2009年 01月 11日

ルーミスシジミの観察

この日は、関西から「蝶に遊ぶ」のMa23さん、「IMACGE COLLAGE」のTetsuyaさん、横浜から「大自然の激情」のビクパさんがルーミスシジミの撮影に見えたので案内をする。
同行したのは、「蝶・チョウゆっくり歩き」のchochoensisさん、現地で「コロポックル賛歌」のclossianaさん、「90%Papilon」のpapilaboさんが合流し、合計7人。
越冬中のルーミスは無事だったが、集団が一部分散して4頭の集団と2頭の集団そして1頭と言う形態で越冬中。
相変わらず条件は厳しく、何枚撮っても思い通りの写真にはならない。
ルーミスシジミの観察_f0031682_2342110.jpg

せっかく遠くから見えたのにこの条件の悪い集団だけでは申し訳ないので、もっと近くで単独越冬中の個体を写してもらおうと先日見つけた個体を探しに行くが、この前の場所にはいなかった。
周囲をいくら探しても見つからない、先日会ったclossianaさんの話では3頭いるはずなのだが・・
合流してきたclossianaさんに案内してもらうが、先ほど3回も探した場所だった。
1頭は葉の間に隠れるようにして越冬。
ルーミスシジミの観察_f0031682_14272929.jpg
もう1頭は葉の上で越冬していた。
ルーミスシジミの観察_f0031682_11474239.jpg

最後の1頭は、そこですと示されても良くわからない。これを見つけたのは神業に近い。
ウーン、みんなが撮影できてうれしいけど、自分で見つけられなかったから悔しい。
いつもは随分見逃しがあるんだろうな・・

そうこうするうちに、集団越冬の場所にも日があたる時間になったのでそこで観察していると、単独で越冬していた個体が翅を開いて日光浴をはじめた。
一斉にみんなで撮影する。
後翅の青藍色部分が少ないから♂だろうか。
ルーミスシジミの観察_f0031682_114629.jpg
もっと日当たりの良い場所の葉なのに4頭集団は微動だにしない。
この活動性の差は何だろうか。動かないのは♀かしらなんて想像してしまう。
この単独個体はしばらくした後飛び立って、4頭の集団に合流した。
ルーミスシジミの観察_f0031682_11044.jpg

下に降りて翅を開いた個体はいなかったけど、それでも皆さん充分満足されたようで良かった。

by dandara2 | 2009-01-11 23:26 | 越冬 | Comments(24)
Commented by chochoensis at 2009-01-12 14:02
ダンダラさん、昨日は大変お世話になりました。お蔭様で満足することが出来ました・・・初めて観察する=集団越冬=そして、=開翅=どちらも初めてだったので、興奮してしまいました。私の方は画像は今ひとつでしたが、脳裏に焼きついたすばらしい集団で越冬する姿に惚れこみました・・・・ありがとうございました。
Commented by ぴくぱ at 2009-01-12 14:25 x
ダンダラさん始め、ご案内していただいた皆さん、ありがとうございました。
生まれて初めて見るルーミス。小さな身体で寒さの中で寄り添うようにして命の火をともし続ける姿に、胸が熱くなりました。それだけでも十分にお腹いっぱいだったのですが、太陽が当たるまで待って、表の様子まで見る事ができて、さらに満腹。これがルーミスブルーなんですね!最良の日となりました。とどめのお寿司はもう入りきらないっていう程でした。
Commented by maeda at 2009-01-12 16:16 x
面白そうですね。
この冬は行けそうにありませんので、今年末当たりにお邪魔したいと思います。
その時は昼夜よろしくお願いします。
Commented by 虫林 at 2009-01-12 20:35 x
この冬景色の中で、チョウの写真はやはりいいなあ。
越冬集団だけではなく、この時期に開翅まで撮影できたとはさすがです。
でも、あの集団の撮影は相変わらず難しいですね。
寒波の中、ご苦労様でした。
Commented by fanseab at 2009-01-12 20:52
ルーミス探索お疲れ様でした。
この寒さでも開翅するんですね。千葉のムラシは開翅すらしませんでした。
集団の向きが全個体共に葉柄に向いているのも面白いですね。12/28の時点では、
下向き個体も混じっていましたが。。。
Commented by kenken at 2009-01-12 21:35 x
ほ~、この寒さでも開翅しましたか・・・なかなか興味深いですね。
これだけ越冬中に活動していると栄養補給はどうしているのか・・・
なにか吸汁しそうな樹木でもあるのでしょうか?
撮影されている時間帯、こちらはひたすら飲んでおりました。(笑)
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 08:47 x
chochoensisさん、お疲れ様でした。
観察できてよかったです。
もう少し撮影しやすい位置だったらいいのですが、難しい条件でなかなか満足する写真が取れませんね。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 08:49 x
ぴくぱさん、お疲れ様でした。
集団越冬、単独越冬、開翅と今観察できるすべてのシーンが見ることが出来たのはラッキーでした。
ただ、開翅はもう少し間近で撮影したかったですが、こればっかりは仕方ないですね。
これを機会によろしくお願いします。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 08:54 x
maedaさん、今回は特別な年だとは思うのですが、来年も集団越冬が見られるようだと、ルーミスの越冬についての概念が変わりそうで非常に興味あります。
来年はぜひお越しください。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 08:59 x
虫林さん、成虫を見るのはこちらもこれから1ヶ月くらいが一番厳しい時期です。
蝶も少ないけれど、いろいろな用事が休日にも入ってきて、フィールドに出られない日があったりするので、禁断症状がおきそうです。
ルーミスの越冬集団の撮影は難しいです。
強力なレンズが欲しくなりますが、今後それほど出番がありそうもないし、我慢我慢です。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 09:04 x
fanseabさん、ムラツの探索ご苦労様でした。
ルーミスの場合は個体群の消長がまだ良くわかりませんが、今までの観察だとムラサキ3兄弟の仲では一番寒さに強そうな感じがします。
千葉より北に分布していないのは、耐寒性より食樹の関係なんでしょうか。
海外での越冬の様子なども知りたくなってきましたが、そんな報告ってあるんでしょうか。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 09:15 x
kenkenさん、斜め45度の会ご苦労様でした。
こちらも自宅を出てから9時間強の遠征でしたが(関西勢は24時間以上かな)、何とか撮影できてほっとしています。
越冬中のエネルギー源ですけど、あまり吸汁などは観察していません。
気になるのは、今回の開翅した個体のお腹なんですが、かなりぷっくりしています。
文中にも書いたように♂ではないかと思うのですが、そうするとあの中に入っているのは越冬用の脂肪の固まりかななんて想像しています。
♀としてもまだ卵の成熟には間があるでしょうから、やっぱりちょっと気になります。
Commented by papilabo at 2009-01-13 12:51
お疲れさまでした。往復で9時間強かかるのですか、そんなところに今回のダンダラさんの意気込みが感じられます。
ルーミスに会えるのも、みんなで真剣に撮影に取組むのも楽しいですが、最後にみんなのホクホクとした満足そうな笑顔を見る事ができたのが一番楽しかったです。
そうだ…そういう記念写真を撮らなかったのが心残りです。
Commented by ダンダラ at 2009-01-13 21:04 x
papilaboさん、純粋に移動だけの時間だったら、この日は比較的空いていたので往復で7時間ちょっとでしょうか。
でも千葉は遠いですね。
それにこの集団の写真は難易度は最上級ですよね。
脚立の上で300m、実質500m近いレンズを手持ちで撮影するというのは、自分の技術のなさを痛感させられます。
昔から、そのレンズの焦点距離以上のシャッタースピードを切らなくては止まらないと言いますけど、手ぶれ補正が入っていても完全には止まりませんでした。
ついでにレンズの性能の悪さもまざまざと感じてしまいますね。
ストロボは使いたくないし、ほんと難しいです。
それでも少しずつでも手元にこの貴重な写真が残っていくのはうれしいです。
見つけてくれたpapilaboさんにはほんとに感謝です。

Commented by clossiana at 2009-01-14 09:25
遅くなってしまいましたが、先日はお疲れさまでした。あの日は気温が最高でも10℃でしたから開翅が見られるとは思いもしませんでした。未だ未だ新発見があるということは観察が未だ足りないからなのでしょうね。あのじっとして動かない個体は雄か雌かはわかりませんが動かない個体は翅がいつまでも綺麗なままでしょうから、それが以前の拙ブログの「不思議」の解明につながるかもしれないと思っています。
Commented by ダンダラ at 2009-01-14 21:39 x
clossianaさん、当日はお世話になりました。
越冬中のルーミスを見つけるのは、どこで落としたかも分からない落とし物を捜すようなもので難しいですね。
開翅については気温も低かったし、撮影できるとは思えませんでしたね。
ほんとに運が良かったです。
翅がきれいな個体は、観察の時期以前(秋口とか)から不活発なのかと言うことも確認できればいいのでしょうが難しいですね。
年1化の説のもととなった実験も、通常の条件下で採集した個体のようなので、何らかの原因で土曜芽が大量に出来て、それが引き金になって2化が発生するというシナリオは何も検証していないわけで、偉い人が言ったからといって鵜呑みにする必要はないと思っています。
Commented by 蝶山人 at 2009-01-14 22:08 x
開翅素晴らしいです。
ルーミス翅表撮ったことないので今後の課題です。
こちらはお伝えしたように仕事で週末も出勤していました。
また誘って下さい。
Commented by ダンダラ at 2009-01-14 23:03 x
蝶山人さん、仕事が忙しくて残念でしたね。
ルーミスの翅表と言うことであれば今年の秋にもチャンスがあると思うので、その時には声をかけましょう。
今年の課題は別ポイントの開発かな。
Commented by mtana2 at 2009-01-17 22:39 x
ちょこちょこと集団が変わっているのはおもしろいですね。
しかも10℃で開翅するとは、また新たな発見ですね。
それにつけても、房総は我々にはチト遠いですね。
Commented by ダンダラ at 2009-01-18 22:10 x
mtanaさん、晴天で風の無いときには結構動くみたいですね。
個体によっても活動性が違うみたいで、この集団がはたして無事に冬を乗り切れるのか、自分の目で見届けたい気がしますが、ちょっと遠いですよね。
春になれば動いてしまうだろうし、悩ましいところです。
Commented at 2009-01-19 11:24
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by たにつち at 2009-01-20 12:43 x
ご無沙汰しております。ムラサキ・ルーミスシジミ系中心の冬シーズンを送られてますね。
これらの集団はけっこう高いところを望遠で撮られているんですか?
越冬状況はまだ撮影したことがないです。
いつかの12月を思うと、年明けの真冬から撮れるのは、すごいですね。
Commented by ダンダラ at 2009-01-20 22:50 x
非公開コメントさん、了解です。
良いものが出来ると良いですね。
Commented by ダンダラ at 2009-01-20 22:55 x
たにつちさん、ムラサキ3兄弟、特にムラサキシジミは格好の観察材料なので楽しんでいます。
でもそろそろきつくなってきました。
ルーミスの越冬集団は高さは4m位でしょうか。間に小川があるので脚立を利用しても3m以内には近づけないです。
気になるので、2月にもう一回見に行くかもしれません。その時には声をかけますね。
でも確率は悪いと思います。


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