
Commented by himeoo27 at 2010-08-20 22:06
タテハチョウの仲間がどれも色鮮やかで秋の気配を感じました。
明日は、私も秋のタテハ撮影にチャレンジしてみます。
Commented by ダンダラ at 2010-08-21 05:21 x
cactussさん、図鑑などにはエルは訪花はしないと言うような記述もあって、例外的にいくつかの花の訪花記録はあるようですけど、今回のマツムシソウのような絵になる花への訪花記録はないのではないかと思います。
撮影中もヤッターと興奮しながら撮影しました。
Commented by ダンダラ at 2010-08-21 07:46 x
himeooさん、高原に行くとボロのヒョウモンに混じって鮮やかなクジャクチョウが目に付くようになりましたね。
今日は良い成果があるといいですね。
Commented by ヘムレン at 2010-08-21 19:01 x
エルの吸蜜!・・・確かにあまり見たことがないような。。
マツムシソウでの吸蜜・・ナイスです(^^)
晩夏はやっぱりマツムシソウが似合いますね。キベリ・・・いい色でましたね(^^)
さすがです。
Commented by ダンダラ at 2010-08-21 21:09 x
ヘムレンさん、エルタテハはあまり花には来ませんね。
私も一度だけ、タデ科の花に来ているのを撮影しただけです。
これからはたしかにマツムシソウに来てくれる蝶が絵になりますね。
キベリはなかなか気に入った写真が撮れませんでしたが、今回はかなり思い通りの写真になりました。
といってもRAWで撮ってあったので、何とかなりましたが、jpegだとやっぱり思い通りには行かなかったと思います。
Commented by ainomidori443zeph at 2010-08-22 21:41
昨日今日で、甲州市へ行ってみましたが、今年はキベリが多いようですね。昨日も多数(といって良いほど)のネットマンが狙っていました・・・。
反対に、シー、エルは全く見ず、クジャクも1つのみ、でした。
Commented by maximiechan at 2010-08-23 06:05
キベリタテハについては先日私も群馬県でけっこう多くの個体を撮影することが出来ました。エルタテハの吸蜜はこの記事や皆さんのコメントを読むと珍しいようですね。素晴らしい成果おめでとうございます。
Commented by ダンダラ at 2010-08-23 08:25 x
愛野緑さん、今年はキベリの当たり年になるんでしょかね。
私が行った場所でも、例年だと3,4頭を見かけるんですが、今年は6.7頭いたように思います。
ネットマンですか、撮影しているとよってきて、もう採ってもいいですかとか言われたりするんですよね。
出来れば一緒になりたくはないですね。
Commented by ダンダラ at 2010-08-23 08:28 x
maximiechanさん、キベリ良かったですね。
今年は数が多いようなので、こういった年に十分撮影しておきたいですね。
キベリとかエルの吸蜜例は少ないと思います。
この仲間は吸汁していることが多いので、貴重なシーンだと思っています。


<< 晩夏の高原で(ベニヒカゲ他:2...      狭山丘陵のホソオチョウとアカボ... >>