2009年 10月 08日

秋の御三家撮影(2:その他の蝶)

今日(10/8)は台風18号の影響で首都圏の学校はほとんど休み。
朝の電車には学生がほとんどいなかった。わが校も休みだけど教員は一応出勤 (ーー;)
ゆっくり定期試験の問題でも作ろうかな。
さて、栃木での撮影の続きだけど、この場所にはツマグロキチョウ以上にキタキチョウが多くいる。
場所によってはツマグロばかりで判別にあまり神経を使わなくてすむのに、ここでは飛んでいるのをみわけてツマグロを追いかけないといけないけど、1年振りということもあっていまいち確信が持てない。
それで、飛翔写真を撮ってそれで確認することにした。
ピンボケが多いのでなかなか大変だけど、どうやらキタキチョウのようだ。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8335741.jpg
ニコンD300 シグマ17-70(17) 1/2000  f4.0 シャッタースピード優先 ISO 1000

ツマグロキチョウを探してうろうろしていると、ヒメオオさんがここにツマグロがいると教えてくれた。
一緒に撮影していると、当日現地でお会いした環境省の環境カウンセラーをしているYさんが、目の前を指差してそこに少し色合いの違う蝶がいるという。
良く見ると、キタキチョウが交尾していた。蛹殻も一緒にあるのでそこで羽化した雌のところに雄が来て交尾したのだろう。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8364238.jpg
ニコンD300s ニコンVRマイクロニッコール105 1/1600 f6.3 絞り優先 ISO800

一生懸命撮影していたら、そこではなくて少し離れたところに色の違うのがいるという。
探してみると、ツマグロキチョウだった。
採集者が様子を見に来て、ツマグロかというのでキタキチョウの交尾だと返事をする。
うっとうしいので、別の場所に歩いていくと、足元からキチョウが飛び出した。
見ると吸水集団があったらしい。ミヤマシジミまで吸水している。
幸いなことにまだ吸水している個体がいたので見守っていると、いったん飛び上がったキチョウもまた吸水しに戻ってきた。色合いの違うのがいたので、最初はツマグロかと思ったけど、良く見るとキタキチョウのようだ。夏型だろうか。
以前だとこんなシーンではD200のISO250だとぶれてしまうことが多かったけど、それを少しでも防ごうとして導入したD300sは気持ちいいくらいぴたっと止めてくれた。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8401296.jpg
ニコンD300s ニコンVRマイクロニッコール105 1/3200 f6.3 絞り優先 ISO800

この場所にはウラギンシジミも多くて、雄の翅表をいくつか撮影できたが、赤紋の出方もいろいろで撮影していても楽しめる。
こちらは赤紋の出が少ないほうかな。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8452258.jpg
ニコンD300s ニコンVRマイクロニッコール105 1/2000 f6.3 絞り優先 ISO800

こちらはやや派手目なタイプ。
このくらいの変異は良く観察することが出来る。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_846253.jpg
ニコンD300s ニコンVRマイクロニッコール105 1/2000 f6.3 絞り優先 ISO800

路上で吸水しようとして近くを飛び回る個体がいたので飛翔を撮影してみる。
スピードは速いが、自分の周囲を何度かかすめてくれたので撮影することが出来た。
こちらは裏面で羽を閉じてしまったところだが、全体的な雰囲気は結構お気に入りだ。
飛翔もこのくらいの迫力をコンスタントに出したいと思う。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8472927.jpg
ニコンD300 シグマ17-70(17) 1/2000  f5.6 シャッタースピード優先 ISO 1000

こちらは翅表の赤が写っているけど、今年目標としている飛翔写真に比べると少し蝶が小さい。
もう少し接近してチョウを大きく捉えたほうが迫力が出たと思うと少し残念だ。
秋の御三家撮影(2:その他の蝶)_f0031682_8555299.jpg
ニコンD300 シグマ17-70(17) 1/2000  f5.6 シャッタースピード優先 ISO 1000

両種とも普通種だけど、撮影結果を自宅で見るときにはこの2種の写真を整理するときのほうが楽しかった。
さまざまな生態を撮影できたからだろうか。
飛翔写真は一枚一枚ピントを確認しながら撮影のときの様子を思い浮かべて、自分の距離感や撮影時の心構えなどを反省する楽しみがある。

by dandara2 | 2009-10-08 08:56 | 吸水 | Comments(20)
Commented by grassmonblue at 2009-10-08 18:20 x
吸水のキチョウ、夏型、秋型、飛翔にミヤマシジミまで、とても面白いですね。
なんといっても最後のウラギン飛翔に魅入りました。
Commented by ダンダラ at 2009-10-08 22:54 x
grassmonblueさん、キチョウの吸水写真は言われてみると1枚の写真の中に色々な物が写っていましたね。
最初はツマグロも写っていると喜んでいたのですが、それはちょっと残念でした。
ウラギンの写真は地味だけど、空間の広がりみたいな物が感じられて結構良いなと思ったりしています。
Commented by べにしじみこむ at 2009-10-08 23:24 x
はじめまして。リンクを伝ってやってきました。
最後のウラギン、赤と緑の配色、視線と道(?)の向きが一致して、とても記憶に残る一枚です。飛翔をこの様に止められるとすばらしいですね。いいものを見せていただきました。有難うございます。
Commented by ダンダラ at 2009-10-09 08:59 x
べにしじみこむさん、はじめまして。
カシオのハイスピードムービーの画像拝見しました。
静止画と動画、それぞれの素晴らしさがありますが、個人でもハイスピード動画が手軽に撮れる様になったのはいいことですね。
飛翔の写真を撮り始めてあまり経験はないのですが、このところようやく自分なりの画像イメージが出来てきて、少しでもそれに近い写真が撮れる様に努力しています。
おほめいただいてうれしいです。
今後ともよろしくお願いします。
Commented by kenken at 2009-10-09 19:14 x
キタキチョウにミヤマシジミの同時吸水とは面白い構図です。
黄色と青との対比はなんともえぇもんですね。
キタキチョウ、確か、ミナミキチョウとの識別は、縁毛がくまなく黄色ならキタキチョウ・・・でしたよね。どうも私には、キタとミナミは馴染みがなく、一緒に見えてしまいます。
だいぶ涼しくなってきました。そろそろシーズン・オフも近そうな。
Commented by himeoo27 at 2009-10-09 20:28
一番上のキタキチョウと一番下のウラギンの飛翔写真素晴らしい
ですね、現在の私の腕では全く太刀打ち出来ません!

ウラギンシジミ♂は同じ個体のように見えましたが色々な個体がい
たのですか?もっと観察眼を磨かねばと反省いたしました。
Commented by kmkurobe at 2009-10-09 22:24
ウラギンシジミきれいに撮影されていますね。こちらではなかなか観察できませんので、数日前に撮影できて感激していました。
先月観察したツマグロキチョウの発生地は地表の乾燥度でキチョウとはっきり住み分けていました。湿気には極端に弱いようですね。
Commented by ダンダラ at 2009-10-09 22:31 x
kenkenさん、キチョウの呼び方が変わってなれないと舌をかみそうですよね。
これも一部の研究者の考えだと思いますが、学名はともかく、和名は慣れ親しんだ物を採用して欲しいと思います。
和名にまで学名のような厳密な考えは必要ないと思いますが、そのうちどれかが定着するのでしょうね。
涼しくなりましたが、これから紫3兄弟のシーズンが始まって案外忙しいんではないでしょうか。
今年は昨年のようなビッグイベントがあるのかないのか楽しみです。
Commented by ダンダラ at 2009-10-09 22:39 x
himeooさん、飛翔は腕も関係ありますけど、道具の影響も大きいです。
マクロで飛翔は難易度がかなり高いので、飛翔を狙うにはやはり広角系のレンズが欲しいですね。
それに、現場でいちいちレンズ交換もしていられないので、ボディをもう一台とか・・結構大変になってしまいます。
趣味の世界ですから、自分のこだわりと相談しながら得意分野を作っていくのがベストではないでしょうか。
ウラギンは雄雌とも斑紋は微妙な個体差がありますので、これからは好みの個体を探すのも楽しいかと思います。
Commented by ダンダラ at 2009-10-09 22:43 x
kmkurobeさん、暖地系の蝶は長野ではなかなか難しいですね。
ツマグロキチョウと湿気ですか。なるほど、言われてみれば乾燥した環境に多く見られるようですね。
食草がそんな場所を好むのかな、それとも幼虫が湿気に弱いのか。
あまり考えたことがなかったので、面白いお話を聞かせていただきました。
Commented by 霧島緑 at 2009-10-09 23:45 x
秋の御三家、これらの蝶を揃えて秋を閉めくくれるのは羨ましいですね。
それに加え、キチョウ、ウラギンシジミと秋らしい画で、本格シーズンの終盤を迎えてしまった寂しさも感じてしまいます。今年の締めくくりを楽しみたい気分にさせてくれました。
Commented by chochoensis at 2009-10-10 06:27
北関東の御三家・・・みごとですね・・・。=ウラギンシジミ=オスの色彩に変異があるなんて考えもしなかったので、おどろきました。随分違うものですね、今度から参考にさせていただきます。
Commented by KAZ at 2009-10-10 11:44 x
お久しぶりです。
私も今年の秋は栃木でじっくりシルビアでもと思っていましたが、なかなか休みと天気が合わずに未だ行かず終いです。
シジミと言えば今年は東京のクロマダラソテツで話題が盛り上がりましたが、最近は神奈川や千葉でも姿を見せているようです。
特にソテツ栽培農家の多い房総ではソテツの食害がひどく、最近では駆除まで検討されているようですよ。

www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20091003-OYT8T00044.htm
Commented by ダンダラ at 2009-10-10 13:52 x
霧島緑さん、年内はいろいろ撮影する相手がいるので、それほど終盤という気はしていないのですが、それでも一シーズンの締めくくりの時期だなという感じはしますね。
これからは身近な蝶でじっくり楽しみたいですね。
Commented by ダンダラ at 2009-10-10 13:54 x
chochoensisさん、ウラギンシジミの雄は結構バラエティーに富んでいると思います。
この秋には、そんなものを探しながら交尾などが見つけられると最高かなって思っていますけど。
ムラツ、ヤマトと身近でも楽しめますね。
Commented by ダンダラ at 2009-10-10 14:03 x
KAZさん、お久しぶりです。
房総のクロマダラの発生情報有難うございます。全く知りませんでした。
東京で出たときに、そのうち千葉でもとは思っていましたがやはり発生していたのですね。
しかも時期的には千葉のほうが早いみたいな感じですね。
これからルーミスに出かけるときには、SAにもソテツがあるところがあるので気になります。
Commented by maeda at 2009-10-12 12:44 x
広角で撮ると蝶が小さくなるので、なるべく接近してと考えていると、これがなかなか距離感が難しくて上手くいきません。
慣れの問題なのでしょうけど。
Commented by maximiechan at 2009-10-12 17:42
ミヤマも入ったキタキチョウの集団吸水は面白いですね。
私は今日栃木に行ってきました。
シルビアのポイントは草が全部刈られてしまっていて、他の蝶も何もいませんでした。ショックです。隣接するポイントではミヤマシジミはちらほら。ツマキは見つかりませんでした。
別のポイントではツマキの雌のかなり赤みの強い個体が撮れました。
Commented by ダンダラ at 2009-10-13 08:21 x
maedaさん、おっしゃるように焦点距離と蝶までの距離の関係、難しいですね。
単焦点レンズならまだいいのですが、ズームだと知らない間にズームリングが回っていたりして・・
今回の写真も本当は24mmあたりで撮りたかったのですが、17mmで撮れてしまいました。
それで蝶が小さくてトリミングしてありますが、背景の具合との関連でやたらと拡大するわけにも行かず・・難しいです。
Commented by ダンダラ at 2009-10-13 08:23 x
maximiechanさん、草刈はこういった芝草原性の蝶にとっては必要なことなんでしょうが、刈られてすぐ行くとさすがに蝶も少なく、吸蜜植物もなくてがっかりしますよね。
別ポイント・・足を伸ばしたことありませんが、こちらにもいるんですね。
機会があれば覗いてみようと思います。


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